異郷1

これまでの解説:基本セット(2コスト3コスト4コスト5・6コスト)、繁栄(1234)、収穫祭、暗黒時代(総説123)、ギルドプロモ

ということで、異郷編1です。

【2コスト】
岐路(きろ:Crossroads)
異郷・2コスト・アクション

【能力】
あなたの手札を公開する。
公開した勝利点カード1枚につき、+1カードを引く。
これが、このターン最初に使用した岐路の場合、+3アクション。

関連の強いカード
+)特殊勝利点(シルクロード、公爵、庭園/貴族、ハーレム、大広間)、偵察員
−)民兵

一般的には+アクションの一種としてデックに加えられることが多く、ドロー能力は「引けたら嬉しい」程度のことが多いように思います。
たまに勝利点カードの比率の多いデック(庭園やシルクロード系など)に、ドロー・カード期待で投入されることがあります。

+アクションとして投入される場合、2回目以降の岐路は+アクションを発生しないので、特に岐路以外に+アクションのないサプライの場合、デック・バランスが難しくなります。
屋敷が早々に圧縮されるような場合は、書庫系のカードとの相性が良くなることが多くなります。
序盤であれば屋敷と揃って1〜2枚は引けることが期待できるので、オアシスなどと同様、序盤の回転率アップのために投入することもあります。ただし、勝利点との絡みがなければ、中盤以降+アクションしか期出来ない(+ドローは期待薄)ので、その辺の考えて初手に投入するか考える必要があります。

能力的に特殊勝利点と相性が良く、シルクロード・デックや公領公爵デックなどに入れるとドロー・カードとしても働きます。
複合勝利点カード(特に貴族)との相性も良くなります。
上手く組めば勝利点を買っても効率の落ちないデックを組めることがありますが、バランスなどは難しいことがあります。

民兵系のアタックが使われると、残すカードに迷いが生じる(岐路+屋敷で1枚ドローに賭けるか、岐路と屋敷を捨てて現状の手札で満足するか)ので、少し使いづらくなります。

愚者の黄金(ぐしゃのおうごん:Fool's Gold)
異郷・2コスト・財宝−リアクション

【能力】
このターン最初にプレイする愚者の黄金は1コイン、2枚目以降は4コインの価値がある。

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他のプレイヤーが属州1枚を獲得するとき、あなたはこのカード1枚を手札から廃棄してもよい。そうした場合、金貨1枚を獲得し、あなたのデッキの上に置く。

関連の強いカード
+)2人戦/造幣所/偽造通貨/+購入カード(遊牧民の野営地、物置、薬草商など)/工房系、護符/改築系、鉱山、収税吏
−)抑留/泥棒、海賊船/呪い・廃墟系のアタック

集めた枚数で強さが変わるカードなので、プレイ人数によって強さが変わります。
2人戦の場合、他に強いカードがないと、+購入カードがない環境でもダラダラ愚者の黄金を買っているだけで勝ってしまう場合もありますが、4人戦で3人が全力で愚者の黄金を買いに行っている場合、4人目はスルーして他のプレイングを考えた方が良いでしょう(リアクション期待でカットするのはありですが)。
特に4人戦では「どこで愚者の黄金が山切れになるか?」を考える必要があります。次のシャッフル前に山切れしそうなら、1ターンに愚者を2枚買うための+購入カードを買うより、今直接1枚を購入すべきとなります。
初手5-2での「造幣所−愚者の黄金」スタートは、2人戦の勝率ベスト10にも入る初手になります。造幣所と揃ったサプライの場合、5-2を引くように(あと、その後の引きも良いことも)祈りましょう。
他に初手5-2で強いのは偽造通貨スタートで、偽造通貨は銅貨を廃棄しながらほぼ確実にそのターンに愚者2枚を購入できます。

