暗黒時代0

基本セット(2コスト3コスト4コスト5・6コスト)、プロモギルドに続いて個別カード解説の暗黒時代編です。
個別カードの開設に入る前に、第1回目は、まずは避難所、廃墟の影響について考察したいと思います。

【避難所(Shelter)場の影響】
屋敷場と避難所場の違いで影響のあるカードをあげてみました。
一部のカードは避難所場では屋敷場に比べて明らかに効果が落ちますが、当たり前ですが「効果が落ちた=使えない」ではなく、「屋敷場に比べて今回の避難所場では効果が落ちるが、それを認識した上で、その落ちた効果でも使うかどうかを考える」となります。
効果が落ちていても十分使えたり、使わざるを得ない場合もあります。
例えば肉屋は避難所場で屋敷場に比べてほんの少し効果が落ちることが多いですし、収穫は避難所場で効果が強くなることが多いですが、避難所場でサプライに肉屋と収穫が一緒に登場した場合、更に何らかの一押しがないと、それでも収穫より肉屋の方が優先される場合の方が多くなるように思います。

・1コストであること、種類が増えること
屋敷(2コスト・勝利点カード)に比べて避難所(1コスト・種類はバラバラ)はコストが低くなり種類が散らばるため、コストに依存する改築・改良系のカードや、役人のような勝利点カードが関係するカード、狩猟団のようなデック内のカードの種類が関係するカードでは影響が出てきます。

・共同墓地
全般的な傾向としては、共同墓地(+2アクション)があるため、避難所場は屋敷場に比べてターミナル・アクション(+アクションがなく、アクション数を消費するアクション)が使いやすくなります。ただ、共同墓地以外に+2アクション(村)がないサプライの場合、デック構築が逆に難しくなる場合があります。
行商人、共謀者、豊穣の角笛(共同墓地の空撃ちでも数に数えられる)、死の荷車、墓暴き(廃棄対象のアタック・カードが1枚多い)あたりも、地味に恩恵がある場合があります。

・納屋
大広間や島などの低コストの使える特殊勝利点カードが場にある場合、初手にそれらを購入しつつ納屋を廃棄するのが良い手になることが多いです。そのため、初手4-3(3-4)の場合に3金と4金のどちらと一緒に納屋を引くかで展開に差が出る場合があります。
初手5-2を初めとして序盤に2金余った場合に、屋敷を買って納屋を廃棄するプレイングをよく見かけますが、序盤〜中盤に納屋より屋敷の方が役にたつデックではそうすべきだと思います。主にコスト依存の廃棄カード(改良など)を使う場合や、屋敷が必要(建て直しなど)な場合、展開が速く1点の差で勝負が付きかねないような場合などになるでしょう。
逆に序〜中盤に納屋でも屋敷でも差がつかないデック構成(納屋でも屋敷でも、どちらでも同じように不要なだけ)を目指す場合、無理に廃棄せずに、中盤にたまたま属州を買って廃棄できる可能性を期待して残しておいても良いかと思います(中盤以降なのでどれくらい影響があるか分かりませんが、屋敷の1点分を諦めた代わりに1枚圧縮できた形になります)。

・草茂る屋敷
廃棄時ドロー効果があるので、採集者のような序盤から使える廃棄カードで廃棄するカードのコストを参照しないカードの効果は少し強化されますが、廃棄時に廃棄カードのコストを参照するカードの場合、やはり屋敷(2コスト)に比べてコストが1下がっている影響を受けることになります。
草茂る屋敷廃棄時のドロー効果のタイミングは特殊で、通常のリアクションのタイミングより早いタイミングとなります。そのため、草茂る屋敷の廃棄でドローした青空市場を草茂る屋敷の廃棄のリアクションに使えるといった、通常と違う感覚のことが出来ます。

●勝利点カード(屋敷)を利用するカード
・男爵
このカードだけは、避難所場で「死んだ」といっていいように思います。
少なくとも避難所場で男爵を初手に購入すべきサプライは、ほとんどないように思います。
あえて頑張ってあげるとするとシルクロード、庭園、大広間があって、他に+購入が無いようなサプライとかでしょうか。

