繁栄4

これまでの解説:基本セット(2コスト3コスト4コスト5・6コスト)、プロモギルド暗黒時代0暗黒時代1暗黒時代2暗黒時代3繁栄1繁栄2繁栄3

ということで、繁栄の残り(6〜8コスト)です。

【6コスト】
大市場(おおいちば:Grand Market)
繁栄・6コスト・アクション

【能力】
+1カードを引く
+1アクション
+1カードを購入
+2コイン

                                                • -

あなたは場に銅貨を出している場合、このカードを購入できない。

関連の強いカード
+)銅貨圧縮カード/秘密の部屋系(特に保管庫)/改築・改良系(引揚水夫、鍛造など)/値切り屋、石工/豊穣の角笛/偽造通貨/コイン・トーク

銅貨が場にプレイしていると購入できない分、強力な効果といえます。簡単に獲得出来るなら考えてみる価値はあります。
地道に銀貨、金貨や石切場などの財宝カードを積んで購入する方法(特に銅貨圧縮と併用すると有用)もありますが、いくつかごまかす方法があります。
そうやって一枚目の大市場を獲得出来れば、2枚目以降の購入・獲得はスムーズにいくこともあります。

一つ目が保管庫などの秘密の部屋系のカードを利用することで、屋敷などだけでなく、銅貨も捨てて1コインに変換すれば比較的容易に大市場を購入できます。
獲得に関しては、銅貨プレイの有無は関係なくなります。
値切り屋(7コスト以上のカードの購入)や石工(+6金の追加支払い)の追加獲得で獲得する方法もあります。これらの場合は、必要なお金の量は大量になりますが、銅貨をプレイしていても獲得可能になります。
また6種類プレイ時の豊穣の角笛の獲得でも、銅貨がプレイされていても獲得出来ます。

銅貨をプレイしても購入時に場になければ良いという話もあります。
実戦的な話で言うと偽造通貨になります。「偽造通貨×2(廃棄対象:いずれも銅貨)」は銅貨をプレイしていながら偽造通貨で廃棄されており、6金出ているので大市場を購入できます。
その他に、一応+購入からの造幣所の購入時効果や、+購入もしくは豊穣の角笛などでの獲得からの官吏の獲得時効果でも、6金分を余分に浮かせながら銅貨を場からどかせば大市場を購入できます。
逆に場に銅貨があるとダメなので、新拡張のStorytellerのプレイ時に銅貨がプレイされた場合、その銅貨分のコインは消費された後にも関わらず、大市場は購入できません。

また改築・改良系で獲得することも考えられます。例えば改築を改築することで大市場を獲得出来ます。石工と行商人と大市場が揃っているような場合は、行商人を石工でバラして大市場を獲得することも可能です。
その他、コイン・トークンを補助に使って購入したり、密輸したり、街道(橋)後に大学や工房系を使って獲得したり、確実性はないですが道化師でコピーしたりも出来ます。

隠し財産(かくしざいさん:Hoard)
繁栄・6コスト・財宝

【能力】
2コイン

                                                • -

このカードが場に出ているかぎり、あなたは勝利点カード1枚を購入したとき、金貨1枚を獲得する。

関連の強いカード
+)複合勝利点(大広間、島、貴族、ハーレム)/低コストの特殊勝利点(坑道、公爵場の公領など)/+購入/交易人、望楼/改築系
(注意)偽造通貨

6コストであるため、金貨とどちらを優先するかという問題があります。隠し財産が、金貨に比べて役に立つには、通常「隠し財産購入(獲得)→隠し財産込みで勝利点購入/金貨獲得→獲得した金貨が役に立つ」とデック3周(シャッフル2回)が必要になります。
通常は最初は隠し財産を購入して、中盤から始まる属州購入などに役立てつつ、中盤を過ぎると隠し財産の意義がないので(獲得した金貨を使う前にゲームが終わる)金貨を直接購入、終盤であれば財宝カードを買うなら直接公領購入となります。