その他の+購入カードも愚者の黄金を集めるのに役立ってくれます。
1ターン目に遊牧民の野営地を購入できれば、スタート・ダッシュ出来るでしょう。
一部の+購入カードの場合、2購入はあっても4金が出ない場合があるので(交易路、村落、香辛料商人や、薬草商など/薬草商は愚者を戻すことも出来る)、その辺のリスクは把握しておく必要があります。
+購入ではなくても工房系のカードや護符も1ターンに2枚の愚者の黄金獲得に役立ってくれます。
改築系、鉱山などは、不要なカード(銅貨)を廃棄しつつ追加の愚者の黄金を獲得できるため、+購入よりも強力な場合が多くなります。改築は、愚者の黄金をリアクションで金貨にした後の属州化も考えられます。
圧縮カードや、ドロー・カードも愚者の黄金が揃う確率が上がるので、それらのカードの有用性も通常通りに高くなります。ただし香辛料商人、採集者などはともかく、普通の圧縮カードはタイミングが難しい(愚者獲得競争が終わった後に圧縮するのか、競争に一歩遅れても愚者獲得と並行して行なうのか)ことが多くなります。
枚数を集める必要があるので、早々に抑留トークンを打たれると改築、工房系や圧縮系のカードがないと集めにくくなります。

秘密の部屋(特に物置)と併用する場合、手札5枚(秘密の部屋+4枚)から8金以上を出すためには愚者の黄金3枚以上か、愚者の黄金2枚+銀貨以上1枚が必要になります。
その場合、愚者を集めた後に、研究所や金貨・銀貨などの+αを加えた方が良くなる場合があります。
その他の環境にもよりますが、例えば基本カード+愚者の黄金+不正利得といったサプライの場合、ほとんどの場合、愚者の黄金ではなく不正利得に向かった方が勝者となります。+購入や廃棄カード次第ですが、同条件の場合は、愚者の黄金を集めるより、呪いをまく方が勝つ場合が多いようです。

公爵夫人(こうしゃくふじん:Duchess)
異郷・2コスト・アクション

【能力】
+2コイン
各プレイヤー(あなたも含む)は自分のデッキの一番上のカードを見て、そのカードを捨て札に置くかそのまま戻すかをする。

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このカードを使用しているゲームで公領を獲得したとき、公爵夫人1枚を獲得してもよい。

関連の強いカード
+)公領場、特殊勝利点(公爵、庭園、シルクロード、ブドウ園)/(誰かがプレイ)坑道、見張り、秘術師、医者/(対抗)役人、幽霊船、大衆など

初手5-2の2でたまに買われたり、後述の公領場で獲得されることがありますが、ほとんどの場合はサプライにひっそりと存在している場合が多いように思います。
一応、公領公爵場で公領購入の際に常に獲得していけば、(3人戦以上なら)公領・公爵・公爵夫人で3山切れになるという笑い話も聞いたことはありますが。

呪いなどの荒れ場で、誰も属州に届かずに公領の勝利点でゲームが決まりそうな場合や、特殊勝利点を絡めたプレイを選択しているためにデックの勝利点比率が高い場合、公爵夫人の「ターミナル・アクションの2金」ですらありがたい場合があります。こういう場合は、公領獲得時に公爵夫人の獲得を忘れないようにしましょう。
自分だけでなく全プレイヤーに効果があるので評価が難しいところがあります。
(自分に限らず誰かが)公爵夫人をプレイしている場合、坑道が捨てられるチャンスは増え、見張り、秘術師、医者といった山札に対して何かするカードは使いやすくなる可能性があり、役人などの山札のトップを腐らせるアタックは効果が低くなることがあります。

【3コスト】
オアシス(おあしす:Oasis
異郷・3コスト・アクション

【能力】
+1カードを引く
+1アクション
+1コイン
カード1枚を捨て札にする。

関連の強いカード
+)坑道/書庫系、寵臣/移動動物園/念視の泉、策士/(対抗)大衆、占い師など/呪い・廃墟系のアタック
−)民兵系/高圧縮/手札を捨てるカード(地下貯蔵固系、宿屋など)

序盤であれば手札にまず屋敷があるため、総合的に初手銀貨購入に対して、オアシスを引いて「損をする」ということはほとんどありません。序盤の回転率をあげ、特に2周目の底沈みを避けるという点で、ドロー・カードのステロイドを目指すような場合でなければ、ほとんどの場合でオアシスは銀貨を押しのけて初手に購入されることが多いカードになります。ただしデックがオアシスにあった形(書庫を投入予定など)でなければ、2枚目以降を買うかは考える必要があります。
組み合わせとしては「捨てる」ことから坑道とのコンボが考えられます。オアシスだけで坑道を捨てるのは効率が悪いですが、オアシスは「手札にあるカードを捨てる」カード(対して航海士などは山札のカードを捨てるカード)になるので、「研究所などで坑道を引いて、オアシスで捨てる」ことができます。

