これからドミニオンを本格的に始めようという人に

もうすぐ春ですが、春と言えば入学や就職、転勤などで環境が大きく変わる方も多いでしょう。
また学生の人は春休みなどで時間がとれる人もいるでしょう。
ということで、いるかどうかわかりませんが「これを機に、これから本格的にドミニオンを始めよう」という人向けに、使えそうなツールや、遊べそうな場所を紹介してみたいと思います。
※個人で集めた情報のため、誤りがある可能性があります。誤りがあったらご指摘いただけますと幸いです。

【オンライン】
Goko
言わずと知れたオンラインでのオフィシャル版です。
いろいろと使い勝手などには文句は出ますが、現状ではオンラインで一番遊べる環境だと思います。
使い方は以前の紹介1 以前の紹介2あたりを参照して下さい(※一部、既に古い情報もありますので注意願います)。
日本人プレイヤーも多いですが、ログインしているプレイヤーの半数以上は海外のプレイヤーになるかと思います。
表記も英語になりますが、特にチャットを楽しむ必要がなければ、カードを英語名かイラストで判別できれば、ほぼ問題なく遊ぶことはできます。
ただ上級者は「Proレート5000以上」とか「Isoレベル30以上」などで対戦相手を募集していることが多く、最初はそこまでレートやレベルを上げるまでが大変かもしれません。

海外だとGokoDomとかDominion League、GokoW杯などの企画がGokoを通じて行われており、国内だと後でご紹介するゴコストや四人戦倶楽部などが行われています。
私も1Dayトーナメントという企画を実施したことがあります。

・Dominion_Online(ネドミ)
日本語で対戦ということであれば、こちらかなと思います。
ネット上で流通した同人のフリー・ソフトということになると思いますが、今では入手したり、設定したりするのに苦労するかもしれません。たしか2chなどのドミニオン掲示板なんかに、入手先なんかが載っていたりしたと思います。
Gokoなどに比べるとプレイヤー数が少なく、また卓が立っている時も「フリー(参加自由卓)」なのか「身内卓」なのかわからない時もあり、フラッと訪れて対戦相手を探すのに苦労するかもしれません。どちらかというとTwitterなどで参加者募集して(「フォイ鯖5000、2番卓で参加者募集中」とか)卓を建てるのに向いているような気がします。
一部(辺境伯や石工)の処理で間違いがあるので、注意が必要です。

あと対人戦に限らず1人まわしの検証にも使えます。
同時に複数(2人とか4人とか)ログインが可能なので、単なる1人まわし(属州4枚購入までのターン数とか)だけでなく、4人分まわしとかも可能なので(例えば1番手工房、2番手ステロ、3番手魔女・・・みたいに役割をふって、全部自分でプレイする)、その点では重宝します。

DOMINION Online
似た名前が多くて混乱してきます。
基本・陰謀で遊べますが、私もあまり使ったことないので、詳細は良くわかりません。

ほぼドミニオン(ほぼドミ)
オンライン上でCPU(Bot)との対戦ができます。ギルドまで対応しているので、初心者の頃はGokoで対戦するより、こちらで練習した方が役に立つかもしれまん。

・Geronimoo's Dominion Simulator
対戦ではありませんが、簡単な購入やプレイのルールを与えたCPU(Bot)同士で1,000〜100,000回の対戦をさせて、その結果を表示するソフトになります。
例えば「2人戦でそれぞれが鍛冶屋ステロと公使ステロを選択した場合、どちらが有利なのか?」といったことを検証できます。
少し古いフリー・ソフトでこちらからダウンロードできますが、既に製作者のサポートは終わっているのではないかと思います。
残念ながら異郷までしか対応しておらず、Javaのバージョンが古いために、最近のパソコンで動作させようとすると「リスクを受け入れて、このアプリケーションを起動します」というチェックボックスをチェックした上で実行する必要があったりします。
英語を読む必要もあり、最初は使うのに慣れるまでは苦労させられます。またBotに与えるルールが間違っていると間違った結果が出ます。
ただルールに関しては、最初から上級者が各カード毎に基本的な購入・プレイのルールを作成したものが用意されているので、それを元にすれば(そのまま使っても問題ないものも多い)、それ程苦労することはないでしょう。
仮説や疑問を思いついた場合(例えば初手に「議事堂・パス」と「議事堂・銅貨」はどちらがいいか?」とか)に、その検討のとっかかりとしては、かなり便利と言えます。

