ギルド推奨セット考察

アメリカの通販ショップに注文した「Dominion : Guilds」が手元に届いたので、早速先週末と火ドミで遊んでみました。

外観としては、まず、これまでになかった緋色の色彩の外箱が目に付きます。
カードのイラストは、全般的に暗めの色彩のものが多く、下手をするとテーマ的には暗いはずの暗黒時代よりも暗い印象を受けました。
コンポーネントは、「13種類の王国カード(10枚×13種類)+ランダマイザー13枚+ブランク7枚」の計150枚(50枚×3パック)と、コイン・トークンになります。
「海辺」のコイン・トークン(海賊船用)と「繁栄」のコイン・トークン(交易路用)と、「ギルド」のコイン・トークンを並べてみましたが、デザインに違いは見られませんでした。
微妙に光沢が違うようにも思えますが、多分、Lotの違いによるもので「鋳型は同じなんだろうなぁ」という感じでした。

とりあえず、推奨セットを一通り遊んでみましたので、その感想を。
今回の推奨セット全体に関していうと、単に私のやりこみ不足かもしれませんが、なんとなく練り込みが足りないものが多いように感じました。
以下、推奨セット個別の感想・考察になります。推奨セットのプレイ初回は自分で手探りしたいという方には、ネタばれ注意です。
特に記載がなければ4人戦前提になります。

【ギルド+基本】
Arts and Crafts(美術工芸)

2コスト:Stonemason(石工)、地下貯蔵庫
3コスト:工房
4コスト:Advisor(顧問)、金貸し
5コスト:Baker(パン屋)、Journeyman(職人)、 Merchant Guild(商人組合)、祝祭、研究所

一応、「金貸し−工房」から入って、銅貨を圧縮しつつ「工房」で「Advisor(顧問)」を大量獲得の上で「地下貯蔵庫」でまわして引き切るエンジンだとか、7金購入(追加支払い5金)の「Stonemason(石工)」から「研究所」「祝祭」「Merchant Guild(商人組合)」2枚獲得でのデック構築なんかも考えられます。
が、「Baker(パン屋)」のセットアップ時の1コインを利用した「Journeyman(職人)−銀貨」スタートでの「Journeyman(職人)ステロ」が、早すぎる気がします。

+2アクションを得ることの出来るアクションが5コストの「祝祭」しかないのも、ステロ以外のデックを組む際には、結構、足かせになっているような気がします。これが、「Baker(パン屋)」の部分が「村」なんかだったら、一気に「工房」スタートから「Merchant Guild(商人組合)」重ね打ちデックとかを組むことも出来るようになるんでしょうが。
よく考えたら、「Baker(パン屋)」を「Plaza(広場)」あたりに変えると、結構いいサプライになるような気がしてきました。

地味に「Advisor(顧問)」で3枚めくった際に、下家に向かって「先生、アドバイスして下さい」と言うのが楽しかったです。

Clean Living(清貧な生活)
2コスト:Candlestick Maker(燭台職人)
3コスト:Doctor(医師)、村
4コスト:庭園、民兵、金貸し、泥棒
5コスト:Baker(パン屋)、Butcher(肉屋)、Soothsayer(予言者)

もしかしたら基本セットの推奨セット「サイズ変形」(地下貯蔵庫、礼拝堂、村、木こり、工房、祝宴、庭園、泥棒、研究所、魔女)を頭の片隅において作成されたサプライなのかなと思わないところがあります。「庭園」があって、圧縮(「Doctor(医師)」)があって、呪い撒き(「Soothsayer(予言者)」)がいます。
「サイズ変形」だと、各勢力の人数や、初手5-2の人数によって変動しますが、基本的に工房からの「庭園」一直線が勝ち組という結論だったと思います。
ただ、このサプライだと、庭園一直線をサポートするカードが「泥棒」「Candlestick Maker(燭台職人)(+購入あり)」くらいと力弱いので、端から庭園一直線はつらいところがあります。

ただ、「呪い撒き&金貨獲得効果」は無視できないので、初手は「Baker(パン屋)」のセットアップのコイン・トークンを利用した5-3(3-5)からの「Soothsayer(予言者)−銀貨」を選ぶプレイヤーが多いのではないかと思います。
そうなると「呪い」が飛び交ってデックは厚くなるし、購買力は落ちるので、自然と購入される勝利点は「庭園」に落ち着くのではないかと思います。「Soothsayer(予言者)」は、使う場合も、金貨1枚獲得する分だけ自分のデックを厚くする効果があるともいえますし。