手札を減らしながら効果を得るため、書庫系や寵臣のような手札の枚数に関わらず一定の枚数に戻すカードや、移動動物園のようなカードとの相性がよくなります。
その他、手軽なキャントリップもどき(手札は1枚減っている)と考えると、共謀者、薬師、地図職人、建て直し(勝利点カードを捨てられることも含めて)、ゴーレム(アクション・カードを捨てれられることも)、伝令官などのカードとの相性が良いといえるでしょう。
念視の泉での引き切りデックでの金量確保(最終形ではオアシスでアクションを捨てて、念視で回収するパターンも)や、策士ループ(メインでなく補助になりますが)なんかでも使われることはあります。
手札(もしくは山札のトップ)に捨てるカード(いらないカード)がある限り、オアシスは効率を落とさずに効果を発揮することを考えると、大衆や占い師のようなアタック(デック・トップを汚す)や、呪いや廃墟をまくアタック(手札に捨てても良いカードの比率が増える)が使われる場では、使いやすいでしょう。

逆に民兵系の手札の減るアタックが使われる場では使い勝手が悪くなります。
デックが全て強くなって捨てるカードに困る高圧縮のデックをプレイする場合も使いにくいですし(最終的に全部引ききれるので問題ない場合も多いでしょうが)、他に手札を捨てるカード(宿屋など)を使う場合も使いにくくなっていくでしょう。

開発(かいはつ:Develop)
異郷・3コスト・アクション

関連の強いカード
+)屋敷場、植民地場/移動動物園/城塞、国境の村/大市場/青空市場、従者(+アタック・カード)、封土/(対抗)呪い・廃墟
−)避難所場、救貧院/(注意)街道、橋/民兵

【能力】
あなたの手札1枚を廃棄する。そのカードよりコストがちょうど1コイン多いカード1枚と、ちょうど1コイン少ないカード1枚を獲得し、好きな順番であなたのデッキの上に置く。

「1枚カードを廃棄して2枚獲得、しかも獲得したカードは山札の上に載せる」と、かなり強そうなカードに聞こえますが、獲得するカードのコスト制約が強いため、プレイングが難しいカードになります。
主な使い方は2通りになるかと思います。一つは「屋敷と銅貨の廃棄手段」として使う方法で、もう一つは開発の効果を全力で使う方法です。

前者は地味な使い方ですが、植民地場などで他に屋敷や銅貨の廃棄手段がなければ開発に手を伸ばさざるを得ない場合もあります。
屋敷を開発した場合、少なくとも銀貨は獲得できます。また効率が良いわけではないですが、呪いや廃墟の廃棄にも使えます。
屋敷・銅貨を廃棄しつつ屋敷の廃棄で移動動物園自身を獲得できることから、移動動物園との相性は良くなります。

逆に避難所場では、避難所を廃棄すると「2コスト、0コスト」の獲得になるため微妙になります。
またサプライに救貧院がある場合、銅貨の廃棄で救貧院獲得となるので注意が必要になります。
街道や橋などが絡んでも同様のことがありえます(街道−開発とプレイして銅貨を廃棄すると、単なる廃棄でなく本来2コストのカード(屋敷など)を獲得することになるし、屋敷を廃棄すると、本来3コストのカードと、銅貨、呪い、救貧院のいずれかの獲得になる)。

開発を全力で使う場合、サプライ次第のところはあります。
コストが2離れていて強いカードや、組み合わせると面白い2種類のカードがないか、あるならその中間のコストのカードに何があるかをチェックしていくことになります。中間のコストが3コストのように良く獲得するカードだったり(銀貨や別の開発を開発して「村落とよろずや」が獲得できるとか)、こういった組み合わせが複数あったりすれば、開発のプレイを検討することになるかと思います。
城塞があって5コストに良いカードがあったり(3コストは最低でも銀貨はある)、国境の村があって4、5コストに良いカードがあるなら5コストのカードを開発して国境の村と4コストのカードを獲得しつつ、国境の村の効果で廃棄したのと同じ5コストのカードを取ったり、5コストのカードを廃棄して大市場を獲得したり出来ます。
廃棄するカードということで、青空市場のリアクションや、従者や封土のような廃棄時効果のあるカードを廃棄することにも使えます。
金貸しや不正利得など、ある程度役目を果たし終えたカードを、別の有用なカードに変換するためにも使えます。