例えば序盤に購入できても、隠し財産込みで8金や5金に届かない場合、公領や屋敷を買って金貨を獲得するか悩むことになります。
大広間や島、貴族、ハーレムのような複合勝利点があれば、気軽に購入できますし、場合によっては2枚目の隠し財産を考えることもあるでしょう。
その他、坑道などを購入するのにも使えます。公領・公爵場の場合、序盤に買えれば強いのですが、中盤に公領を放って隠し財産を買う暇があるかという話はあります。
庭園やシルクロードなどに向かう(予定の)時も、間違って序盤に6金でた際は、十分に購入を考えてよいでしょう。

隠し財産が場にプレイされた状態で勝利点を複数枚購入すれば、金貨の獲得もそれぞれの勝利点ごとになりますし、隠し財産を複数枚プレイしていれば、それぞれから金貨を獲得します。
ただし購入時効果なので、農地の改築効果や豊穣の角笛などの効果で獲得する勝利点には反応しません。
また場にないと効果を発揮しないので、一度プレイされても、偽造通貨や造幣所購入で廃棄されたり、官吏の獲得効果で山札に戻った後に購入された勝利点にも反応しません。
交易人や望楼が手札にあれば、隠し財産の「勝利点購入時効果の金貨を獲得」した後に、元になった勝利点を銀貨に変換したり、廃棄したりすることも出来ます。

獲得するのが金貨なので植民地場でも弱いわけではないですが、属州場に比べると影響力が弱いことは多いでしょう。
金貨(6コスト)を獲得し、自身も6コストと高コストであるため、改築系(改築、引揚水夫、農地など)との相性も悪くないです。

ならず者(ならずもの:Goons)
繁栄・コスト・アクション−アタック

【能力】
+1カードを購入
+2コイン
他のプレイヤーは全員、自分の手札が3枚になるまで捨て札をする。

                                                • -

このカードが場に出ているかぎり、あなたはカード1枚を購入するとき、+1勝利点トークン。

関連の強いカード
+)ならず者を連打できるコンボ/都市/望楼、香辛料商人/画策/(対抗)支配
−)(対抗)書庫系、移動動物園、馬商人、坑道

村がなくて単発でしか使えない場合、「単なる強いカード」で済みますが、コンボで「連打」出来るようになると、「おかしい(壊れている)」カードにもなります。
「村−ならず者×2」とプレイして銅貨を3枚購入すると6勝利点(VP)となります。これが「村×2−ならず者×3」で銅貨4枚買うと12VP、「村3、ならず4」だと20VPとなります。植民地を買っているわけでもないのに、勝利点(VP)が100点越えている場合も見かけます。
それこそ、都市とならず者を集めて2山切れを起こした状態で自分のターンを迎えられれば、そのターンだけで100点以上稼いだ上で銅貨か何かが3山切れとして切れてゲームが終了するでしょう。

ならず者がサプライにある場合、軽圧縮、村、ドロー・カードなどを交えたコンボ(ならず者のVPメイン)が出来ないか、そこまでいかなければ属州+ならず者のVPで行くのか、村がないのでそこまで重きを置かないのか、といったことをまず考える必要があります。
ならず者を連打する場合も、単純にならず者を買い続ければいいわけではないので、デック構成を考える必要があります。

またデック構築途中は必要カードを買う際のVP獲得になりますが、終盤、ならず者を並べて大量の+購入を獲得した際にどうするかを考える必要があります。そこで3山切れでゲームが終わるなら楽ですが、終わらない場合にどうするか。単発の勝利点で言うと、コインのある限り勝利点などを購入して、コインが尽きた後は余った+購入分だけ銅貨を購入すればいいことになります。ただ、その場合はデックが大量に購入した銅貨の分劣化するので、その後の展開を考える必要があります。
この時、手札に望楼があれば、余分な銅貨は廃棄出来て便利です。
また、そういう展開を考えている場合、終盤まで香辛料商人が活躍してくれることがあります。
村がない場合、デックの構成によっては、ならず者なしでも戦えることはありますが、その場合も、画策がある場合(毎ターンならず者)は、注意が必要になります。

