個別カード解説について(序文)

ドミニオンのプレイ技量を分解する方法は幾つかあると思いますが、その一つとして、私は以下のような分解を考えています。

1:基礎的な知識(インスト時に習うようなルール/基礎的なプレイの方法 など)
2:個別のカードに関する知識(個別のカードの使い方/カードの組み合わせへの知識)
3:方針・手順決定
4:状況への対応

1の「基礎的な知識」というのは、初めてプレイする際にインストで習うような「基礎的なルール」とか「プレイの方法」などで、ドミニオンを数回プレイした人だったら持っているような知識を指します。

2の「個別のカードに関する知識」というのは、各カードの使い方だとか、組み合わせると強いカードとか、あるカードをプレイする際に苦手とするカードやプレイなどといった知識を指します。

3の「方針・手順決定」というのは、2の個別のカードに関する知識を持った上で、そのサプライでどういったプレイを目指すのかといったことを決める能力で、知識というより知恵と呼ばれる領域の技量になるかと思います。
例えば、「圧縮カードとドロー・カードと高コストの強いカード」があるサプライで、【まずはドロー・カードを入れて手早く高コストのカードを獲得する】ことを目指すのか、【圧縮してからドロー・カードや高コストのカードを入れて、強いカードを使いまわすこと】を目指すのか、そういったプレイ方針や、カード獲得、プレイの手順を考えて最適と思われる方針・手順を選び取る技量を指します。

4の「状況への対応」は、他プレイヤーの方針・手順をみて自分の方針・手順を変更したり、状況を見て勝利点を買い始めるかを決定したり、予め他プレイヤーのプレイを予想して自分の方針・手順を立てる能力を指します。特に、アタック・カードや、特殊勝利点(庭園や公爵など)のある環境で求められる能力だと思います。

私は、本来ドミニオンの楽しみや、技量を競う部分というのは、「3:方針・手順決定」や「4:状況への対応」の部分で、「2:個別のカードに関する知識」の部分は、ある程度は各プレイヤーが事前に持っている状態が理想のように思います。
ただ、全205種類の王国カード(プロモを除くと200種類)に関する基本的な知識を事前にもっておくというのは、初心者の人には結構ハードルが高いのも確かです。

「3:方針・手順決定」や「4:状況への対応」といった技能を伸ばすには、実際にプレイして失敗を繰り返すのが一番の早道という事になりそうですし、「2:個別のカードに関する知識」に関しても、そのカードの使い方自体はそういう傾向があります。
ただ、「2:個別のカードに関する知識」のうち、カードの組み合わせといったところは、参考書みたいなのがあれば、かなり速成栽培が期待できるように思います。
もちろん個別のカード(の組み合わせ)に関しても、実際に失敗して(たまに成功して)学ぶ必要はありますが、個人ではなかなか思いつかないものも多いように思います。
事前に知識があって「あぁ、これが以前聞いたことのある、あれか」となれば知識としての定着は早くなるでしょうし、ある程度そういった知識が溜まれば、類似例への応用も利きやすくなるでしょう。
一度聞いて知っていれば、実戦で使いこなせるまでが早くなることが期待できます。

ということで、ドミニオンを「ゲーム会でちょっと遊んだことがあるくらいの人」と「Goko(Online Dominion)のAll(全カードからのサプライ)で毎日遊んでいるような人」「日本選手権に出るような人」の差を埋めようとした場合、「2:個別のカードに関する知識」に関する参考書のようなものがあるとその時間を短くできそうですが、現状そういったものは見当たりません。
ということで「なければ作ればいい」ということで、ボチボチと書いていこうかと思います。
・・・しかし、2日に1種類のペースで書いていっても1年で終わらないと考えると、少し気が遠くなってしまいます。
基本的に以前書いていた考察から、情緒的な表現を極力省いて、そのカードで特徴的な部分(組み合わせると強いカード、弱点になるカードや、使いやすい環境など)にフォーカスして、なるべく短く書いていきたいと思います。
「偉い人」達には、間違いや、追加したほうがいい項目があったら、コメントしてもらえたらと思います。

・・・これだけ書いとけば、3日坊主に終わったりということはないよな、基本セット分くらいは書き終えれるよなと、自分にプレッシャーをかけておいて、とりあえず始めたいと思います。