手札を廃棄するカードなので、民兵系のアタックが使われる場では使いづらくなるでしょう。
一応終盤なら、7コストのカードを廃棄して属州を得たり、金貨を廃棄して公領を獲得するようなことも出来ます。

画策(かくさく:Scheme
異郷・3コスト・アクション

【能力】
+1カードを引く
+1アクション
このターンのクリーンアップフェイズの開始時に、あなたは場に出ているアクションカード1枚を選んでもよい。このターンあなたがそのカードをプレイエリアから捨て札に置く場合、そのカードをあなたのデッキの一番上に置く。

関連の強いカード
+)宮廷、玉座の間/共謀者、行商人/ターミナル・アクションのアタック(ならず者、海の妖婆、狂信者など)/強いターミナル・アクション(大使館、金貸しなど)/堀/隠遁者/会計所
−)支配、略奪/民兵系、寵臣

戦略的な影響の非常に高いカードです。
自身キャントリップの上、目的のカードと揃うまで画策自身を戻し続けることも可能と、非常に使い勝手が良すぎるカードになっています。

特に宮廷とのコンボがおかしすぎで「宮廷−画策」が一度プレイ出来た時点で、以後、毎ターンのアクション・フェイズの開始時に宮廷と画策をプレイしてドローとアクション数を稼いでから他のアクションをプレイし、ターン終了時に宮廷と画策とアクションカードをもう1枚を戻せます。多分、すぐに「宮廷−宮廷−画策−画策―○○」みたいな最終形に進化してゲームは終局を迎えるでしょう。
玉座−画策」はここまで圧倒的ではないですが、毎ターン、手札の枚数を減らさずに+アクションを稼いだ状態でアクション・フェイズを始められます。
画策の分だけプレイするアクション数が増えるため、共謀者、行商人が使いやすく、買いやすくなります。毎ターン、機械的に画策2枚をプレイし、その画策自身を戻すようにすれば、共謀者は常にキャントリップ付きとなります。

キャントリップのようなカードの場合、そのカード自体を購入・獲得してデック内に増やしていけば、そのカードのプレイ回数が増えることが期待できますが、ターミナル・アクション(+アクションのないカード)の場合、単純にそのカード自身を増やしても、そのカードを手札に2枚以上被って引く可能性があるため、買った分だけ使える回数が増えるとはいえません(他に村などの適切なサポート・カードが必要になります)。
そういう場合に、元になるアクション・カードは1〜2枚に抑え、画策を大量に買うことで毎ターンそれらのカードをプレイすることが出来ます。
元になるアクション・カードが高コストで直ぐに複数枚買えない場合や、村などのサポートするカードがない場合も、画策での代用は有用と言えます。研究所のように連打すれば更に効果の高まるカードの場合は画策よりもそのカード自身を買った方が良い場合もありますが、民兵のようなアタックや、大使館のような「1発撃てれば十分」といったカードの場合、さらに相性が良くなります。
ただし画策だけに頼りきりだと、運悪くシャッフル直後などに画策が途切れると、次のシャッフルまでそのカードのプレイが途切れることになるので、バランスを考えてプレイするのが重要と言えます。
支配がサプライにある場合、支配されたターンに画策による継続が途切れることになりますし、略奪があると使いまわしているアクションを抜かれる場合があるため、画策だけに頼るプレイングは危険になります。
また画策と戻したカードで手札が占められる場合、民兵などのアタックには弱くなることがありますし、寵臣なんかは、手札に戻したカードごと流されてしまいます。

他に防御のために手札に堀を戻したり、他にデックに1枚しかない共同墓地や名馬といったカードを戻したりといったことも出来ます。
船着場のような持続カードは2ターンに一回戻せばいいので、毎ターンのプレイを維持しやすいところがあります。
手札にあるカードでなくプレイして場にあるカードしか対象に出来ず、持続カードの場合、プレイしたターン(次のターンまで持続する場合)に画策の対象にとっても意味がない(画策の対象にしても山札に戻らない/ただし画策自身を戻して持続が切れる次のターンに対象にすれば良い)ことは注意が必要です。
隠遁者との組み合わせで、「画策−隠遁者」とプレイして、購入フェイズに何も購入しなかった場合、いずれにしろ狂人が獲得されますが、画策で隠遁者を山札に戻す処理してから隠遁者を廃棄する処理を行えば、「隠遁者は廃棄されず山札に戻る(次の手札に引く)けれど、狂人は獲得する」ことが可能です(もちろん、順番を逆にして隠遁者を廃棄して狂人を獲得することも出来ます)。複数狂人によるビッグ・ターンを目指すプレイングの場合は、覚えておくと役に立つかもしれません。
会計所プレイで、中盤に引いた会計所を先送りするのにも使えます。