・建て直し
屋敷場に比べて初期の勝利点カードが草茂る屋敷のみなので、プレイの手順が少し変わります。序盤から建て直し用の勝利点を購入する必要があり(屋敷場なら、とりあえず建て直し購入を優先して、初期の屋敷を建て直しつつ、後で公領を加えていくプレイングでも十分成り立つ場合が多い)、その分、手数がかかることになります。
草茂る屋敷は1コストなので(0コストではない)、1回の建て直しで公領には届きませんが、封土などの4コストの特殊勝利点に届きます。

・岐路
屋敷場に比べて割を食うのは確かですが、+アクション獲得効果はそのままなので、+アクションを主な目当てで使う分にはそこまで問題なく使えます。

・偵察員
だいたい偵察員を使う場合は組み合わせる特殊勝利点カードやコンボ・カード(伝令官など)との組み合わせなので、避難所場の影響は高くないと言えます。

シルクロード
勝利点カードの枚数が-2枚から始まります。通常シルクロードに行くかどうかの判断は他にも特殊勝利点があってのことになると思いますが、初期の-2枚分だけ避難所場ではその判断は若干辛めにつけた方がいいでしょう。逆によろずやからのシルクロード・プレイなんかは、やりやすくなるかもしれません。

・役人
序盤のアタック効果はかなり低くなる(草茂る屋敷しか初期の勝利点カードがない)ので、ほぼ純粋に銀貨獲得装置として考えることになります。

・占い師
草茂る屋敷を手札に引かれていない限りアタック効果(山札のトップに不要なカードを送り込む)としては働きます。ただ1枚の草茂る屋敷が出るまでデックを掘り進めるためどのくらい掘り進めるかの差が激しく、どこで止まる(何が捨札に落ちる)かによる運の差が激しくなります。
また草茂る屋敷が手札に引かれている場合や既に廃棄されている場合、単に相手のデックに宰相効果を起こすだけのカードとなるため、草茂る屋敷を廃棄できる環境では序盤の使用は避けたほうがいいカードになると思います。

・大衆
大衆は公開した3枚のカードに対して「公開したアクションと財宝カードを捨て札にして、残りのカードは好きな順番で山札の上に戻す」となっているため、避難所の中では共同墓地は捨札に落ちますが、草茂る屋敷だけでなく納屋も引っかかります(大衆で山札の上に残る)。共同墓地が落ちるのは痛い場合があることも考えると、避難所場でもそれなりにアタック効果はあるように思えます。

・島
購入時に納屋が廃棄出来る分、屋敷場より優遇されていると言えます。ただ、優先的に島流しにしたい対象が少ない(屋敷場では3枚の屋敷ですが、避難所場では納屋は廃棄対象で、残り2枚を島流しにしたいかはサプライ次第)ので、屋敷場よりは複数枚投入する展開は少なくなるような気がします。

・大使
避難所はサプライにないカードであるため、大使で避難所をサプライに戻す(大使で自分のデックからなくす)ことが出来ず、当然、対戦相手に撒くことも出来ません。そのため、屋敷場に比べて初手としての効果は下がります。
それでも銅貨を圧縮(+アタック)する手段としては依然有効なため、避難所場であっても銅貨を序盤から圧縮したい際には初手から買われることはありますが、屋敷場のように初手「大使×2」スタートというのは少なくなります。

・詐欺師
詐欺師で避難所をヒットした場合、(救貧院が場になければ)廃棄することになります。特に草茂る屋敷にヒットした場合、かなりの利敵行為となります。
そう考えると避難所場の詐欺師は評価を下げるべきと考えがちですが、屋敷場の場合でも屋敷にヒットした場合は「対戦相手の無駄なドローを1枚とばした」という利敵行為には違いありません。
序盤の詐欺師に期待される効果は、「銅貨を呪いに変えること」(あと5コストのカードを公領に変えること)であり、その点は避難所場でも変わりはありません。
屋敷場・避難所場に関わらず「銅貨にヒットしたら成功」でその成果は変わらず、「屋敷や避難所にヒットすると失敗」で失敗した際に生じる利敵効果が少し違うとなります。
失敗した際の結果の違いは屋敷ドローのスキップと避難所廃棄(次にあったはずの避難所ドローも自動的にスキップとなっている)となり、そう考えると避難所場の方が利敵度が高いことが多く、避難所場の方が屋敷場より評価が下がる場合は多そうですが、男爵のように致命的な差ではないように思います。
特に「実力差があるので、詐欺師で対戦相手の銅貨やキー・カードをヒットするような運が良い展開でないと勝てない」という判断で詐欺師を投入する場合は、元から屋敷や避難所にヒットすることを想定していないので(普通の展開だと負けることが前提なので、運が悪い場合は、当然のように負ける)、詐欺師を選ぶ際の評価にはほとんど影響ないことになります。

