今年の日本選手権予選(初日)の考察 2

では、ざっと、基本+陰謀で考えられるパターン、というより特徴的なカードについて個別に述べて行きたいと思います。

※なお、本意見は個人の独断と偏見によって書かれた個人の予想であり、何ら確定の根拠に基づいて書かれたものではないことにご注意下さい。つまり何が言いたいかといいますと、「話半分に読んでね」ということで。

○礼拝堂
昨年同様、単純に「礼拝堂圧縮するだけ」のサプライは出ないでしょうし、更に、「寵臣−礼拝堂」みたいな、やばいアクションとの極端な組み合わせも出ないのではないでしょうか。
まぁ、出ても午前、午後を通して1回で、泥棒/破壊工作員みたいなカードとの併用で、「単純な高圧縮はさせない」方向のサプライで出てくるのではないかと思います。あと、出るとしても第2〜3戦あたりでしょうか。
そういう意味では、あまり礼拝堂周りのプレイは練習する必要はないかもしれません。
まぁ、複雑な組み合わせでなければ、礼拝堂を使う場合、「礼拝堂を5ターン目に引かないことを祈る、初手の相方(銀貨とか)と一緒に引かないことを祈る」ことが最も大事なことになる場合も多いですが。

○鍛冶屋
出ない、もしくは魔女と一緒、みたいな感じで、やはり昨年同様、単純な鍛冶屋ステロイドの出来る環境は出ないような気がします。
そういう意味で、鍛冶屋もあまり練習する必要はないかもしれません。
鍛冶屋ステロイドも、運だけでなく、一応最低限のプレイ技術はいると思うんですけどねぇ(まぁ、引き運が大きいのも確かですが)。

○中庭
鍛冶屋に比べると、何となく、中庭ステロは許容されるんじゃないかという印象がありますが、どうなんでしょうか(単なる印象論ですが)。
実際は、(1枚戻す分)鍛冶屋以上にプレイがシステマティックな気がするんですが。まぁ、その分、運ゲー度は下がるという話はありますが。
メイン・テーマのカードが初手4-3の場合を対象にしている場合の5-2の救済策や、メイン・テーマの対抗策として置かれることはあるかなという気はします。
ので、中庭(ステロ)はそれなりに練習しておいてもいいかなという気がします。

○仮面舞踏会
絶対出ないとはいいませんが、「問題があって」、鍛冶屋と同様に「単純に強い」となると、私が作成者なら採用する気にはほとんどならないような。
魔女などの呪い系とのインタラクションは一考の余地がありますが。
出たとしても、午前、午後を通して1回で、第1戦と第4戦は避けて第2〜3戦での登場でしょうか。

○詐欺師
詐欺師は、いろいろ問題を抱えている上に、プレイ・アビリティーを下げる上に、運ゲー度を上げる上に、山となった廃棄置き場を見ると気分が盛り下がる上に、礼拝堂みたいに明確な対抗カード(泥棒とか)がない(実は秘密の部屋がそのポジションのカードになるような気がしますが、一般的にそれを知ってる上で、そういうプレイを出来る人はどのくらいの割合でいるんでしょう)と、ナイナイ尽くしなので、昨年の鍛冶屋同様、やっぱり葬り去られるんじゃないかと思います。

○秘密の部屋
逆に、山札のトップに影響を与えるアタック・カードに対する小ネタとして秘密の部屋、という方向性も考えましたが、実は基本+陰謀で山札のトップに対するアタックって、密偵、泥棒、詐欺師くらいで、詐欺師が出ないと予想すると、密偵や泥棒に対してというのは、詐欺師に対する場合のインパクトに比べると微妙な気がします。
そう考えると、特殊勝利点場(庭園、公爵)でサポート・カードとして登場の方がありそうな気がします。一歩進んで、庭園場の泥棒に対するアンチとかはあるかもしれませんが。

