ギルド_ファースト・レビュー3

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ということで、4コストのカードの考察に移ります。

【4コスト】
顧問(Advisor)4コスト アクション・カード

+1アクション
山札から3枚を公開する。左隣のプレイヤーがその内の1枚を選ぶ。そのカードを捨札にし、残りを手札に加える。

Advisor (Cost: $4 / Types: Action)
'+1 Action. Reveal the top 3 cards of your deck. The player to your left chooses one of them. Discard that card. Put the other cards into your hand.

アクションを失わない代わりに、ドロー枚数が3枚に減った「公使」といえなくもありません。
ただし、「5枚」と「3枚」では印象がかなり違いますし、ターミナル・アクションと、アクション数が減らないアクションでもかなり印象が違います。

例えば初手に「顧問(Advisor)−銀貨」で始めた場合、3ターン目に「顧問(Advisor)」を打って想定される展開は「銅貨、銅貨、屋敷」がめくれて、銅貨を落とされて「銅貨、屋敷」を手札に加えるといったものでしょう。
山札を3枚掘り進んでいますが、手札からは「顧問(Advisor)」が減ったかわりに1金増えた状態で、あんまり仕事をしたとは言いがたいところがあります。逆にメクった3枚中に銀貨があると、かなり不味い感じになります。

「顧問(Advisor)」が役に立つのは、ある程度デックが出来上がってくる中盤以降ということになります。
公使同様、一部のカードにピンポイントで頼ったデックでは使いづらく、デック全体が中庸なデックの方が使いやすくなります。
屋敷のみの軽圧縮でもいいので、圧縮のかかったデックでは、かなり効率が良くなります。

めくれた3枚が全て有用で、有用なカードが2枚手に入るのもいいですが、「有用、有用、屋敷」といった3枚の場合でも、「顧問(Advisor)」が有用なカードに代わって、さらに無用な屋敷を1枚山札から取り除いた、と考えると、中盤のデックの潤滑油としては、なかなかのものです(落とされる有用なカードが、「絶対必要なキー・カード」などでないことが前提ですが)。山札3枚分を掘るという回転力の高さも好印象です。

また、めくれた3枚からの選択の際に、常に左隣のプレイヤーが「正しい」選択を出来るとは限りません。左隣のプレイヤーは、「顧問(Advisor)」をプレイしたプレイヤーの手札や山札の中身をみてカードを選択しているわけではないからです。
実際に実戦でありましたが、馬上槍試合の出回っている場で、めくれた属州をどうするかの選択を誤った性でゲームが決まったことがありました。
そう考えると、なるべく情報を伏せた状態で「顧問(Advisor)」をプレイして、左隣のプレイヤーが選択ミスをする可能性をあげた方が良いことが多いと思います。そうなると、だいたいターンの始めに「顧問(Advisor)」から始めることが多くなりそうです。
こういうときに、公使と違ってアクション数を減らさない点が活きてきます。公使の場合、アクション数が0になる状態でプレイすれば「とりあえず一番コイン量の多い財宝カード」を捨てていればよかったのですが、「顧問(Advisor)」の場合は常にアクションが残っているので、判断が難しくなる場合が多くなります。
ところで、「馬上槍試合×2、顧問(Advisor)、銅貨×2」みたいな手札から、まず「馬上槍試合」をプレイして、1枚(銀貨など)引いた際に「1枚遅いよ!」といいつつ「顧問(Advisor)」をプレイして、「属州、金貨、銀貨」がめくれて、間違って落とすカードとして金貨とかが選択された場合、やっぱり「三味線」とか言われるんでしょうか。

手札の枚数とアクション数の推移だけで言うと、研究所と同じになります。手札の枚数を活かすカード(秘密の部屋とか物置とか)との相性も悪くはないですが、そこは些細な点のような気がします。
何枚か軽圧縮カードを入れた圧縮デックなんかだと、かなり相性がいいような気がします。
そういったデックで使うと物置や圧縮カードが「顧問(Advisor)」使用時に落とされるんじゃないかという話がありますが、もちろんそうなって困ることもありますが、結構何とかなることも多いと感じました。

初手で買うカードではないですし、少数のキー・カードに頼っているデックでは使えませんが、普通のデックの中盤の潤滑油としては「そこそこ出来る」カードと思います。

広場(Plaza)
4コスト アクション・カード

+1カード、+2アクション
財宝カードを1枚捨ててもよい。そうした場合、コイン・トークンを1枚得る。

Plaza (Cost: $4 / Types: Action)
'+1 Card. +2 Actions. You may discard a Treasure card. If you do, take a Coin token.