・道化師
草茂る屋敷がヒットした場合は呪い撒きになりますが、共同墓地と納屋がヒット場合は何も生じない(どちらも勝利点でない上に、サプライにもない)ことになります。
ただし、基本的に道化師を投入する主目的はそこ(屋敷をヒットしての呪い撒き)ではないことがほとんどなので、屋敷場に比べると評価が下がるといっても多少といった感じになると思います。

●コストが関係する廃棄カード
草茂る屋敷の廃棄時効果(1枚ドロー)を鑑みても、屋敷(2コスト)に対して避難所(1コスト)のコスト低下分で屋敷場に比べて評価の下がっているカードが多くなります。また共同墓地を廃棄しづらい場合、屋敷場に比べて優先廃棄対象が1枚少なくなることになります。

・改築
初手改築でよく見かける「屋敷⇒改築⇒金貨」というパターンを取れなくなりますが、避難所を銀貨に変えることは出来るので、最低限の仕事は出来るという話はあります。
屋敷場に比べて若干点数は低くなりますが、理由があれば(例えばサプライに行商人や大市場があるとか、植民地場だとか)避難所場であっても初手から買う場合は十分あるでしょう。

・拡張
屋敷を5コストの優良カードに変換するパターンが使えないので影響がないとはいえませんが、その程度でしょう。

・肉屋
屋敷を4コストに変換することにこだわりはないので、そこまで影響はないと言えます。ただ2コストに有用なキャントリップなどがあった方が、使いやすくはあるでしょう。
草茂る屋敷の廃棄効果を考えても屋敷場に比べるとほんのチョビっとだけ効果が低くなる場合は多そうですが、それでもやっぱり肉屋自体は強いカードであり続けることでしょう。

・引揚水夫
引揚水夫の場合、序盤は不要なカードを廃棄するということでは同じでも「引揚水夫、屋敷、銅貨×3」の手札であれば5金に届きますが、これが避難所場だと4金にしかならなくなります。サプライにもよりますが微妙なことが多いような気がします。

・弟子、交易人
弟子や交易人も避難所場を廃棄してもドロー枚数や獲得する銀貨が1枚(屋敷なら2枚)となるので、どうしても避難所を圧縮したデック構成を目指す場合以外は、序盤からの投入は微妙となることが多いでしょう。

・改良、再建
屋敷を改良すれば銀貨(3コスト)になりますが、避難所(1コスト)を改良した場合は2コストにしかならないため、2コストのカードが王国カードになければ自動的に屋敷を獲得する羽目になります。そのため2コストに優良なカードがないと屋敷場に比べると微妙という話になります。
それでも銅貨や呪いを廃棄するためや、植民地場であれば改良を大量に投入して屋敷を経由してでも避難所を廃棄したいなどといった場合は、これらの亜カードを使わざるを得ない時はありますが、それでもこの点(避難所を廃棄しても2コストにしか届かない)は留意する必要があります。
あと別件ですが、これらのカードは、暗黒時代関連で言うと救貧院がサプライにある場合は注意が必用(銅貨や呪いを改良しても廃棄でなく、救貧院になる)です。

・開発
開発の場合、避難所(1コスト)を開発すると0コスト(銅貨)と2コスト(屋敷)となり、圧縮したつもりが、逆にデックが膨れているという結果になりかねません。

・鍛造、農地、総督
この辺は目指すカードのコスト次第と言えます。
農地購入時に避難所を廃棄した場合、3コストが対象なので少なくとも銀貨にはなるという話はあります。逆に他人が総督の改築効果を使用した際に、屋敷を廃棄したら銀貨になりますが、避難所だと2コスト(屋敷)にしかならないという違いがあります(最終局面で1点を争う展開になった場合に、そこで差が付くこともありますが)。
鍛造も狙うコストとデックの構成次第ですが、屋敷に比べると高いコストを狙いにくくなるので、多少ですが評価が少し下がることがあるでしょう。