村と同様に画策は「対象にする(戻す)に足るアクションカード」がないと、買った甲斐がないことになります。
デックのバランスを考えて購入・獲得する必要があります。

坑道(こうどう:Tunnel)
異郷・3コスト・勝利点−リアクション

【能力】
2勝利点

                                                • -

あなたがクリーンアップフェイズ以外の機会にこのカードを捨て札にするとき、あなたはこのカードを公開してもよい。そうした場合、金貨1枚を獲得する。

関連の強いカード
+)大使館、倉庫、魔女娘など/航海士、地図職人、地下墓所など/改築系/シルクロード/隠し財産、岐路/(対抗)民兵系、貢物

捨てる方法としては大きく2×2の4つに分けられます。
手札から捨てる方法と山札から直接捨てる方法であり、自分で捨てる方法と他プレイヤーのアタックなどで捨てる方法になります。

自分の手札から捨てる方法としては、特に「引いてから捨てる」カードが有望になります。
【大使館、倉庫、物置、魔女娘、宿屋、オアシス、村落】などのカードになります。
これらのカード、特に大使館、倉庫、物置などは、それだけ(例えば「大使館と坑道」だけ)で十分にデックとして通用してしまう場合すらあります。
その他、手札から捨てる方法としては、【伯爵、策士、馬商人、秘密の部屋、地下貯蔵庫(引くのは捨てた後)】などがあります。
これらのカードのうちオアシス、村落などは単独の捨てる手段としては効率が悪いですが(地下貯蔵庫などは連打すればどうにかなる場合もありますが)、研究所などのカードと組み合わせて手札を増やすことで効率をあげることが出来ます。
他に、【寵臣、保管庫】も手札から捨てることになりますが、他プレイヤーが坑道を捨てることも助けることになります。特に寵臣プレイは金貨との相性が良いわけではないので、坑道があるサプライでプレイするかは考える必要があります。

山札を見て、そこから直接捨てる場合では、特定の枚数を見て捨てる(捨てられる)場合と、サーチする際に捨てられる場合があります。
見て捨てる系としては、
【(5枚)航海士、(4枚)地図職人、収穫、(3枚)地下墓所、吟遊詩人、見張り、熟練工(坑道宣言)(2枚)神託、(1枚)よろずや、金物商、念視の泉、密偵、公爵夫人(自分でなくても)】などがあげられます。熟練工はとりあえず3枚で分類していますが坑道がめくれるたびに枚数が増えます。
流石に1回に1枚しか捨てられず、連打するわけでもない「よろずや」のようなカードだけで坑道から金貨を期待するのは難しいでしょう。

山札からサーチする際に捨てられる場合としては、
【農村、借金、投機、ゴーレム、冒険者、(以下、特殊条件)建て直し、狩猟団】
などがあげられます。
建て直しは坑道宣言、狩猟団は2枚目以降の坑道と特殊な条件が必要になります。
さらに特殊な状況としては、「街道+賢者」のような状況もありえます。

他プレイヤーからの影響としては、まず民兵や寵臣のようなアタックや、アタックではありませんが保管庫などで手札から捨てることが出来る場合があります。
辺境伯やならず者クラスになると「対戦相手に坑道を捨てられるリスクを犯しても使わざるを得ない」場合はありますが、サプライに坑道がある場合の民兵系のカードに関しては慎重に採用するかどうか検討する必要があります。
他に泥棒、海賊船、義賊や、アタックでありませんが貢物、公爵夫人、また坑道以外に対象のカードが別にめくれた場合の騎士、盗賊(もしくは街道などがプレイされた後のこれらのカードや破壊工作員)によって、坑道が捨て札に落ちることがあります。
獲得した金貨は後にこれらのカードによって破壊される可能性はありますが、一応坑道のある環境ではこれらのカードは使いづらくなるでしょう。
他に非常に特殊な例としては、支配した際に対戦相手の公使や助言者をプレイして対戦相手の手札から捨てるという場合もあります。