典型的な村+αカードになります。
一般的には銅貨を捨てて、かわりに1コイン・トークンを得ることになると思います。
そう考えると、そのターンに出力可能な最大コイン数の点では代わりがないことになります(引ききって捨てた銅貨を再度引く、などの例外はありえますが)。
銅貨以外で銀貨などを捨てた場合、逆に減ることになります。

購入タイミングとしては、本当に村と同じ感覚になるかと思います。そのため、初手購入は、まずないでしょう。
コイン・トークン持ち越せるようになるタイミングで考えても、同じようなタイミングになりそうです。
+2アクションでアクション・カードの運用の安定性をあげるとともに、銅貨のコイン・トークンへの変換でコイン出力の安定も計りと、爆発力はないですが、気の利いた1枚にはなりそうです。
自身が村であることも含めて、書庫系のカードとの相性は抜群ですし、移動動物園や救貧院(軽圧縮プレイ時)などとの相性もかなりいいカードといえます。

徴税人(Taxman)4コスト アクション−アタック

手札から財宝カードを1枚廃棄してもよい。そうした場合、手札を5枚以上持っているその他のプレイヤーは、同名の財宝カードを1枚捨札にする(もしくは手札を公開して、その財宝カードを持っていないことを示す)。廃棄した財宝カードのコストから+3コスト以下の財宝カード1枚を獲得し、あなたの山札の一番上に置く。

Taxman (Cost: $4 / Types: Action-Attack)
You may trash a Treasure from your hand. Each other player with 5 or more cards in hand discards a copy of it (or reveals a hand without it). Gain a Treasure card costing up to $3 more than the trashed card, putting it on top of your deck.

評価の難しいアタック・カードといえます。
このカードを使用するターンは、このカード自体は仮想コインなどを産出しない上に、手札の財宝カードの1枚を廃棄するため、かなり購入には苦労します。
代わりに、次のターンは山札にのせた財宝カードの分、期待できます。

序盤にこのカードを使った際に、プレイしている本人の体感として一番近いのは「役人」になるのかなと思います。
ただし、アタックをくらう他のプレイヤーにとっては「巾着切り」という話があります。
このカードの評価が難しいのは、中盤に「銀貨→金貨」(白金貨場なら「金貨→白金貨」)への変換を行う際に、他のプレイヤーにヒットしたら大打撃だけど「ヒットする確率はどれ位あるのか?」という点でしょう。
特に「金貨→白金貨」の際に、金貨がヒットして捨て札になれば、ゲームを決めてしまう場合すらありそうですが、ヒットする確率はそんなに高くはないでしょうし、運の要素が高いカードといわれても仕方ないかもしれません。

また、「手札を5枚以上持っている」という制約があるため、民兵などのアタックと一緒に出ても具合が悪いですが(手札が減った状態で徴税人(Taxman)を使うと、そのターンに他に何も出来なくなる上に、他プレイヤーへのアタック効果は空振る)、複数人が「徴税人(Taxman)」を使う場合も、使用機会が重なると、後のプレイヤーのアタックは空振ることも多そうです。この辺は民兵なんかを複数人で使う場合と同じ感じです。

終盤なんかだと、「金貨、徴税人(Taxman)、勝利点×3」みたいな手札や、逆に「金貨×4、徴税人(Taxman)」みたいな手札の場合、「徴税人(Taxman)」で「金貨→金貨」で金貨を次のターンに送り込みつつ、他人の金貨を落としにかかるというプレイングなんかもありかもしれません。

白金貨場では、「銅貨→銀貨」と「金貨→白金貨」の変換が有用なので、属州場より評価アップでしょうか。

平均すると悪くはないカードだと思いますが、波があって、評価しづらいカードのように思います。

紋章官(Herald)4+コスト アクション・カード

+1カード、+1アクション
山札の一番上のカードを公開し、それがアクション・カードであればプレイする。
―――
このカードを購入する際に、コストを余分に払ってもよい。追加で払った1金ごとに捨札から1枚を選び、山札の一番上にのせる。

Herald (Cost: $4+ / Types: Action)

  1. 1 Card. +1 Action. Reveal the top card of your deck. If it is an Action, play it.
    • -

When you buy this, you may overpay for it. For each $1 you overpaid, look through your discard pile and put a card from it on top of your deck.

以前にも考察しているので、そこから追加で。
実戦で「薬師」と一緒に出たサプライがありましたが、やっぱりかなり楽しかったです。

まぁ、そういうギミックがない場合は、「移動動物園」と同様に、「効果が発動したらラッキー」なキャントリップという感じになると思います。
もちろんステロイドみたいなデックでは使えませんが、ある程度アクションを入れていったデックであれば、そこそこ「いい働き」はしてくれると思います。
例えば5金出たときに、5コストのアクションを新たに買うか、「紋章官(Herald)」を買いつつ、捨札から5コストのカードを拾ったほうがいいかは、デックの状態(全体の構成や、山札の残り枚数)次第のことが多いような気がします。

次(最後)は5コストで。