・司教
屋敷に比べると避難所を廃棄する際に獲得するVPが1点減ります。ただ、司教に行く場合、「屋敷の廃棄及びその点数」が最重要項目であることは少ないので、その点を考慮した上でも使うという判断になる場合は、そこまで大きな影響はないことが多いように思います。

●種類が増えることがマイナスに働くカード
・狩猟団
3種類の避難所で止まる可能性が出てくるため、避難所を廃棄する手段がないと屋敷場に比べて効率が落ちます。

・熟練工
最低3枚ドローは保証されているので大幅な性能の低下とはいえませんが、序盤にプレイする際に屋敷場に比べると複数の避難所がヒットした際に効果が落ちていることになります。また序盤は「屋敷」と宣言すればいい屋敷場に比べ、「どの避難所を宣言するか(何が山札に残っているか)」でカウンティングが必要な分、気苦労が増えるかもしれません。

・金物商
2枚目に納屋がヒットした(公開された)場合、呪いの時同様に何も生じませんし(呪いと同様で捨札にはできますが)、序盤に共同墓地から+アクションがわいても使えないことがほとんどになり、屋敷場(屋敷を捨てて1枚ドロー)に比べると効果が下がることになります。
それでも十分強いことが多いカードではありますが。

・貢物
金物商同様に序盤は少し評価が下がるため、屋敷場以上に序盤から買われることは少なくなるでしょう。

・医師
銅貨を廃棄する分には効率は代わりませんが、避難所を廃棄するのに苦労することになり、屋敷場に比べると廃棄効率は低くなるでしょう。

・願いの井戸、秘術師
種類が増える分ヒットする確率が下がるとも言えますが、序盤はほとんどの場合「銅貨」宣言となるため、それ程影響はないとも言えます。

●種類が増えることがプラスに働くカード
・収穫、品評会
単純に種類が増えることで効果が増えることになります。
初手「収穫−パス」からの2周目でも、収穫で4金出るチャンスがあります。
特殊なカードのない属州場の場合、屋敷場では17種類までしか集められませんが(品評会は1枚6点)、避難所場では20種類(品評会が1枚8点)まで種類を揃えられることになります。
品評会を買って納屋が廃棄できる場合は、廃棄しても15種類や20種類が保てるのかを検討する必要があるでしょう。

・移動動物園
銅貨の被りを解消出来れば移動動物園が発動するため、屋敷場に比べて強化されることが多くなります。

【廃墟の影響について】
廃墟を撒くアタック・カードとしては狂信者と襲撃者の2種類、あとアタックでない関連カードとして死の荷車があって、廃墟がサプライに準備されるカードは合計3種類となります。
呪い程ではないですが邪魔なことの多い廃墟ですが、特に廃墟が撒かれる環境で影響を受けるカードに付いて注記しておきます。ほとんどが、廃墟がアクション・カードであることに影響を受けるカードになります。

・全般
呪い場と同様に、圧縮(廃棄)系のカードが有用になることが多く、庭園系(庭園、賢者の石、ブドウ園)で逆利用することも出来ます。また、地下貯蔵庫、秘密の部屋系統のカードの有用性が高くなります。

・廃坑(+1コイン)、図書館跡地(+1カード)、生存者
廃墟が出まわりデックが汚れる場であれば、廃墟の中で役に立つのはこの辺のカードになります。ただ一般的な効果のため、あまりコンボになるカードというのは思いつきません。
せいぜい生存者で坑道を捨てるくらいですが、それもデックが汚れた状態では揃うことは少ないでしょう。

・市場跡地(+1購入)
単純に他に+購入のないサプライだと(特に死の荷車の場合)、活躍する余地がある場合があります。

・廃村(+1アクション)
一般的には一番役に立たない廃墟ですが、組み合わせるネタは一番豊富なカードでもあります。
書庫系:廃村で減った手札を補える
玉座の間、宮廷、行進:+アクションを供給できる
共謀者、行商人、豊穣の角笛:廃村の空撃ちであっても、数を増やすのに使える

●廃墟がマイナスになるカード・種類が増えることで被害を受けるカード
:医者、願いの井戸、秘術師、狩猟団など
この辺は避難所と同じ考え方になります。

・不要なアクションが増えることで被害を受けるカード
:貧民街、ゴーレム、吟遊詩人
貧民街は+2ドローが出来る機会が減ることで割を喰うカードになります。
ゴーレムや吟遊詩人は、本来有用なアクション・カードを引っ張ってくるのが目的のカードなのに廃墟で引っかかってしまう分、マイナス評価になると言えます。
逆に、対戦相手がこれらのカードを使ったり、目指している場合は、襲撃者や狂信者の評価は普段よりも高くなるでしょう。

