基本セット・4コスト

改築(かいちく:Remodel)
基本セット・4コスト・アクション
あなたの手札のカード1枚を廃棄する。
廃棄したカードよりコストが最大2コイン多いカード1枚を獲得する。

関連の強いカード
+)2コストの良カード/大市場/行商人、国境の村/金貨獲得カード(予言者など)/鉱山/(対抗)抑留
−)避難所

初手に買った場合、改築の最初のターゲットは屋敷になります。場合によっては、「屋敷→改築→金貨→属州」というラインでの改築プレイに進む場合もあります。
屋敷の次に邪魔なカードというと銅貨になりますが、銅貨を改築するかは王国カードの2コストのカード次第となります。
サプライに2コストの良カードがある方が、改築を使いやすい場合は多いでしょう。また、呪いがまかれてグダグダになる環境では、「呪い→屋敷」の改築が勝敗を決めることもあります。

通常の購入が困難なカード(大市場や、抑留されたカード)も、改築による獲得で回避できることがあります。
抑留がサプライにある場合、他プレイヤーからの抑留を避けるために改築を使うこともありますが、逆に積極的に属州等に自分で抑留トークンを置きながら、自分は改築からそれらのカードを獲得するというプレイングも可能になります。
何気に抑留は2コストなので、銅貨や呪いを改築して獲得できます。

コスト依存のカードなので、何らかの方法で簡単に高コストのカードを獲得する方法との相性がよくなります。
行商人は獲得が比較的簡単ながら8コストと高コストのため、サプライに存在するときは常に改築系のカードがないか注意が必要となります。

また、改築して属州を獲得するためには6コスト以上のカードが必要となります。
国境の村は、自身は改築すれば属州に届く点でも効率のいいカードになりえます。
また、6コストといえば代表カードはやはり金貨になると思います。
予言者や探検家、リアクション方法のある坑道や青空市場のような金貨を獲得するカードがデックに入っている場合、途中で改築を入れたくなります。
鉱山や収税吏などは、財宝カードを+3コストずつ改善していって、最後に育てた金貨や白金貨を改築で属州や植民地に変換できるので、途中経過も含め単純に改築だけでプレイするよりも効率が良くなることが多くなります。

その他、既に役目を終えて現在では効果が低くなったカード(銅貨を十分廃棄した金貸しとか、獲得後の不正利得など)がある場合(もしくはそういうカードが出ることが見込まれる場合)、改築を買う動機の一つにはなるでしょう。

コスト依存のため、屋敷場の時に比べると避難所場では若干初手で買う意義が低くなります(屋敷場に比べると低いだけで、無くなるわけではないですが)。
また、プレイした場合カードを一枚廃棄するのは強制なので、この手の圧縮や改築系カードとゴーレム・伝令官を一緒に使う場合は留意が必要になります。

鍛冶屋(かじや:Smithy)
基本セット・4コスト・アクション
+3カードを引く

効果自体は基本的なものであるため、組み合わせなどについてのコメントは特にありません。
ステロイドの練習として「基本カード+鍛冶屋のみ」で鍛冶屋ステロイドの練習をしてもらえたらと思います。
初手「鍛冶屋−銀貨」からの序盤のプレイングは以前の記事を参照願います。

「村−鍛冶屋」といえばアクション連鎖デック(エンジン)の代表格とも言えますが、村系と鍛冶屋が揃ったかなりのサプライで、アクション連鎖を組むよりも鍛冶屋ステロイドの方が勝率が高いことが多いです。
アクション連鎖に鍛冶屋が使われる場合は、鍛冶屋が中心になるというより、サプライにアクション連鎖を組む(集める)のに適したパーツがある際に、その中のドローを担うカードとして鍛冶屋が組み込まれるといった形になる印象があります。
鍛冶屋ステロイドに慣れたら、基本セットの推奨セット「最初のゲーム(First Game)」(地下貯蔵庫、堀、木こり、工房、村、改築、鍛冶屋、民兵、市場、鉱山)で「村−鍛冶屋」の一人回しをしてもらい、比較してもらえたらと思います。