4人全員初手「Soothsayer(予言者)」に行きそうで、落ち着く先が「庭園」であるならば、その相方として初手「Candlestick Maker(燭台職人)」というのもありになってくると思いますし(特に初手2-5ならBaker(パン屋)のコイン・トークンが持ち越せますし)、また、「Soothsayer(予言者)」をプレイした際に手札が0〜1金とかでも銅貨を購入するプレイが出てくると思います。

ただ、「呪い」、「庭園」と2山までは見えますが、結構3山目が見えてきません。通常なら「屋敷」が3山目でしょうが、+購入のあるカード(Candlestick Maker(燭台職人))がそれ程たくさんデックに入るわけでもなく、「Soothsayer(予言者)」で得た金貨を引けば公領くらいは買えてしまうため、なかなか屋敷もなくなりません。
そうなると、「庭園が枯れた後」にどうするかも考える必要があります。
とりあえず、一番インスタントな回答は適当なタイミングで「Butcher(肉屋)」追加なのかなという気がします。
「Soothsayer(予言者)」で得た金貨と揃えば属州に改築できますし、呪いを銅貨などに変換することも出来ます。

初手(1ターン目)5金の場合、「Doctor(医師)」による圧縮は非常に強力です。礼拝堂を越える勢いになります。
1ターン目にセット・アップのコイン・トークン込みで+3金の追加支払いで「Doctor(医師)」を購入できますが、「屋敷×3、銅貨×2」の山札から3枚廃棄できるので、流石に屋敷3枚はムシが良すぎますが(10%の確率)、60%の確率で屋敷2枚を廃棄できます。
屋敷が2枚以上廃棄できれば、あとは1〜2回「Doctor(医師)」を「銅貨」宣言でプレイすれば、高圧縮状態になります。

圧縮の場合、どうしても序盤のスタート・ダッシュが重要な場合が多く、序盤に上手く圧縮できれば、その後は圧縮カードの回転率もあがるため容易に圧縮が完了します。特に「Doctor(医師)」の場合、残り山札のカウンティングが重要になりますが、山札の枚数が少なくなればほぼ確実に読みきれるので、その効果は非常に高くなります。逆に、序盤で失敗すると、圧縮カードの回転率もあがらず、「Doctor(医師)」のヒット率も低く、どんどん後れを取ることになります。
1ターン目に3枚「屋敷・銅貨」を圧縮できるのは、かなりのスタート・ダッシュといえます。

1ターン目に6金(セットアップのコイン・トークンを含む)で「Doctor(医師)」を購入した場合、2ターン目に50%の確率で「Doctor(医師)」が引け、その場合、残った山札3枚は「銅貨×3」が確定です。
例えば1ターン目に屋敷2枚・銅貨1枚を廃棄している場合(60%)で、2ターン目に「Doctor(医師)」を引いた場合(50%)、手札は「Doctor(医師)、銅貨×3、屋敷×1」なので、「銅貨」宣言で銅貨3枚を廃棄して銀貨を購入した場合、その時点での全カードは「Doctor(医師)、銀貨、銅貨×3、屋敷」の6枚となります。

・・・2ターン目終了時の全カード枚数が6枚(屋敷と銅貨6枚を圧縮)というのは、かなりすごいことのような気がします。
あとの山札は容易にカウンティングできるので、「Doctor(医師)」を引いた際は、確実に屋敷や銅貨(後になれば「呪い」)を廃棄できます。

1ターン目の廃棄が「屋敷、銅貨×2」の場合は微妙ですが(2ターン目にDoctor(医師)を引いた場合の手札は「Doctor(医師)、銅貨×2、屋敷×2」、山札は「銅貨×3」)、2ターン目に銅貨3枚を廃棄して、「Candlestick Maker(燭台職人)」購入とかになるでしょうか。

2ターン目に「Doctor(医師)」を引かなかった場合はここまでは行きませんが、残りの山札のカウンティングは難しくないので、3ターン目の「Doctor(医師)」の宣言も目安は付いているはずです。