○特殊勝利点(庭園、公爵)
特殊勝利点場として、午前、午後に各1回ずつ、庭園場か公爵場のいずれかが1回ずつ登場するのではないかと思います。
やはり第2戦か第3戦あたりでしょうか。
初心者と上級者の混じっている第1戦には、どういう結果になるか分からないので、あんまり持ってきたくないような(特に初心者には公爵場はプレイが分からないでしょうし)。
例えば午前の第2戦に庭園場、午後の第2戦に公爵場みたいな感じでしょうか。
・・・庭園、公爵併設の特殊勝利点場というのもチラッと浮かびましたが、頭が痛くなってきたので、考えないことにしました。

庭園の場合、鉄工所(木こり、工房)と泥棒(役人、手先)などとの併設で出てくるのではないかと思います。庭園が出て、庭園プレイができないサプライというのは、あんまり出てこないような気がします(気分的に)。
公爵場の場合、役人、鉄工所、秘密の部屋、改良あたりと一緒に登場するのでしょうか。
(陰謀込みの)庭園場と、公爵場は練習しておいた方がいいような気がします。

○アタック・カード(アクション−アタック)
競技上問題が生じえることもありますし、陰謀のアタックは初心者泣かせのカードも多いですが(まぁ、予選に参加する時点で「初心者扱いしなくてもいいのでは」という話はありあますが)、逆にisotropic(online Dominion)のvetoモードでよくあるように、アタックを端から抜いていくわけにも行かないでしょう。

というより、作成者としてバランスの良い出題を目指した場合、逆に「アタック・カードを出さない」ということも出来ないでしょう。
昨年の予選でも、全サプライに1枚以上、平均2枚のアタック・カードが配置されていて、この間も書きましたが、昨年の予選では密偵も出ているわけですし(で、民兵、泥棒レベルのアタックは、かなりの回数出ています)。

ただ、基本だと5種類のアタック・カード(アクション−アタック)に対して、陰謀のアタック・カードは4種類と種類は少ないですが詐欺師、拷問人、寵臣、破壊工作員とアクが強くて登用しづらいものばかり。魔女(あと一歩下がって+民兵)以外はマイルドなアタック効果しかない基本のアタック・カードとは、傾向が違います。

ランダムに選出した場合、25種類中5種類のアタック・カードの場合、アタック・カードが1枚も出ない確率は5.7%ですが、50種類中9種類となると、アタック・カードの出ない確率は10.9%まで増えます。

その辺を加味すると、4戦中1回(もしくは午前、午後を通して1回)くらいは、アタック・カードのないサプライが出てくるんじゃないかという気がします。
まぁ、その辺はあまり影響のある話ではないでしょうが。

で、昨年同様、後半(というより第4戦)に、ガツンとしたアタック場(荒れ場)が来るんじゃないかという気がします。
で、午前・午後の片方は魔女として、片方は陰謀のアタックかなという気がします。
まぁ、村系のない拷問人かなという気がします。もしくは、(執事などの圧縮や玉座、共謀者のない)寵臣の可能性もありえるかなという気がします。

で、民兵、役人、泥棒、破壊工作員あたりは、マイルドなアタックとして、予選を通してポツポツ登場するのではないかと思います。

・・・密偵はどういう扱いになるのか、予想がつきません。
昨年同様だと、午前、午後を通して2〜3回戦あたりに1回くらい出てきそうですが。

○共謀者
最近の異郷までの全カード・ランダムに慣れていると意外に感じますが、基本+陰謀(のランダム環境)の共謀者は「がっかり」なことの多いカードでした。
今みたいにポンポンとアクションがつながらないサプライも多く、何とか共謀者の前にアクションが2回つながるようになっても、そこから共謀者の枚数を増やしていくと、共謀者自身のせいで手札が詰まったりと、どちらかというと、共謀者メインのデックを組むというより、アクション連鎖のデックができた後に、デック強化として1,2枚加えるみたいな形の使用法が多かったような気がします。
最近だと、寵臣並みに「共謀者の枚数が勝負を決める」みたいなサプライも多くて、最初からメインに持っていくこと前提で、序盤から買っていく場合も多いですけどね。