・Isotropic
Gokoがリリースされた際に、それまでにあったオフィシャルでないドミニオンのソフトは全て終了となりました。そういった終了したサービスの中ではIsotropicが一番メジャーだったかと思います。
そのため、現在ではIsotropicのドミニオンのサイトは閉鎖されています(Innovationなどの他のゲームのプレイ・サイトは残っています)。
AutomatchingやVetoなどの機能を持ち、Gokoがリリースされた直後はIsoと比較されるが故に更に「使いづらい」という不満が出ていたように思います。
現在でもGokoの技能レベルがIsoレベルと呼ばれているのは、Isotropic時代の技能レベル算出をもとに計算されているからと言われています(Isoレベル自体はGokoの正式なサービスなのか、有志がLogの勝敗から計算しているのか、ちょっと私にはわかりませんが)。

【Gokoを用いた企画】
海外では、GokoDomなどのリーグ戦が実施されています。
参加自体はDominionStrategy.Com掲示板にユーザー名(Strategy.ComとGokoのユーザー名)やGokoで所有しているエキスパンション名を記入するだけで参加できます。
ただ、参加者はヨーロッパがメインで次がアメリカという感じで、対戦の日程調整に多少の英語力が必要となります。
そして最大の障壁は時差となります。ヨーロッパやアメリカだと、だいたい日本と8時間や16時間の時差となるため、調整が大変になります。下手に向こうの都合に合わせてスケジュールを調整すると、早朝(朝5時とか)に対戦する羽目になります。
日本の企画だと、そういった問題は少ないので利用しやすいでしょう(たまに「大学のパソコンを使ってるので、平日昼間しかできません」となって、社会人とまったく時間のあわない学生の方もいるようですが)。
また、DominionStrategy.ComのGeneral Discussionでは、たまに面白い解析結果とかが掲示されているので、英語が得意な人は目を通してみるとよいかもしれません。

・ゴコスト(Goko_strikerと5コストをかけてる?)
詳細はこちら
私も何回か参加したことのある2人戦のGokoの企画で、挑戦者を募集し、現チャンピオンに挑戦者が挑戦するという形式を取っています。
対戦は2本先取で、挑戦者が勝った場合はチャンピオン交代となり、新チャンピオンが次の挑戦者と対戦します。
一応、GokoのProレートで定めた参加基準があるので、初心者がいきなり参加するのは難しいかもしれません。
ただ最近、参加者が見たことある人ばかり(前回、本当に久しぶりに新しい人が参加して話題になっていたような)なので、新しい人の参加は大歓迎だと思います。

・ゴコストU-52
詳細はこちら
「ゴコストの参加基準(というか雰囲気)が初心者に厳しいのでは」、「最近、新しい人がとみに少ない」ということで新設された企画です。
GokoのProレートが5200くらいより下の人を対象にした2人戦のリーグ戦となっています。
第1回の参加者募集は、締切がもうすぐですが2/25(水)までとなっています。

ドミニオン四人戦倶楽部
GokoW杯予選全勝のカッシー(Kassy)さん主催の企画になります。
4人戦の腕を上げることを目的として、月曜日の21時〜24時にGokoの「大広間(GreatHall)→前回より青空市場(Market Square)に変更になりました」に集まってノーレート(unrated)で4人戦の卓を建てて対戦するというものです。
Gokoにログインしてドミニオンをプレイできる人なら特に参加資格はありませんが、今後参加する予定の人は、TwiPalに自分のユーザー名を記入しておいた方が良いでしょう。
主催者なり誰かが「Domi4」という卓名で4人戦、ノーレートの卓を建てます
だいたい10人くらい、2卓が立っている感じです。24時頃になったら自然解散しています。
卓への参加(join)を許可制にしているため、四人戦倶楽部参加者でない(関係ない海外プレイヤーとか)と判断されると弾かれる可能性があるため、注意が必要です。

対戦が終了した後は、必ずではないですがGokoのチャットで感想戦をしていることが多いので、終了後にすぐには抜けない方がいいかもしれません。
そのため日本語でチャットできないとツラいかもしれません。