山札・捨札ともに空(全カードが5枚以下)になると「Soothsayer(予言者)」で呪いを喰らっても、その呪いをそのまま引くため、「引ききってしまって、山札(捨札)が残っていない(Doctor(医師)が働かない)」というシチュエーションもありえますが、そこまで行かなければ「Soothsayer(予言者)」で呪いを喰らっても、「呪い」宣言で「Doctor(医師)」をプレイすれば捨札の呪いだけの山札が出来て、確実に呪いを廃棄できるシチュエーションも出てきます。

早々に圧縮を完了した場合、周りの対応が遅そうなら普通に金貨を買って属州逃げ切りをはかってもいいですし、早々に泥棒を入れて妨害してくるプレイヤーがいる場合は、自分も「Soothsayer(予言者)」で金貨を継ぎ足しながら属州購入を続けるか、泥棒の数が多いなら、村からのアクション連鎖に切り替えることになるかと思います。
その場合、「Butcher(肉屋)」を買って、改築効果で「呪い」を+購入のある「Candlestick Maker(燭台職人)」にしたりしながら、最終形は「村−Baker(パン屋)−Candlestick Maker(燭台職人)−民兵−Butcher(肉屋)」みたいな形と残ったお金で属州を買っていく形になるでしょうか。
「Soothsayer(予言者)」環境下の「民兵」は、「議事堂→民兵」同様、下家に対しては、かなりの嫌がらせになりえます(呪いなどの無用カードの比率が高いので、「議事堂→民兵」程酷くはありませんが)。

1ターン目5金をひく確率は1/12と高くはありませんが、そこから上記のような動きをされると結構どうしようもないような気がします。
逆に、他プレイヤーに上記のような動きが見えた場合、速攻で泥棒を入れてプレッシャーをかける必要があるように思います。

逆にそれ以外の形の「Doctor(医師)」スタートは、微妙な気がします。
2-5の場合、1ターン目をパスすれば、1ターン遅れでほぼ同じ形になりますが、1ターン損している上に、手番順によっては3ターン目に他プレイヤーの「Soothsayer(予言者)」で1枚引かされる(山札が銅貨3枚から2枚になり、3枚目が銅貨確定でなくなる上に、Doctor(医師)プレイ時にシャッフルが入る)可能性があるのが、嫌な感じでしょうか。
次に有望なのは1ターン目3金の3-4スタートの場合でしょうか。
1ターン目銀貨購入で、2ターン目に+2金追加支払いで「Doctor(医師)」が購入できます。
ただ、これも、追加支払いによる2回の選択の際に銀貨を引くと、かなり不味い感じになります。それこそ1枚目に銀貨を引いた場合(1/6の確率)、その時点で「敗北」を覚悟することになります。そう考えると、5-2以外の「Doctor(医師)」スタートは微妙な気がします。
そして、初手に買わない場合は、「Doctor(医師)」の廃棄効率は微妙だし、庭園とは相反するしと、使いづらいように思います。

初手5金のプレイヤーがいるかどうかで、展開のかなり変わるサプライのように思います。

Gilding the Lily(蛇足)
2コスト:Candlestick Maker(燭台職人)
3コスト:Masterpiece(親方作品)、宰相
4コスト:Plaza(広場)、Taxman(徴税人)、Herald(紋章官)、改築
5コスト:書庫、市場
6コスト:冒険者

いろいろなカードが「書庫」を指し示しているように感じます。
「Candlestick Maker(燭台職人)」「Plaza(広場)」あたりは「書庫」との併用時の相性がいいですし、「Taxman(徴税人)」のアタックに対しても「書庫」はある程度耐性があります。中盤以降は「Plaza(広場)−改築(またはTaxman(徴税人))−書庫」みたいなコンボも考えられます。

「Taxman(徴税人)」は、強いカードで、結果のばらつきの大きいカードという印象を受けました。
例えば、序盤に銀貨⇒金貨の「Taxman(徴税人)」処理を行なった場合、銀貨がヒットして捨てさせられた人は死にそうだけど、ヒットしない人も結構いて、差が激しく出ます。
あと、互いに「Taxman(徴税人)」を使うような場合は、他プレイヤーの手札(の一部)を知っている場合も多くなります。
「Taxman(徴税人)」だけをプレイしたプレイヤーは、次のターンに「Taxman(徴税人)」で獲得した財宝カードを手札に引くことになりますし、4人戦なんかだと他プレイヤーの「Taxman(徴税人)」で、手札公開が生じて手札を確認できることもあります。
基本は自分の都合が優先ですが、2人戦の場合や、4人戦でもトップ候補を叩ける場合は、狙い撃ちもありといえます。

