Goko版のAdventureモードについて

さて、今回はGoko版のAdventureモードについて、少し愚痴というか文句を。
まぁ、言っても仕方ないことですが。

ADVENTUREモードの対戦相手はBot(AI)になるわけで、あと、ADVENTUREモードと銘うって各シナリオには20面(サプライ)が用意されているのですが、もちろん面が進むにつれ対戦相手であるBot(AI)が強くなることが望ましく、つまりデザイナーが難易度調整をする必要がでてきます。
一番まっとうでプレイヤーが納得する方法だけど、難易度調整として一番難しい方法は、プレイヤーとAIの初期条件(開始時の初期デックの内容)には差をつけず、AIの強さ(思考ルーチン)がだんだん上がっていって、最終面では熟練プレイヤー並みの思考ルーチンを持つAIと対戦するというものになるかと思います。ただ、「熟練プレイヤー並みのAI」が簡単に作れるなら、誰も苦労しないということで、頑張って強いAIをデザインする努力はするけど、それでもAIの強さが追いつかない分は初期手札などに差をつけて難易度を上げるというのは、理解できなくもないです。
ただ、安易に初期手札調整【だけ】で難易度調整をされると(いやAI強化もされているとは思いますが)、悪印象しか感じません。

初期手札調整だけで難易度を調整した場合、それが余りにも過ぎると、それで遊んでも通常環境でのプレイに反映しづらく、プレイしても面白くないことが多く、はっきりいうと「デザイナーが難易度調整で楽ができる」という以外に利点がなく(つまり、客であるプレイヤー側に利点がなく)、本来「だんだん難易度が上がって歯応えが上がっていくので、シナリオ・モードをクリアしていくのが面白い」というところを狙っているはずなのに、「確かに難易度は上がっていっているけど、プレイしていて全然面白くない」という本末転倒な結果になっています。

初期の頃のGoko版の悪評のかなりの部分は、このAdventureモードに端を発しているような気がします。

最近、やっとのことで、基本〜暗黒時代までの(現状の)全シナリオをクリアしました。
ちなみに、Adventureモードのマップには、現状では右上の方に2シナリオ分くらいの空白地帯があって、そのうちGuildsのシナリオやGuilds+全セット込みのグランド・シナリオとかが実装されるのではないかと思っています。

まぁ、面白くないならAdventureモードをプレイしなければいいという話がありますが、ただ前回のプロモ購入方法の際にも書きましたが、Adventureモードのかなりの部分をクリアしないとプロモ・カード全種を揃えることが出来ませんし、そこまでやると「残り少ないし、一応、全部やっとくか」という気分にもなります。
Adventureモードの1シナリオは20面あり、各面ごとにサプライが決まっていて、その面で勝利しないと次の面に進めないようになっていて、4面ごとにボス・モード(通常面は1vs1の2人戦ですが、ボス面は手下つきで3人戦や4人戦になることもある)があり、そこで勝つと難易度に応じて「盾」を獲得します。20面目を勝利すると、そのシナリオをクリアしたことになります。

Adventureモードの最大の特徴としては、既に述べたように初期手札で難易度調整が図られている点と、「ZAP(稲妻)」というアイテムを使うことで、その初期手札を修正できる点でしょうか。

シナリオは、陰謀などのラージ・セットの場合は3シナリオが用意され、1シナリオ目と2シナリオ目はどちらを先にプレイしてもいいですが、3シナリオ目は前の2シナリオを両方クリアした上で、シナリオを購入しないとプレイできません(このシナリオの購入やZAPの購入は、リアル・マネーであるGoko通貨ではなく、ゲームをプレイした際に獲得される通貨になります)。
※私は最初にまず全セットのカードを買ってから始めたので気付きませんでしたが、もしかしたら、あるセットのシナリオは、そのセットのカードを買った時点までプレイ禁止とかはあるかもしれません。

で、私が最後にプレイした異郷の第3(最終)シナリオの最終段階では、

自分: 銅貨×5、呪い×5
相手: 銀貨×6、銅貨、属州×3

みたいな状態でのスタートになります。
ちなみに、通常の初期手札、初期セットアップの後にカードを入れ替えて準備する処理をしているらしく、例えば2人戦で上記の初期状態(対戦相手が属州3枚持ち、自分が呪い持ち)で開始だと、サプライの属州は5枚に減りますし、屋敷は14枚になります。

こちらが1、2ターン目に「3-2」ブレークで「銀貨」「パス」とかいっている横で、対戦相手が「属州」「公領」と買えて、その時点(2ターン終了時)のこちらが全11枚で総金量7金と通常の初手以下の状態に対して、相手は属州の半数(4枚)+公領1枚持ちの状態で未だに属州はともかく公領は余裕で買える状態であり、「どうやって勝つか?」というより「勝てない」という話になります。