金貸し(かねかし:Moneylender)
基本セット・4コスト・アクション
あなたの手札から銅貨1枚を廃棄する。
そうした場合、+3コインを使用できる。

関連の強いカード
+)植民地場・長期戦/アクション連鎖デックの構築/大市場/救貧院/移動動物園
−)呪い場

アクション消費(ターミナル・アクション)で銅貨を廃棄する銀貨相当(+2コイン)のアクション・カードとなります。

多数のプレイヤーがステロイドでプレイするような短期決戦の場合、数枚の銅貨廃棄による利得より金貸しがアクション消費であることの足かせの方が大きくなる可能性があり、あまり金貸しは適しません。
逆に植民地場のような長期戦の場合、序盤から金貸しによってコツコツ銅貨を廃棄した差は圧倒的な差になりえます。
また、腰をすえてアクション連鎖のデックを構築する場合、銅貨廃棄の分だけ複数のアクション・カードが連鎖する確率が増えるので、ステロイドなどのプレイに比べると金貸しの効果が大きくなるでしょう。

他の初手から買える銅貨圧縮手段(香辛料商人、採集者など)に比べると、ちゃんとした銀貨相当のカードである分「2周目(3〜4ターン)にほぼ確実に5金が出る」というのも、特徴としてあげた方がいいかもしれません。

単純に銅貨が少なくなるということで、大市場が買いやすくなったり、救貧院や移動動物園が効果を発揮しやすくなります。
逆に銅貨でも必要になるような環境(呪い場など)では、使用を控えた方がよいでしょう。

玉座の間(ぎょくざのま:Throne Room)
基本セット・4コスト・アクション
あなたの手札のアクションカード1枚を選ぶ。
そのカードを2回使用する。

関連の強いカード
+)玉座の間(宮廷)の重ねがけ/+アクションのカード/画策、宝物庫/工房系/祝宴、死の荷車/寵臣、共謀者

構築のバランスの難しいカードの一つと言えます。
他のアクション・カードと一緒に引かないと意味がない点で村系のカードの構築要領に近いところがありますが、(村なら単独でも1枚は引けるのに対して)玉座の間だけだと何もしない邪魔なカードにしかならない点が更に構築をシビアにしています。

玉座の間(宮廷)関連で覚えてもらいたい技法が二つあります。
一つ目は、研究所のような+アクションのあるカードと一緒に使うことで、村系(+2アクション)のカードの無い環境でもアクション数を増やすことが出来ることです。
二つ目は、玉座の間を別の玉座の間で2倍化することにより、+アクションの無い環境でもアクション連鎖を開始することが出来ることです。例えば「玉座の間−玉座の間−鍛冶屋−玉座の間−鍛冶屋−鍛冶屋」みたいなプレイが可能になります。
玉座の間−玉座の間」とプレイすると、別々の玉座の間が2回プレイされることになります。そのため村系のカードがないのに2枚のアクション・カードを(2回ずつ)プレイできることになります。
特に、1回目の玉座の間で鍛冶屋などのドロー・カードをプレイすれば、鍛冶屋でドローしたカードも含め2回目の玉座の間の対象アクションを選択出来ます。さらにそこで別の玉座の間をプレイすれば、あたかも「村−鍛冶屋」のプレイのようにアクションを連鎖させることが出来ます。
ただし、その場合、玉座の間をある程度の枚数揃える必要があり、村(一応、1枚ドローがある)と違い玉座の間だけを固めて引くと本当に何も出来ないため、デック構築のバランスは難しくなり、運による上下も激しくなります。
玉座の間の重ねがけを目指す場合、玉座の間を集めるためのカード(工房系や+購入のあるカードなど)がほしくなることがありますし、重ねがけの効率を高める為に圧縮カードを投入することもあります。

同種の宮廷、行進と違い、玉座の間の場合、プレイした後に手札にアクション・カードがあればその使用は強制となります(宮廷、行進の場合、プレイしないことを選んでも良い)。そのため、調子に乗って玉座の間を複数枚重ねがけしてドロー・カードをプレイしたら、圧縮カードしか引かずにデックが崩壊するといった危険があります。
そのため、そういったカードがデック内にある場合は、最低限の枚数ずつ玉座の間をプレイした方が良くなります(「玉座の間×2、研究所」なら、まず「玉座の間−研究所」だけプレイするとか、「玉座の間×3、鍛冶屋」なら「玉座の間×2−鍛冶屋」とプレイして様子を見るとか)。3倍化の宮廷と違い、2倍化の玉座の間の場合は事前に無理して必要以上に重ねがけしておく意味はありません(3×3は3+3より多くなりますが、2×2も2+2も4で一緒になります)。