【その他】
ルール・ブックに関しては、英語版は各シリーズとも発売元のRioGrandeGamesのホーム・ページでpdf版をダウンロードできますが、日本語版はオンラインで確認できるものはなかったと思います。
また詳しいルールについては、英語ですがComplete and All-Encompassing Dominion FAQあたりが詳しかったりします。

実はドミニオン関連では有志で作ったカードリストや、wiki、戦略wikiの類が結構散見されます。
カードリストなんかは、私も良くちょっとした調べものに参照したりしますが、それ以外のwikiなどは途中で廃れて放棄されたものが多いように感じます。
個人のブログでも、古いものがヒットすることが多く、今となっては情報が正しくなくなっているものなどもあったりします。
この辺は、見つけても正しいかどうか自己責任で判断した上で利用するようにして下さい。

【リアル】
リアルでプレイできる場所については、ホビージャパンのホームページ下段の方に【『ドミニオン』イベント開催情報】として掲載されたりしていますが、ここも一部古くなっていて、既に開催されていない(または人が集まったら開催されるけど、集まらないので開催されていない)ところがあるので、注意が必要です。
もし、こういったところに遊びに行こうかと思い立った場合は、事前に電話などで確認してから行った方が良いかもしれません。

木ドミ(東京)
言わずと知れた木ドミです。
ゲームスペース柏木で毎週木曜日の夜に行われています。
JRの大久保駅が最寄りですが、新宿からも歩けなくはない距離です。
農夫(アグリコラ)に流れる人も多いようですが、それでも毎週1〜2卓は立っているらしいです。

他に東京だと、金曜日に秋葉原でプレイしているグループがあったはずですが、ちょっと私では問いあわあせ先とかわからないところがあります。

阪ドミ(大阪)
大阪で月1〜2回のペースで主に土曜日の昼に開催されています。
特定のゲーム・スペースでなく、公共の施設を利用して行われており、「ドミ」とついていますが、その他のボード・ゲームもプレイされています。
木ドミに負けず劣らず、ドミニオンのプレイ・レベルは高いように思います(GokoW杯の日本A・Bチーム8人のうち、4人は阪ドミの人と言っていいような気がします)。

京ドミ(京都)
京都のイエローサブマリンのプレイスペースで月1〜2回くらいのペースで週末の昼に開催されています。
アグリコラ会と併設で開催されていることも多いみたいです。

・火ドミ(福岡)
福岡(天神)のボード・ゲーム・スペース「Gamers Salon Sanctuary」で毎週火曜日の夜に開催されています。
ドミニオンの全カード(「王子」は英語版ですが、それ以外は全部日本語版)が揃っています。
常連と言える人が3〜4人しかいないので、来れない人がいると中止になることも多く、新しい参加者の人が望まれています。
新規参加希望の方は、まずはお店のTwitterの方に連絡を入れてみて下さい。

【書籍】
書籍としては、私がぱっと思いつくのは以下の3種類になります。

ドミニオンマニアックス・シリーズ
木ドミ主催で発行された同人誌になります。
現在「無印」「ZERO」「ラーニング」の3冊が発売されています。
現在でも通販などで入手可能で、内容的にも一番充実しているように思います。
特に初心者の方は最初に「ラーニング」で、その内容に従って一人回しをしてみるのが良いのではないかと思います。

ドミニオンへの招待(2冊)
ホビージャパンの発行したオフィシャルな本で、メインはイラスト付カード・リストとなります。1冊目が海辺まで、2冊目(2012年度版)が異郷までを収録しています。
初版はオマケに「へそくり」や「囲郭村」(いずれも日本語版)がついていました。
今となっては「航海士:評価1」(コメント:捨て札にしたところで次の5枚がいいものとは限らないし/航海士で5枚駄目なカードを捨てて次の5枚も駄目って、それはあなたのデックが全部駄目なのでは・・・)が懐かしいです。

ドミニオンレシピ
遊星からのフリーキックの寺島さんが書かれた同人誌で、基本、陰謀、海辺(まで)を対象にした3冊が発行されました。
ドミニオンの戦術本としては草分け的な存在だと思います。海辺までしかサポートしておらず、既に情報的には古い内容も多いですが、考え方としては今でも通用する内容が含まれています。
現物の入手は難しいでしょうが、今でもダウンロード販売版は入手可能です。

とりあえず、ご参考まで。