序盤の動きとしては、初手4-3(3-4)の場合は「Taxman(徴税人)−銀貨」から入って、2周目に「屋敷⇒Plaza(広場)」狙いで「改築」を入れ、あとは、「書庫」を足していく感じでしょうか。
初手5-2(2-5)だと、「書庫−Candlestick Maker(燭台職人)」が有力候補でしょうか。
最終形としては「書庫」2〜3枚、「Plaza(広場)」適当枚数、「Candlestick Maker(燭台職人)」1〜2枚、「改築」1枚、あと「金貨」適当枚数(Taxmanを改築した分も含む)といった感じを目指すのでしょうか。流れによっては「Plaza(広場)」抜きでステロっぽくまわしたり、逆にアクション・カードがそこそこ入った後なら「Herald(紋章官)」を加える手もあります(特に、追加費用を払って「書庫」や「金貨」を拾いながら購入出来ると、かなりいい感じになります)。

一応、「Masterpiece(親方作品)」で銀貨を大量に取って「冒険者」という線も考えられなくもないですが、ちょっと遠いような気がします。
「市場」に関しては、「書庫」と同じコストなので、取るタイミングがあまり無いように思います。
「宰相」については、なんで入っているのか理由が分かりません。「宰相後にHerald(紋章官)を追加費用ありで購入してメイン・カードを拾って、“ゴミあさり”っぽいプレイをするため」というのも頭には浮かびますが(一応、毎回「宰相」込みで拾えば「Herald(紋章官)」が切れるまで、それを繰り返せますが)、迂遠な気がします。

【ギルド+陰謀】
Name That Card (カード・マジック)

2コスト:中庭
3コスト:Doctor(医師)、Masterpiece(親方作品)、願いの井戸
4コスト:Advisor(顧問)、Plaza(広場)
5コスト:Baker(パン屋)、貢物
6コスト:ハーレム、貴族

どういう意図で「Masterpiece(親方作品)」、「願いの井戸」が入っているのかが不明です。
「願いの井戸」については、これまでの推奨セットでは、だいたい「男爵」や「銅細工師」みたいな「カードの組み合わせに意味のあるカード」とセットで入っていたのですが。
「Advisor(顧問)」に関しても、「ギルド+基本」の1番目の推奨セット(Arts and Crafts(美術工芸))みたいに「Advisor(顧問)+地下貯蔵庫」みたいな利用方法もありませんし。
「Masterpiece(親方作品)」からの銀貨大量獲得(デックの均質化)から「願いの井戸」(当たりやすい)や、「Advisor(顧問)」(銀貨3枚めくれれば、捨てられてもあんまり損した気にならない)を使うというのも、迂遠ですし。
あと、「ハーレム」と「貴族」を揃えておきながら、「何故、偵察員がいないのか?」というのは、かなりの人が突っ込むところでしょうか(かわりに「貢物」が入っていますが)。

基本的には、中庭ステロでいいのではという話があります。
初手が2-5なら、「Baker(パン屋)」のセットアップのコイン・トークンを使って「金貨−中庭」、4-3(3-4)なら「中庭×2」でコイン・トークン持ち越しでいいのではないでしょうか。
通常の中庭ステロなら、初手は「中庭×2」でなく「中庭−銀貨」を薦めますが、今回は持ち越すコイン・トークンがあるので、安定性の高い「中庭×2」でもいいように思います。
事故らない(3ターン目に中庭を引ける)自信があったり、格上相手でハイリスク・ハイリターンで行きたい場合は、やはり「中庭−銀貨」の方を推奨しますが。

後は、金貨を足していって(金貨が2〜3枚入った後は「ハーレム」)、ドロー・カード2〜3枚(中庭、貴族)でステロイドという流れになると思います。
中盤に劣勢で、下家が複合勝利点を入れているなら、都合のいい展開期待で「貢物」はありだと思います。