そのため、面を進めるにはZAPというアイテムを使うことが前提となっています。
ZAPというのは、自分や相手の初期手札のカードを変動させることの出来るカードで、ZAPを使った分だけ、自分の手札だと「銅貨⇒銀貨、呪い⇒屋敷⇒公領⇒属州」といった変更を、相手(AI)の手札だと、その逆の変更が出来ます。ちなみに、勝利点を財宝カードに変えるような処理はないため、上記「銅貨×5、呪い×5」の初期手札の場合、どうやっても初期手札の財宝カードの枚数は5枚になります。

なんというか、難易度調整のために初期手札をいじくって、しかもその難易度が「通常プレイでは絶対勝てない」になっていて、それをアイテムで難易度を落としてプレイすること前提なると、「何のための難易度調整なのか?」といった話になります。
これでZAPの購入がGokoin(リアル・マネー)だと暴動が起こりそうですが、ゲーム内通貨での購入なので、長く遊んでいると自然と溜まって、しかもZAP(とラージ・セットの3シナリオ目の購入)を買うくらいにしか使い道がないものなので、まぁいいのですが。
ただ、そうなると「ZAPで何処まで難易度を落とすのか?」はプレイヤー判断になりますが、ここまで来ると面倒なので「とりあえず自分の財宝カードは全部銀貨、相手は全部銅貨にして、あとは追いつくまでの時間を確保する為に、相手の属州を1〜2枚削る」みたいな形になりますが、そうなると「何のための難易度調整だったのか?」という話になります。
ぶっちゃけ、プロモ・カード(公使とか)がほしいとか、とりあえずクリアすべきという義務感以外で、Adventureモードをプレイする必要は全くないような気がします。

あと、庭園プレイなんかで、「(サプライの初期枚数が8枚でなく14枚の為に)屋敷が3山目にならない」など、通常のプレイとさらに違った感覚になり、そこもイライラした記憶があります。
せめて、難易度調整で初期手札を変更するとしても、残りのサプライは変わらないようにすべきだったように思います。
あと、陰謀編で、相手の勝利点が公領で始まる公爵場とかは、眩暈がした記憶があります。

圧縮やテクニカルなコンボ系の出来るサプライの場合、そこまでZAPに頼らなくてもプレイできることはありますが、ステロ系が強い面では、どうしようもない場合が出てきます。
Goko版が始まった当初(昨年8月頃)は基本編のシナリオでも、終盤の面では(上記ほど酷くはありませんが)かなり初期手札がいじくられていました。そのため、終盤の議事堂ステロが強い面で、ZAPなしではまず勝てない面がありました。
多分、そこでかなり苦情が出たのか、現在では初めの基本セットのシナリオでは、プレイヤーの初期手札はいじられておらず、ZAPなしでも問題なくクリア出来るようになっています。
ただ、それ以降のシナリオは、面が進むと上記のような酷い状態で始まるようになります。

私も、最初の頃は「ZAPなし」に拘っていたため、(司馬史観の)203高地に突貫する第三軍のごとく、多大な犠牲を払いました。今ではさすがにGoko版の総合対戦成績で勝数が敗数を越えていますが、かなり最近まで敗数の方が多い状態でした。一番酷いときは敗数の方が勝数より100以上多い時期もありました。
確かに、「こちらが最高にまわって、相手が事故った時しか勝てない」難易度の場合、まずは最短の手筋を見極める必要があります。たまに、「コンボ組んだほうが強そうに見えて一生懸命プレイしてみたけど、実は単純なステロの方が早かった」みたいなサプライもあって、その辺は勉強になったといえなくもないです。

ただ、難易度が「自分はほぼ最高の回りをして、相手の周りもあまり良くなかったのに勝てない」レベルになると時間が無駄にかかりますし、敗数が多くなったためか、たまにMulti Modeの対戦でKickされたりすると、やはり凹みます(Pro Ratingに限って言えば6,000くらいあるのに)。
というより、どうやっても「ZAPなしでは絶対勝てない」としか思えない面が続くにつれ、私も諦めました。
もう、途中から、余っていたゲーム内通貨でZAPを最大単位の500個単位で纏め買いして、クリアすることだけを目的にして、常に初期の財宝全てを銀貨(AIは銅貨)にしてプレイするようになりました。

なんとういうか、ほんとうに何を考えてAdventureモードはあんなふうにしたのか。
デザイナーに聞いてみたいところです。