ならず者が場にある場合、まずはならず者がプレイされることが前提になると思うので、それに対抗する移動動物園やリアクションの馬商人、坑道、(村があるなら)書庫系のカードの有用性も高くなります。
望楼は書庫系でありながら、ならず者プレイ時の余分な銅貨購入の対策になるため、非常に有用なパートナーといえます。
ならず者が飛び交うことが予想されるので、手札の枚数に依存する地下貯蔵庫や秘密の部屋系の効果は低くなるでしょう。
同じVPを得るカードとして司教がありますが、ならず者のあるサプライでプレイすると、司教を無視してならず者に先行するプレイヤーに対して軽圧縮を提供した上に、司教で得たVPはならず者で得るVPと比較にならずと、あまり良いことはなさそうです。記念碑に関しては、村(+アクション)があるかなどのサプライ次第で、アクション豊富なら記念碑もプレイするのは悪くはないですが、ならず者からのVPに比べると雀の涙のことも多いでしょう。

ルール的な話をしますと、VP獲得効果は下線部の効果になるので、ならず者が場にないと発生しないので、ならず者を対象に行進をプレイすると「+1購入、+2金、民兵効果」は2回発生しますが、VP獲得効果は(購入フェイズには既に廃棄されて場にないため)発生しません。同様に玉座の間や宮廷の対象にした場合も、「+1購入、+2金、民兵効果」は2回、3回発生しますが、VP獲得効果は1回(場にプレイされている1枚に付き1回)しか発生しません。

また自分が上家がプレイした支配で支配されている場合、獲得したカードは支配している上家のものですが、ならず者の勝利点トークンや商人ギルドのコイン・トークンは「そのターンのプレイヤー(つまり支配されているプレイヤー)」のものとなります。で、コイン・トークンは支配プレイヤーの命令で無駄撃ちさせられますが、VPトークンを使ったり、捨てさせたりすることはできません。その上、ならず者をプレイすれば、支配している対戦相手もそのアタック(民兵効果)をくらうことになります。
このように、ならず者はかなり理想的な支配対策にもなります。

【7コスト】
※7コストであるため、改良や開発、他プレイヤーの総督(改築効果)プレイなどで廃棄して属州を獲得出来ます。たまに覚えていると役に立つことがあります。
また7コストであるため、密輸人に密輸されることもなく、騎士、盗賊に破壊されることもありません。

拡張(かくちょう:Expand)
繁栄・7コスト・アクション

【能力】
あなたの手札のカード1枚を廃棄する。
廃棄したカードよりもコストが最大3コインまで多いカード1枚を獲得する。

関連の強いカード
+)大市場/行商人、国境の村/金貨獲得カード(予言者など)、工房系(大学など)/(対抗)抑留

改築と+コストが1つ違うだけですが、大きな違いになります。
基本の財宝・勝利点カードを対象にした場合、そのまま1ランク・アップ出来ます。
また屋敷を5コストのアクションに変えることが出来、呪いや銅貨を3コスト(銀貨)に変えることも、5コストの(アクション)カードを属州に変えることがも出来ます。
代わりに改築と比べて序盤から購入できないので、「屋敷→改築→金貨→属州」のように地道にプレイされることは少ないでしょう。一応、避難所場では効率が落ちるといえなくもないですが、それが気になることは少ないでしょう。

改築同様、大市場を獲得したり、抑留されたカードを獲得したり、行商人や国境の村、金貨、白金貨などを拡張して属州や植民地を獲得したり出来ます。大学があれば、得た5コストのアクションをそのまま属州に出来ます。