また、「ギルド+基本」の2番目の推奨セット(Clean Living)と同様、初手に5金を引いた場合は、「Doctor(医師)」圧縮でいいのでは。妨害手段がないので、「強圧縮+中庭」で、かなりのスピードで安定して属州が買えるデックが仕上がります。

「工房」のような追加獲得エンジンもなく、+購入もなく、あと「中庭」ステロが早いことも考えると、あんまり「Plaza(広場)」などを経由したアクション連打デックも組みづらいところがあります。
そもそも「中庭」という時点で、他のアクションと被っても戻せるので村系を足す必要が低く、お金を引きすぎても戻せるのでコイン・トークンの強みを活かしづらいところがあって、「Plaza(広場)」や「Baker(パン屋)」の購買意欲を減退させているところがあるように思います。

Tricks of the Trade (商売の秘訣)
2コスト:Stonemason(石工)
3コスト:大広間、仮面舞踏会
4コスト:Herald(紋章官)、共謀者、銅細工師
5コスト:Butcher(肉屋)、Journeyman(職人)、Soothsayer(予言者)
6コスト:貴族

通常「魔女」などの呪い撒きカードの場合、「仮面舞踏会」は天敵で、「仮面舞踏会」が場にある場合、「魔女」が1枚も取られない場合もありえます。
ただ、今回の「Soothsayer(予言者)」は、その他の効果(金貨獲得効果)が大きいので、「仮面舞踏会」のことを考えても、無視できないようにも思えます。
とはいえ、「Soothsayer(予言者)」自体は、そのターンの購入には全く寄与しないカードですので、金貨を獲得できても通常の購入がパスや、ロクなものが買えないようだと、「仮面舞踏会(+他プレイヤーの「Soothsayer(予言者)」によるドロー)で、呪いを下家に送りつつ、呪いを廃棄して、金貨を買う」方が断然強い動きになります。

・・・などと考えてみても、ドミニオンの初手は4-3(3-4)の確率が圧倒的に高く(5/6の確率)、ほとんどの人は甘えて「仮面−銀貨」スタートなのではないかと思います。
あとは、周りのプレイングを見て、上家が5-2の初手や3ターン目に「Soothsayer(予言者)」購入と動くなら、2枚目の仮面を足すチャンスですし、上家が仮面以外の選択肢なら、2枚目の仮面の代わりに「Soothsayer(予言者)」を足してもいいでしょう。
逆に、他のプレイヤー達が序盤から「仮面舞踏会×2」みたいな極端なシフトの場合、「Soothsayer(予言者)」を1枚指しつつ、「Journeyman(職人)」あたりで引いていくプレイとかもありでしょうか。

他には「Stonemason(石工)」を利用してアクションを集めるプレイも考えられます。
この場合、「銅細工師」あたりから入って、「銅細工師」で6金出して「Stonemason(石工)」を追加支払い4金で購入して「Herald(紋章官)」や、「共謀者」を集めて、適宜、仮面や5〜6コストのアクションを入れていくというプレイングも考えられます。

そう考えると、なんでこのサプライに「願いの井戸」が入っていないだろうという気はします。
陰謀+ギルドの最初の推奨セット(Name That Card)との間で、こちらの「大広間」と向こうの「願いの井戸」とを入れ替えて、さらに「貴族」あたりを「偵察員」に換えた上で、向こうの「Advisor(顧問)」と入れ替えると、両方のサプライが良くなるような気がします。
ここまでサプライを改造すれば、仮面ステロや「Soothsayer(予言者)」と真っ向勝負できるような「Herald(紋章官)」デックが組めそうで、面白そうなんですが(「貴族」がいなくなれば、アクションが増える要素も「Herald(紋章官)」に集約されますし)。

閑話休題
このサプライの場合、5金(場合によっては6金以上)が出た場合、5金のアクションを新たに買うよりも、(仮面舞踏会でデック内がそれなりに整理できていれば)「Herald(紋章官)+捨札から5金のアクションを拾う」方が強いことは多々ありそうです(他プレイヤーのSoothsayer(予言者)に圧されて、デックが呪いまみれだったりすると、直接買ったほうが強そうですが)。
そうやってプレイしていけば、その内「Herald(紋章官)」自身も、アクション・カードがヒットして起動するようになるでしょう。
ただ、逆に、複数人がそういうプレイをするとあっという間に「「Herald(紋章官)」が売り切れてしまう場合もありそうですが。