玉座の間、宮廷の場合、「他のアクション・カードと引かないとゴミ」という問題がありますが、毎ターン手札にアクション・カード(しかもキャントリップなので玉座の間でアクション数が増える)を引き続けられるという点で、宝物庫、画策があると安定度が増します。
「宮廷−画策」の破壊力とは比較になりませんが、とりあえず「玉座の間−画策」から玉座の間、画策の2枚を戻すプレイをすれば、毎ターン、村をプレイしたのと似たような状態でアクション・フェイズをすすめることが出来ます。

玉座の間に祝宴、死の荷車を併せて使った場合、1回目のプレイで祝宴や死の荷車を廃棄したとしても2回目の効果は発揮されます(これらのカードの廃棄はコストでなく効果であるため)。
そのため、祝宴とは相性がよいといえますし、死の荷車で2回目に身代わりに廃棄するアクション・カードがない場合、1回目から死の荷車を廃棄する選択もありえます(1回目の廃棄が廃墟のように廃棄したいアクション・カードの場合は別ですが)。

4人プレイなどでは、寵臣や共謀者といったカードは売り切れやすいですが、玉座の間は、ほぼ追加の寵臣、共謀者として使えます。
アクション・フェイズ開始時に「玉座の間−共謀者」とプレイした場合、2回目の共謀者が「3枚目のカード」となるため、全部で併せて「+1カード、+1アクション、+4金」となります。

祝宴(しゅくえん:Feast)
基本セット・4コスト・アクション
このカードを廃棄する。
コスト5コイン以下のカード1枚を獲得する。

関連の強いカード
+)玉座の間、行進、宮廷/工房系、公領/街道(橋)/墓暴き、盗賊

主な使い方は初手4-3(3-4)の際に購入して、3〜4ターンに確実に5コストのカードを獲得することとなります。

2周目(3〜4ターン)に5コストのカードを1枚買いたいだけなら、初手「銀貨×2」でも問題ありませんが、「1枚をより確実に+あわよくば2枚目」と考えると「祝宴−銀貨」の方が分が良くなります。
ただし、初手「祝宴−銀貨」の場合、初手「銀貨×2」に比べてデック内の銀貨が1枚少ない分、その時点のデックのコイン密度は低くなりますし、初手に銀貨の代わりに2〜3コストのアクション・カードを買った場合、2周目に被った際にどちらかが使えなくなるリスクがあります。
逆にデックに財宝カードを入れたくない場合(例えば寵臣デックを目指す場合など)に、銀貨より祝宴が優先されることがあります。

廃棄されるのはコストではなく処理の結果であり(祝宴が廃棄できない場合も、5コストのカードは獲得できる)、玉座の間、行進、宮廷などでは複数枚獲得することが出来ます。

工房系のカードがある場合、5コストのカード(特に庭園場などの公領)を取る足がかりにされることがあります。
街道(村+橋)があると、6コスト以上のカードを獲得できる場合があります。
墓暴き、盗賊がサプライにある場合、廃棄置き場の祝宴を拾って使いまわせる場合があります。

庭園(ていえん:Gardens)
基本セット・4コスト・勝利点
あなたの山札のカード10枚(端数切り捨て)につき勝利点1を得る。

関連の強いカード
+)木こり、工房系、橋、役人系、物乞い、泥棒系/(対抗)魔女系、大使
−)破壊工作員、植民地場

木こりなどの序盤からカードを増やせるカードがある場合、効率の良い得点手段足りえます。
庭園や公爵があって、それをサポートするカードがあるサプライ、いわゆる特殊勝利点場は経験値の差が如実に出ること、また、主催者が自分でサプライを組む場合に採用されがちなことから、特に練習(しかも、一人まわしでなく対人戦で)の必要な環境といえます。
特に4人戦ではプレイ・バランスが難しく、逆にそれゆえ主催者がニヤニヤしながら眺めるためにも採用頻度があがるといった、参加するプレイヤーには胃が痛い話があります。

庭園場でプレイする場合、いつも以上に、どのくらいのスピードでゲームをするのか(いつ頃終わるつもりなのか)、その場合庭園1枚が何点くらいになるか、を考える必要があります。
4人戦の場合、基本的には「庭園、屋敷+1種」の3山切れで終了することを目指しますが、サプライだけでなく庭園プレイをする人数によってもプレイングが変わります。
2人戦の場合、相手が庭園に行かない場合は3山切れが遠いことが多いので、4人戦より庭園プレイが弱くなることが多くなります。
逆に4人戦で3〜4人が庭園に行った場合、庭園が2点台のうちに3山切れで終了することがままあります。庭園があっという間に売り切れるため、公領(5コイン)にアクセスする方法が重要になることもあります。