宮廷(きゅうてい:King's Court)
繁栄・7コスト・アクション

【能力】
あなたは自分の手札のアクションカード1枚を選んでもよい。
そのカードを3回使用する。

関連の強いカード
+)橋、画策

「宮廷−宮廷−拷問人−宮廷−橋−橋−橋−橋」みたいな呪文を聞いたことがあるかもしれません。サプライから、好きなカードが13枚(サプライに残っているなら、植民地12枚+属州でも可能)が購入され、この瞬間にゲームが終了するでしょう。
宮廷がサプライにある場合、まず【橋】と【画策】がないかは確認する必要があります。

街道の場合はコスト低減効果は下線部の効果なので、玉座の間や宮廷で対象にされても低減するコストが増えることはありません(線の上の部分の+アクションと+カードは増えますが)。橋の場合は、コスト低減効果は通常のプレイ時の効果であるため、玉座の間や宮廷の対象としてプレイされると倍化(3倍化)して、−2コスト、−3コストになります。ます。さらに+購入効果までセットでついているので、手に負えません。

玉座の間同様、宮廷も「複数の宮廷の重ねがけ」であたかも村をプレイしているかのように複数のアクションカードをプレイすることが出来るようになります。
良く聞く「宮廷−宮廷−拷問人−拷問人−」みたいな呪文ですね。
とはいえ、なかなか宮廷2枚とキー・カードが手札に揃わないわけですが、ここに画策が絡むと「宮廷−画策」の時点で宮廷と画策と何か有用なアクションカード1枚を毎ターン戻せることになり、「宮廷−画策」の時点でその後のアクションカードをプレイするための+アクションが生じています。
宮廷と揃うまでは画策自体を戻し続けることも出来ます。宮廷と揃えば、「宮廷−宮廷−」という呪文が唱えられるまで「宮廷−画策−何か」を続けていけばよく、「宮廷−宮廷−」という呪文が唱えられれば、ゲームは終了するか、その趨勢は決まることでしょう。

玉座の間は2枚(玉座の間と対象のアクション)で2倍ですが、宮廷の場合は2枚で3倍なので、さすが7コストというべきか急速なインフレが生じます。
「宮廷−2コインのアクションカード」であってもその時点で6金出るため、多分2枚目の宮廷を購入できるでしょう。「宮廷−鉱山」は銅貨を一気に白金貨に変えることが出来ます。
そして「宮廷−宮廷−ドロー・カード」とプレイ出来れば、多分、後は好き勝手出来るでしょう(ドローしたカードのうち、少なくともアクション・カード2枚は3倍でプレイ出来る)。

稀に2人戦で他に適当な仮想コインがない場合に、宮廷をプレイする体制が出来上がってから、おもむろに海賊船を購入し始めても「宮廷−海賊船」で間に合ってしまったり、対抗カードがあるせいで初手の時点では構想外とされた呪いや廃墟まきのアタック・カードが中盤いきなり採用されて猛威を振るったりすることもあります。

ルール的な話では、玉座の間と違い、宮廷をプレイした後に、手札にアクションカードがあってもプレイしないことを選ぶことが出来ます。これはゴーレムが宮廷でめくれたり、宮廷−宮廷とプレイした後の3回目の宮廷処理の際などに手札にプレイしたくないカード(廃棄系とか策士とか)しかない場合に、ありがたいことがあります。
ただし、一度対象のアクションを選択してプレイした場合、その使用を1回目や2回目といった3回使用の途中で止めることは出来ません。
祝宴や島、略奪、死の荷車などは、3回の使用の途中で元のカードが廃棄されたり場を離れても3回プレイされますが、狂人などは3回使用することは出来ません(場を離れること自体がコストの一部のため)。
また街道、ならず者、値切り屋、商人ギルドなどの下線部の部分の効果は、宮廷の3回使用には影響されません。
持続カードを対象にした場合は、あたかも宮廷も持続カードのように次のターンまで残ります。ただし、「宮廷−宮廷−船着き場−」のようにプレイされた場合、その持続カードを3回使用させている直上の宮廷のみが場に残り、更に上流の宮廷は場に残りません(以前は両方残っていましたが、ルール変更で直上のみ残るようにルールが変更されています)。