まぁ、最後は「仮面ってやっぱり強いね」というオチになりそうな気がしますが。

Decisions, Decisions(決断)
2コスト:Candlestick Maker(燭台職人)、手先
3コスト:Masterpiece(親方作品)
4コスト:Taxman(徴税人)、橋、鉱山の村
5コスト:Butcher(肉屋)、Merchant Guild(商人組合)、公爵、改良

属州狙いの時以上に、「公領・公爵」場ではコイン・トークンの強みが認識できます。
サプライを眺めると、「公領・公爵」に適したカードが並んでいます。

「公領・公爵」に向かう場合、いろいろな手筋が考えられます。
金貨を買わずに「Masterpiece(親方作品)」で銀貨を大量獲得して安定して5金が出るようにしてみたり、「Merchant Guild(商人組合)」でコイン・トークンを獲得して継続的に公領・公爵を購入してみたり、銀貨を「Butcher(肉屋)」で改築して公領に換えてみたり。

特に「Merchant Guild(商人組合)」は、初見の際には、重ね打ちしなければ重いかなと思っていましたが、+購入が使える(例えば2コストに強いカードがあるとか)環境だと、1枚プレイであっても「このターンに1コイン、次のターン以降に2コイン(・トークン)を持ち越し」という結果になり、実は変則的ですが、3コイン分になります。
重ね打ちすれば更に酷いことになりますし、やっぱり酷いカードなのではと認識を改めました。
なんだかんだで、そうやってコイン・トークンがあれば5コストのカード(公領・公爵)は買えてしまいます。

こうして「公領・公爵」に適したカードが並んでいると、ゲーム展開としては「何人が公領・公爵に行くか?」という話になります。
基本的には、公領に手を出しつつ、公領があまり確保できなければ属州に転進という流れになるかと思います。
両方向を睨みつつとなると、4-3(3-4)の初手は「Taxman(徴税人)−銀貨」が良さそうに見えます。どうせ他から「Taxman(徴税人)」が飛んでくるのを考えると、橋から入るのは微妙な気がします。
5-2なら「Butcher(肉屋)」か「改良」でデックを整える方向でしょうか。
あとは、適宜デックを整えつつ、周りのプレイヤーの動きを見て、どこで公領に手をつけるかという話になるかと思います。

あと、ドロー・カードがなく、+2アクションが「鉱山の村」しかなく(しかも、4人戦だと結構すぐに売切れそう)、橋連打でデックを組むのはしんどそうですが、「Merchant Guild(商人組合)」重ね打ちは、可能性があるように見えます。
ビック・ブリッジと違って、適当にある分で起動して適当にコイン・トークンをもらうだけでも、それなりに役立ちます。
改良を複数いれて一生懸命圧縮しつつ、鉱山の村、Merchant Guild(商人組合)を集めるだけ集めて、まかり間違って、手先(アクション・購入)かCandlestick Maker(燭台職人)込みでMerchant Guild(商人組合)4連打とか出来ると、Merchant Guild(商人組合)4枚×6購入で24コイン・トークンが獲得できます。あとは、次のターン以降は+購入を引いた分だけ属州が買えていきます。
まぁ、そこまで行くことは稀でしょうが、Merchant Guild(商人組合)重ね打ちを狙っているプレイヤーがいる場合、デックがある程度仕上がった場合、このセットだと妨害手段はないので、間違って「(都合のいい手札を)引かれてしまった」場合、どうしようもありません。
基本的にその前にゲームを決めるか、モタモタして長引きそうなことが予想されるなら、鉱山の村をカットする必要があるかもしれません。
逆に、Merchant Guild(商人組合)重ね打ちを狙う場合、Merchant Guild(商人組合)より、鉱山の村の確保が焦点になることが多そうな気がします。
場合によっては、序盤に金貨を買わずに追加払いの「Masterpiece(親方作品)」と改良複数枚を突っ込んで、「Masterpiece(親方作品)」や銀貨を改良していく方向が必要かもしれません。
また、特定のパーツが大量に必要ということを考えると、4人戦より2人戦用のプレイングなのかもしれません。

以上