庭園プレイヤーに対する魔女や大使などのアタックは、元からデックが勝利点でグダグダになっている庭園デックに対してはダメージが比較的少ない上に、デックの総枚数が増える分が庭園デックにはプラスに働くため、あまり効果は高くないと言えます。

騎士はデックの厚さで結構ごまかせることも多いですがサプライにいるとかなり嫌ですし、破壊工作員はデックから探し出して庭園やサポート・カード(木こりなど)を破壊するので構造的には苦手なはずですが、それらが回り始める前にゲームが終わることも多いので何ともいえません(破壊工作員が庭園にヒットした人には勝ち、庭園以外のサポート・カードにヒットした人には負け、と単なるキング・メーカーになることも)。
庭園プレイ時に破壊工作員で3コスト(銀貨)のカードが破壊された場合、代わりに銅貨をもらっておくのを忘れないようにしておく必要はあります。

植民地場の場合、速攻で3山切れに出来る場合は闘えますが、ほとんどの場合、植民地の点数に比べると庭園の点数は力不足になるでしょう。

泥棒(どろぼう:Thief)
基本セット・4コスト・アクション−アタック
他のプレイヤーは全員、自分の山札の上から2枚のカードを公開する。
財宝カードを公開した場合、その中の1枚をあなたが選んで廃棄する。
あなたはここで廃棄したカードのうち好きな枚数を獲得できる。
他の公開したカードはすべて捨て札にする。

関連の強いカード
+)庭園/密偵系(念視の泉)/(対抗)高圧縮、お金プレイ/白金貨
−)秘密の部屋/灯台/財宝カードを使わないデック

泥棒の問題点は、(金貨などの高額コインだけでなく)銅貨も廃棄してしまうため「たまに銀貨などを獲れても、対戦相手に取っては銅貨が圧縮されている分、結果的にチャラ」といった展開がありえることでしょうか。
それでも4人戦で他のプレイヤーがお金プレイをしていて「使えば銀貨や金貨を獲ってきてくれる」なら報われますが、2人戦だと空振りの頻度が多くなるので更に使いづらくなります。

アタックとして真価を発揮するのは、礼拝堂などの高圧縮からお金プレイをしているプレイヤーがいる時でしょうか。
4人戦であれば、他のプレイヤー達が単純なステロイドをプレイしているなら、自分への見返り(金貨や銀貨)が期待できる点も含めて、足止めとして十分使えることがあります。
また、4人戦の場合、一人が使い始めた場合に他にも使うプレイヤーが出るかどうかでも展開が変わります。

庭園と一緒にサプライに出てきた時は、サポート・カードとして使えます。
密偵系というか、念視の泉を重ね撃つデックの場合、対戦相手が普通に財宝カードを使っているなら、泥棒を1枚くらい入れるのも悪くないです(金貨を狙い撃ちできます)。
植民地場の場合、負けている場合に白金貨狙いで購入する場合もありえます。

秘密の部屋があるサプライでは泥棒の使用は避けた方がいいでしょう。秘密の部屋でリアクションされると、泥棒のアタックは単に対戦相手をサポートするだけになります。
民兵などと違い、灯台や堀などでアタックをガードされると本当に何もしないカードになります。そのため、2人戦で灯台を買い集めるような展開になりそうな場合、初めから泥棒の使用は避けるべきでしょう。
またアクション・カード連鎖から仮想コインで戦うようなデックに対しても、泥棒は単なる銅貨を圧縮する対戦相手をサポートするカードに成り下がるので、避けた方がよいでしょう。

密偵(みってい:Spy
基本セット・4コスト・アクション−アタック
+1カードを引く
+1アクション
各プレイヤー(あなたも含む)は、自分の山札の一番上のカードを公開し、そのカードを捨て札にするかそのまま戻すかをあなたが選ぶ。

関連の強いカード
+)泥棒、騎士系のアタック・カード/工房系/長期戦

「あっても困らないけど、(他のカードを押しのけてまで)積極的に買うかというと微妙」というのが、実際のところだと思います。
そのため、中盤に4金止まりで積極的に買いたいものが無い場合とか、工房系のカードで積極的に取りたいものが無い場合などに、「キャントリップ(+1カード、+1アクション付き)だし」ということで購入・獲得されていることが多いような気がします。
一応、他プレイヤーの山札のトップを攻撃する泥棒や騎士などのアタック・カードや貢物などと組み合わさるとその効率を上げることが出来ますが、念視の泉のように買い集めて複数枚連打するイメージも余りなく、わざわざコンボとして両方のカードを集めるというより、両方サプライにある場合にちょっと意識するくらいの程度でしょうか。