銀行(ぎんこう:Bank)
繁栄・7コスト・財宝

【能力】
このカードを使うとき、このカードも含めてあなたが場に出している財宝カード1枚につき1コインの価値がある。

関連の強いカード
+)ドロー・カード、策士/投機、冒険者、薬師/物乞い/(対抗)密輸人、騎士、盗賊
−)民兵

一緒にプレイする財宝カードが多い程効果が高くなるため、ドロー・カードとの相性は良くなります。財宝カードなので、鍛冶屋のようなターミナル・アクションとの併用もやりやすくなります。策士などは、1回目の策士プレイで銀行購入、2回目の策士プレイで大量のコインと+購入、といった展開が期待できます。
場にプレイする財宝カードを増やすといういう意味で投機や冒険者、薬師による銅貨(+ポーション)ドローでも銀行の効果はかなり高くなるでしょう。
物乞いと銀行の組み合わせも考えられれますが、かなり会計所に近い感覚のプレイになるような気がします。ちなみに、本家会計所プレイに組み合わせることも考えられなくはないですが、オーバー・キルとなり、銀行買う暇あったら、その分追加の会計所やコンボ・パーツを買えという話になりそうです。

金貨(場合によっては白金貨)とどちらを買うかは環境次第といえます。
民兵系がサプライにあったり、呪いや廃墟でデックが汚されている場合だと金貨の方が有用な場合もあり得ますし、大量ドローがあれば白金貨どころでないコインを叩き出すこともあります。
また、金貨と同等の場合に、7コストなので密輸人や騎士・盗賊よけに銀行が選択されることもあります。
また銅貨などの低コストの財宝カードを完全に圧縮するようなプレイングには銀行は適しませんが、そういう場合は当たり前ですが銀行は選択されない(金貨やアクションからの仮想コインが選ばれる)でしょう。

鍛造(たんぞう:Forge)
繁栄・7コスト・アクション

【能力】
あなたの手札から好きな枚数のカードを廃棄する。廃棄したカードのコストの合計と同じコストのカード1枚を獲得する。

関連の強いカード
+)行商人/城塞、ネズミ/研究所、村+ドロー・カード、策士など/(対抗)呪い・廃墟
−)民兵系/街道、橋

ルール的な話では、廃棄したカードのポーション・コストは無視されます。また鍛造の処理の結果としてポーション・コストを含むカードは取れません(変成を廃棄してブドウ園を獲得するようなことも出来ません)。
また合計コストに該当するカードがなければ何も獲得しませんが、逆に該当するカードがある場合は、それらのカードのうち1枚を必ず獲得する必要があります。
「銅貨×3」とか「銅貨×1」といった廃棄をした場合、銅貨、または呪いを1枚獲得する必要があります。そのため、「鍛造、銀貨、銅貨×3」のような手札の場合、銀貨1枚を手札に残してもロクな買い物はできないだろうから、銀貨込みの4枚を廃棄して新しい銀貨(または他の3コストのカード)を獲得する方が良いこともあります。
また民兵のようなアタックを受けた後は、廃棄効率が執事以下(呪い2枚を廃棄して銅貨1枚を獲得みたいな)ということもあります。
また0枚を廃棄した場合も、0コストのカード(銅貨、呪い)を獲得する必要があります。

行商人がサプライにある場合、鍛造で属州に変換出来ます。
城塞2枚を鍛造すれば属州が獲得出来ます。まずは鍛造で圧縮してから城塞を変換する流れが多いでしょう。ちなみに「城塞、銅貨×2」みたいな組み合わせで鍛造すれば、圧縮しつつ城塞を1枚獲得出来ます。
鍛造の獲得が難しいですが、ネズミ2枚でも属州を獲得出来ます。