それこそ共謀者をメインにすることを前提にしてサプライを考えれば、基本+陰謀でも十分に共謀者メインで活躍できるサプライを組むことは可能です。
ランダム選出する時に比べると、共謀者みたいな何となく目立つカードを空気にしておくかなとか考えると、「共謀者が使えるサプライ」になっている比率は高いんじゃないかと思います。もちろん「引っ掛け」(共謀者を使うと、デックの動きが詰まる可能性が高いサプライ)の場合もありますが。
まぁ、「寵臣や市場、鉄工所あたりと、低コストのキャントリップや地下貯蔵庫などと一緒」みたいな、露骨な共謀者場も出ないとは思いますが。

何となく、出るとしたら「祝祭、村−堀/執事−共謀者」みたいな地味な、まわる、まわらないスレスレくらいのサプライが来そうな気がします。

○寵臣
礼拝堂−寵臣とかはさすがにないでしょうが、第4戦目の荒れ場とかなら、執事(軽圧縮)−寵臣位は来るかも、という気がします。
荒れ場テーマでなく、前半戦とかに出てくる場合は、圧縮なしで、対抗策(書庫とか、それ以上の速攻とか)あり、といったサプライで出てくる可能性はあるかなという気がします。

○拷問人
少なくとも、村系や玉座の間と一緒になったロック系の組めるサプライはないのではないかという気がします。
・・・といっても、昨年の午後の部の第4戦では、玉座の間−魔女の組み合わせはあったわけですが。
第4戦あたりに来ると予想している荒れ場で出てくる可能性があるのではないかという気がします。逆に第1戦とかに出ることはなさそうな気がします。

○魔女
昨年のサプライで魔女が出てくるときは常に改築がセットになっていましたが、今年の場合は、多分、ペアになるのは執事でしょうか。改良の可能性もありますが。
多分、午前、午後を通して1回の登場だと思います。

玉座の間
基本(または、基本+陰謀)のランダム・サプライの場合、「玉座の間 複数がけ+ドロー・カード」からのコンボ爆発というのも、たまに見かけますが、何となくですが、あんまり、玉座の間は、そういう派手なデックは組めないようなサプライに、ひっそり差し込まれるのではないかという気がします。

○鉄工所
さすがに、大広間とのコンボとかは出ないでしょうね。
特殊勝利点場(庭園場、公爵場)で1回、その他で1回くらい登場しそうな気がします。

○偵察員
大広間あたりとセットで出てくるんじゃないかと睨んでいます。
あと、特殊勝利点場として、公爵場でなく、陰謀推奨セットの「勝利の舞」から公爵を抜いたもの(大広間、貴族、ハーレム+偵察員)みたいなのもありえるかなぁ、と思わなくもないです。

○書庫
祝祭との組み合わせが、午前、午後の部を通じて、1回くらいは出そうな気がします。
祝祭の部分が代わりに貧民街とか、プラスで手先とかの可能性も考えられますが。
逆に、民兵との組みあわせは、今年はないような気がします。

○橋
・・・基本+陰謀内だと、特に「悪い」組み合わせ(例えば原住民の橋とか、最近だと宮廷+橋とか)は思いつかないんですが、何かありましたっけ?

○男爵、銅細工師
いわゆるスタート・ダッシュ組ですが、特に男爵が、2周目(3,4ターン目)に普通に働いた時と、ニートの時の差がひどすぎるんですよねぇ。
出来れば男爵は、庭園場みたいな、ニート化しても脇に逃げ道があるサプライで使われてほしいような。
昨年の第3戦みたいなサプライ(アクション連鎖がなく、序盤に金貨に届いた人が圧倒的に有利)で、男爵以外に速攻で金貨に届く方法が薄い場だとか、対抗手段はないわけではないけど、明らかに男爵が一番働いた人がトップだろう的なサプライは、少し嫌ですね。
といっても、出たら、どうしようもないわけですが。


だんだん、何となく思いつきに堕してきましたので、この項目はこの辺でということで。

日本選手権に参加される方は、今度の週末はがんばって下さい。
私もがんばります、ということで。