わざわざ銀貨や他のカードを押しのけて購入・獲得するかはともかくとして、一度獲得してしまえば、キャントリップなのでデックの動きを阻害することは余りありません。毎回、他プレイヤーのキー・カードをピンポイントで落とすことを期待するのは期待しすぎですが、何度も使えば、そういう状況も出てきます。
そのため、長期戦化するサプライの方が、密偵のポイントは高くなるでしょう。

民兵(みんぺい:Militia)
基本セット・4コスト・アクション−アタック
+2コイン
他のプレイヤーは全員、自分の手札が3枚になるまで捨て札をする。

関連の強いカード
+)総督、議事堂、予言者
−)書庫系/坑道/救貧院/寵臣、馬商人、移動動物園

基本的なアタック・カードの一つで、他プレイヤーへの阻害効果は単体としては比較的高目といえます。
特に3ターン目に「民兵を打ったプレイヤーは5金に届いたけど、喰らったプレイヤーは4金止まり」といった展開は、それだけでゲームの勝敗を決めることすらあります。
ただし、喰らった際に屋敷2枚を捨てられる場合はほとんどの場合ダメージなしとなるため、序盤のアタック効果は運の要素も大きいといえます。

自分への効果は「+2コイン」と単純な効果であるため、他のカードとの組み合わせで何かということは特になく、他プレイヤーにドローを促すカード(議事堂、予言者、総督)と組み合わさると効果が更に強くなるという程度でしょうか。
特に総督が場にある場合は、民兵系のカードがないかはチェックが必要となります。
4人戦の場合は、ドローを促すカードについては他プレイヤーが使った分も関係してきます。

アタックとして考えると、連続して使用しても追加の効果があるわけではなく、2回目以降はアタックとしての意義はなくなります。
そのため、4人戦で他のプレイヤー達が民兵(もしくは民兵系のカード)をたくさん購入(獲得)している場合、自分は民兵の分を銀貨や別のアクションに振り分けることを考えてもよいかもしれません。

また4人戦でみんなが民兵を使って手札が3枚の状況が続く場合、3枚の手札で戦う術(少し無理してでも金貨を獲得するなど)を考える必要がでてきます。

不要なカードを捨ててドロー枚数を増やせる書庫系、ズバりリアクション出来る坑道といったカードは民兵系のアタックを逆利用できますし、財宝カードを捨てることで利用できる救貧院、手札を捨てて種類を整えられる移動動物園や、手札を4枚に回復出来る寵臣に対しても効果は低くなります。馬商人も手札5枚のところで民兵を受けてリアクションすると、1枚不要なカードを捨てた上で、自分のアクション・フェイズには5枚(馬商人が複数枚だとそれ以上)に戻っています。
これらのカードがある場合は、民兵の評価はかなり下がる(書庫系がある場合、マイナス評価もあり得る)でしょう。

役人(やくにん:Bureaucrat)
基本セット・4コスト・アクション−アタック
銀貨1枚を獲得し、あなたの山札の上に置く。
他のプレイヤーは全員、自分の手札から勝利点カード1枚を公開し、自分の山札の上に置く。(手札に勝利点カードがない場合、手札を公開する)

関連の強いカード
+)公爵、封土、庭園/投機
−)植民地場/借金/避難所場

銀貨が増える分アクションを連鎖するプレイとの相性は良くはありませんが、アクション少な目の財宝カード中心としたプレイとの相性は良くなりますし、公爵・封土・庭園などの特殊勝利点との相性は非常に良くなります。
ただし特殊勝利点に向かうプレイヤー同士で足を引っ張り合うことになるので、ゲームの進行速度を考える際に留意する必要があります。

銀貨獲得のため植民地場では活躍の機会が少ないですし、組み合わせとして借金とは相性が悪くなります(役人でのせた銀貨が借金でヒットする)。投機の場合は状況次第ですが、銅貨が圧縮されていなければ悪くはないように思います。

アタックの効果で考えると、容易に屋敷が圧縮される場や、そもそも初期の勝利点カードが1枚に減っている避難所場では少し点数が下がるでしょう。
ゲーム終盤なら、「村−役人−破壊工作員」での属州狙い撃ちはネタとしては面白いでしょう。