金貨を大量に獲得した場合、金貨を直接属州にする改築や、大量のコインやドローを生じる引揚水夫、弟子などとの相性も良くなりますし、+購入が意義を持つことも多くなるでしょう。
坑道を捨てることが出来ない環境でも3コストで2勝利点は効率の良い勝利点となります。
サプライでシルクロードと揃えばシルクロード・デックの良いお供になるでしょう。
岐路や隠し財産も使いやすくなります。

結局、坑道を捨てる装置がある場合もデック構築やプレイングのバランスをどう取るかという問題になります。
初手「倉庫−坑道」は2周目(3〜4ターン)に坑道を捨てられる確率は5割といったところになります。ただし、その後も倉庫と坑道を増やしていけば何時かは揃い始めて金貨を獲得できるでしょう。とはいえ、それらの金貨が手札に来るのは早くて3周目以降、かなりの確率で4周目以降となります。その分、2〜3周目はしゃがんだプレイになるけれどもそれで大丈夫か?という事になります。
それでも終盤に金量を揃えられれば良い場合もあれば、もっと早く動き始めないといけない場合もあるでしょう。

また捨てる装置と揃わないと(特に山札から直接捨てる場合)、手札の坑道は何もしない邪魔なカードになります。
坑道と捨てる装置の枚数のバランスも考える必要があるでしょう。
また、序盤から坑道プレイを行なう場合、引きの運がいい時と悪い時の差が激しい傾向があります。安定したプレイを望む場合は、坑道よりもデックの構築を優先して、ある程度デックが出来てからサポートに入れるような形もありえるでしょう。

神託(しんたく:Oracle
異郷・3コスト・アクション−アタック

【能力】
各プレイヤー(あなたを含む)は、自分のデッキの上から2枚を公開し、次のうち1つをあなたが選ぶ:「公開した2枚とも捨て札にする。」;「自分の好きな順番で自分のデッキの上に戻す。」
+2カードを引く

関連の強いカード
+)坑道/(村+)泥棒・破壊系/(対抗)神託、役人系
−)願いの井戸、秘術師、浮浪者、伝令官

特定のカード(特に金貨のようなアクションの必要のない財宝カード)を掘り起こす場合、山札を4枚見ることの出来るカードと言えます。コンボ・デックの場合、序盤は鍛冶屋より優先して神託が取られる可能性もあります。
ステロイドに使うカードとしても優秀なカードと言えます。

捨てるということで坑道との組み合わせが考えられます。
他プレイヤーの山札のトップを確認出来るため、他プレイヤーのトップを確認して、目標のカードがトップに来た状態でアタックをプレイする(属州確認しての破壊工作員や、金貨を確認しての泥棒など)ことも出来ます。ただし、2枚のカードは対戦相手が好きな順番で戻すので、詐欺師のような1枚しかめくらないアタックでは使いづらくなりますし、逆に神託をくらった際には他にもアタックがあるなら(対戦相手が村をプレイしていたり、4人戦なら自分のターンになるまでに詐欺師などをプレイする他のプレイヤーがいる時など)戻す時には考える必要があります。
神託ステロの場合、他プレイヤーの使う神託も含めて、役人系などの山札のトップを汚すアタックに対して些細な抵抗になることがあります。ただし村+神託のようなプレイ・スタイルの場合、先に村で戻されたカードのうち1枚を引いてしまうので(よりマシな方を村で引いて、もう一方+1枚は神託で捨てるといったことが可能なので、戻す順番を考える必要があります)、対策にならない場合があります。

神託をプレイした本人は、神託で見た2枚を山札に戻しても、プレイ中の神託の効果でその2枚を引きますが、アタックとして受けたプレイヤーは好きな順番で山札に戻すことになります。
航海士のようなカードや、自分も神託をプレイするようなことも対抗策の一つとなりえますが、2枚戻された場合、願いの井戸、秘術師、浮浪者、伝令官(アクション込みの2枚が戻されることは少ないので、伝令官は稀ですが)のチャンスとなる場合もあるでしょう。