鍛造の廃棄効率を考えると手札を増やす手段があると嬉しいことになります。しかも鍛造をプレイするために1アクションを残す必要があるので、研究所や村とドロー・カードのコンボなどになります。
策士、船着き場、停泊所、隊商などの持続カードは役に立ってくれることが多いでしょう。
何枚でも廃棄できるので、一度に大量廃棄が出来、大量廃棄が出来ると、デックの回転率も高くなり、コンボ起動率も高くなりと、その後の展開もかなり良くなるでしょう。
そのため、最初の1回目の廃棄がスムーズにできるかで勝負が決まることもあります。

廃棄ということで呪いや廃墟への対策になりえます。
また廃棄ということで青空市場のリアクションにも使えます。

デックを構築する際に、属州場なら合計8コスト、植民地場なら合計11コストになる組みあわせを念頭に置いておく必要があります。例えば4コストのカードが多いなら、11コストを達成するためには3コスト(銀貨)のカードが大切になることがあります。
改築系でよくプレイされる属州(植民地)を廃棄しつつ新しい属州を獲得してサプライの属州枚数を減らすことにも使えます。
同様に、不正利得を廃棄(ついでに呪いも廃棄)して新たな不正利得を獲得するようなことも出来ますが、あまり不正利得場で鍛造を買えるタイミングがあるかという話はあります。
似たような展開で国境の村を廃棄(ついてに銅貨も廃棄)しつつ、新たな国境の村の獲得でオマケのカードを獲得するといったことも出来ます。

街道や橋などのコスト低減カードと一緒に使う際は注意が必要となります。
例えば街道を1枚プレイしてから鍛造で2枚のカードを廃棄する場合、(銅貨や呪いのような0コストのカードを含まない限り)街道をプレイしない場合に比べて獲得するカードのコストが1コスト分減ります。
もちろん、そのおかげで合計値が丁度ほしいカードのコストになることもあるので一概に良い悪いは言えませんが、注意する必要があります。
各カードのコストは0コスト以下にはならないといった規定もあるので、コスト低減カードと鍛造(複数枚廃棄)を組み合わせてプレイする場合、各カード(獲得するカード含む)のコストの変化を良く考えてプレイする必要があります。

【8*コスト】
行商人(ぎょうしょうにん:Peddler)
繁栄・8*コスト・アクション

【能力】
+1カードを引く
+1アクション
+1コイン

                                                • -

あなたの購入フェイズ中、このカードのコストはあなたが場に出しているアクションカード1枚につき2コイン少なくなる。ただし、0コイン未満にはならない。

関連の強いカード
+)2人戦/+購入(労働者の村、青空市場、従者、手先、村落など)、護符/キャントリップ(画策など)/石工/改築系(改築、引揚水夫、鍛造、弟子など)/伝令官/(対抗・注意)詐欺師、破壊工作員

まずルール的な話から。
コストの低減が生じるのは購入フェイズのみなので、アクション・フェイズ中(闇市場の購入時も含む)は常に8コストです。購入時の印象とは違い、工房では獲得しにくいカードといえます。
コスト低減の際に数えるアクションカードは、「場に出ている」であり、実際に場に並んでいるカードの枚数となります。
共謀者の処理と違い、「宮廷−アクションカード」は2枚扱いですし、「行進−アクションカード(行進の処理で廃棄されて場にない)」は1枚(行進のみ数える)扱いになりますし、前のターンから残っている持続カードなども数えます。

利用する場合は2つの面があり、「場合によっては0コストになるため、+購入があれば、大量購入しやすい」「(獲得しやすい割に)8コストと高コストなので、改築系のカードで悪用しやすい」となります。
どちらか片方でも利用価値はありますし、両方揃えばさらに良いとなります。

