Isoの遺産

土曜日はひょんなことから柏木でのドミニオン練習会に参加してきました。
高いレベルで半日くらいずっとドミニオンが出来て、非常に満足でした。
相手してくれた皆様、ありがとうございました。
福岡でもこういったことが出来たらいいなとは思いますが、難しいような気がします。

そういえば、なかなかGuildsのプレビューは始まらないですね。
BGGのGuildsのページのフォーラムで、「全カードの入った、コレクターズ・エディションとか出ないですか?」という質問で始まったものの中で何回かドナルド先生の発言があって、それが結構興味深いです
シークレット・ヒストリーなどでも語られている各セットの意味づけとか、あと、「ドミニオンのスピン・オフを2つ考えている」発言とか。
ただ、その内の一つは「ドミニオン要素を除いてキングダム・ビルダーになった」みたいなので、もう一つもコアなドミニオン・ファンが望むようなものにはならないかもしれません。

さて、余談はこの辺で。
Isotropicがサービスを終了し、そのURL(http://dominion.isotropic.org/)が閉じられて久しいですが、実はCouncil Roomの方は残されています。
これは何かというと、Isoでの各プレイヤーの成績や集計したデータ集などが集められたページになります。
このデータ集というのが、かなり参考になるところがあります。こちらのページもいつ閉じられるかわかりませんし、一度ものぞいたことのない方は一度見ておくといいかもしれません。

例えば「player pages」のところにプレイヤー名を入ると、その成績を見ることが出来ます。
単純な勝率もさることながら、番手ごとの勝率やエキスパンションごとの相性などもでます。
例えば私の場合、先手(1番手)だとAverage Win Pointが1.3弱に対して、後手(2番手)だと1.0(勝率50%)となり、やはり番手の影響がそれなりにあるのが見えます。
また、エキスパンションとの相性では繁栄・錬金術が入った際の勝率が他より低め、基本が少し高め、そして異郷で大幅アップなあたり、自分のプレイング歴と直結した、わかりやすい結果になっています。
錬金術・繁栄が出たあたりでドミニオンのプレイ頻度が落ちていた(周りにプレイする人が減ったせい)ことや、Isoを始めた時期が異郷が出る直前で、異郷が出た直後に結構異郷のカードの考察をしたおかげで、Isoでも異郷が入った直後に異郷のカードのおかげで勝率を荒稼ぎしていたあたりが反映されています。
また、過去にやったゲームのlogに飛ぶことも出来ます。こうやって見ると、私のIsoでの最後の対戦相手は、最終ランキング1位の人だったみたいです(一応、その対戦は勝っています)。
Isoの最終ランキングで上位の人の名前を確認し、そのページから、そのlogを眺めてみるのも勉強になるかもしれません。

まぁ、この辺は実際にIsoでプレイした人でなければ、あまり興味を引かないかもしれません。
で、データ集として面白いのは「Popular Buys」と「Best and Worst Opening」のページかなと思います。
「Popular Buys」は、かなり以前にも紹介した記憶がありますが、Isoでのゲーム中に買われたり獲得されたカードを集計し、サプライに登場した回数あたりの比率を出したものになります。単に「よく買われた(獲得された)」かどうかだけでなく、「勝ったプレイヤーが持っていたか」といったところも集計されています。
例えば勝率でいうと、馬上槍試合の褒章カードがダントツに高くなります。まぁ、これは褒章カード獲得が「均衡を崩す」または「勝っている方のダメ押し」になることが多いことの証左ともいえます。
※検索・並べ替えなどが簡単に出来るようにExcelのファイルを作ってみました。

「Best and Worst Opening」は、勝率の高かった初手・悪かった初手の組み合わせをあげたものになります。
まぁ、悪いほうはあんまり参考になりませんが(「呪い×2」、「公領−屋敷」のような常識的にありえない組み合わせばかり)、Best Openingの方は目を通してみる価値は十分あるかと思います。
5コストの魔女系(香具師、魔女)と礼拝堂の組み合わせが酷いのは何となく思っていましたが、それがデータとして実証されています。
また、初手交易場がかなり強いというのも見て取れます。
「造幣所−愚者の黄金」が高いのも納得がいきます。
Isoが2人戦メインの世界なので大使の入った初手も上位に入ってくるわけですが、その中では「馬上槍試合−大使」が最上位に来ます。これも、最初は「へー」と思いますが、理由を考えるとなんとなく「なるほど」と思うところがあります。

これらのデータはサプライに関係なく集計されたデータで、あと、2人戦がメインの世界でのデータなので、その他の状況判断力なしにこのデータを覚えただけでドミニオンが強くなるわけではありませんが(逆に害になる可能性すらありそうですが)、参考データとしては興味深くあります。
一度ものぞいたことのない方は、一見の価値はあるかなと思います。