●廃墟で恩恵を受けるカード・種類が増えることが恩恵となるカード
:品評会、収穫、移動動物園
この辺は避難所と同じ考え方になります。

・アクションが増えることが恩恵となるカード:ブドウ園
ブドウ園がある場合、狂信者をプレイすることが庭園場の呪い以上に対戦相手に利することがあります。こちらが一生懸命廃墟をまいている間に、相手はポーションを買ってブドウ園を買っているだけなのに「廃墟、ブドウ園、何か」の3山切れで終了(ブドウ園は廃墟10枚+αで4〜5点くらいに勝手に育っている)で敗北という展開が見えます。特に狂信者、ブドウ園、武器庫があるサプライで何も考えずに狂信者をプレイするプレイヤーがいた時は酷いものでした(反省しているので許してください)。

:念視の泉
念視の泉を引く確率自体が落ちる為に少しダメージを受けていますが、念視の泉さえ引けば廃墟も引き入れながら展開できます。
更にサプライに地下貯蔵固や保管庫系統のカードが加わると、あっという間に狂信者をプレイすることが利敵行為になる場合が出てきます。

:死の荷車
対戦相手が他に襲撃者や狂信者を使ってくれる場合、死の荷車の燃料が勝手に補給される上に、中盤以降の死の荷車を使い捨てにするような段階では、追加の死の荷車を買っても廃墟が既にないためにデックが薄まらないという展開もありえます。

●その他の関連カード
・貢物、金物商
呪いと違い、廃墟がめくれれば+アクションは発生します。発生する効果としてアクションが出やすくなることを留意して使う必要が出てきます。

・浮浪者、伝令官
浮浪者はもともと廃墟場を想定したカードですが、伝令官も廃墟場では浮浪者に近い感覚で使えます(1枚引いて、めくった2枚目が廃墟なら発動する)。

・行進、墓暴き
一応、廃墟の廃棄用に使用できます。廃墟を廃棄するためだけにこれらのカードを買うのは微妙ですが、他に主目的があって獲得した際に、そういう使い方でも使えることを覚えておくと良いでしょう。

・都市
呪い場同様、廃墟が「枯れる1山」になりやすいので強化されやすいと言えます。ただ、呪いや廃墟で汚れたデックで+2ドローがどれくらい役に立つかという話はあります(通常の感覚と違い、+2ドローより+2コインの方が強い場合も多い)。呪い場と違い、生じた+アクションで引いた廃墟も漏れなくプレイできる分はお得感が強いともいえます。

●その他のアタック・カードとの関連
・大使 
呪い場の場合、自分の手札の呪いをサプライに戻しつつアタックとして呪いを他のプレイヤーにまくことになりますが、廃墟は複数種類があるので、手札に2枚以上廃墟があっても同じ種類の廃墟が2枚なければ一度に2枚戻すことは出来ず、1枚しか戻せない場合のことを考えると効率が悪くなっていると言えます。
大使をプレイして手札の廃墟を公開した場合、対象の廃墟と廃墟の山の一番上のカードが同じ種類であれば他のプレイヤーに廃墟が配られます。つまり、公開した廃墟をサプライに戻せば、少なくとも下家のプレイヤーには撒かれます。そう考えると、2人戦の場合は、変わらずアタックとして機能しますが、4人戦だと運よく同じ種類の廃墟が並んでいなければ、下家か、せいぜい更にその下家のプレイヤーにしか届かないアタックになります。

・大衆
呪いと違い廃墟はアクション・カードなので大衆で公開されると捨札になります(呪い場だと、呪いは山札に戻される)。廃墟場ではそこまで大衆の効果が高いわけではありません。

・詐欺師
呪いでない0コストのカード(廃墟)が増えるという点で詐欺師の活躍時間も少し長くなります。

・道化師
廃墟がめくれた場合、廃墟の山のトップとめくれた廃墟の種類が同じでなければ効果が発動せず、その分、廃墟場では点数が少し低くなるでしょう。

まずは以上で。