行商人の早期大量購入を目指す場合、序盤から集めあられる低コストの+購入を利用することが考えられます。
準備段階として手先、村落、従者、蝋燭職人などのカードを集める(これらのカードの+購入を利用して、さらに追加の手先を2枚ずつ購入するなど)ことも考えられます。
たまたま「手先4枚+α」みたいな手札を引けば、全て「+アクション、+購入」でプレイすれば5枚の行商人を購入出来ることもありますが、途中で息切れして4枚目のアクションを引けず、+購入はあるけどお金は2金しか出ていないので1枚しか買えないという場合も見かけます。
出来れば市場のようにドローのついている+購入がいいのですが、そこはサプライ次第のところがあります。村落や手先、従者などの場合はドロー・カードを混ぜたり、その他のキャントリップなどをサポートとして混ぜた方が、単純に村落などを集めるよりも確率は良くなることは多いと思います。
画策などは、毎ターン行商人のコストを2金下げてくれます。

また4連打した後であれば、行商人を購入するため必要なのは+購入だけで、お金は必要なくなります。
そのため行商人がサプライにある場合、初手から労働者の村や青空市場などを買う場合もあり得ます。
行商人自体も+1ドロー、+1アクションあるため、行商人がデックに入り始めるとデックの周りが良くなり、さらに加速します。
行商人が山切れすると、その後のデック構築が進むまでは労働者の村や青空市場は単なるキャントリップになってしまいます。それでも、2人戦の場合は相手に先んじれば7枚以上の行商人を取れることもあるので、それだけで考えてみる価値はあります。逆に4人戦の場合、追随者が2人以上いると獲得が3〜4枚にとどまる可能性があるので、他に利用方法がある場合(例えば、青空市場と何らかの廃棄手段とか)以外は微妙かもしれません。

+購入以外では、購入時にコストが下がっているので、護符も行商人コピーの獲得に役立ちます。「従者×4、護符」という手札があれば、1ターンで10枚の行商人が獲得出来ます。
2コストまで下げれば合計4金で石工の追加支払いによる2枚獲得が可能になります。ただし、石工の場合は0コストまで下がってしまうと「0金の追加支払いは出来ない」となってしまうので、プレイするアクション数に注意が必要になります。
行商人を大量に獲得出来た場合、伝令官のようなカードも使いやすくなるでしょう。

8コストであることを利用する方法としては、単純に改築、引揚水夫、鍛造などでの属州への変換が考えられます。属州場では改良や開発などの出番はないですが、植民地場では白金貨に変換できます。また拡張があれば、植民地に拡張出来ます。
石工は追加支払いによる獲得だけでなく、行商人をバラして金貨や公領、7コストのカードや大市場などを2枚獲得出来るので、さらに相性が良くなります。
8コストを利用する場合、+購入がない環境でも十分元が取れることは多いですが、大量獲得出来る場合と違って、どの場面で行商人を購入するかは考える必要があります。また、策士をプレイするターンでも、その前に大量にキャントリップをプレイしていれば、0金でも行商人は買えるといった場合がありますがので、そういう所を見落とさないよう注意しましょう。

8コストということで詐欺師と行商人が同居するサプライでは注意が必要になります。
大量獲得があって早々に行商人が山切れするような環境の場合、詐欺師のプレイは「行商人→属州」変換を引き起こすことがあるので、プレイしにくくなります。逆に+購入がなくて(大量獲得が出来ずに)行商人がサプライに残るような環境の場合、「属州→行商人」という一発逆転な変換が出来る可能性が残ります。
行商人大量獲得の出来る環境の場合、破壊工作員も使いにくくなります。ほぼただで獲得した行商人が金貨に変わっていくのは余り納得いかないでしょう。同様に大量に行商人が獲得されると騎士や盗賊といったカードのアタックも通りにくくなるでしょう。

ではでは。