2015年ドミニオン日本選手権・本選レポート

ということで、予選に引き続き本選のレポートです。
最後の方に愚痴を書きますが、まずは結果から。

本選に使用するサプライですが、事前に発表された公式ルールでは「サプライは事前に決定されており、それぞれの回戦が始まる前に発表します。」と書かれていますが、(ルールには事前準備と書いてあったことも含めて)昨年同様、ランダムでした。
ただし、各回戦で使用するエキスパンション2つ(小箱は3つ)を決めた中でのランダムでした。

【1回戦】(基本+海辺:属州・屋敷場)
2:真珠採り、灯台
3:木こり、工房
4:玉座の間、巾着切り、引揚水夫
5:魔女、宝物庫
6:冒険者

本選1回戦は、生憎の4番手でした。
3番手が2-5で「灯台・魔女」スタートでしたが、自分も含め、残り3人は「灯台・引揚水夫」スタートでした。
2周目は3ターン目4金で灯台購入、4ターン目に引揚水夫で屋敷廃棄の5金で魔女購入と進めます。
ただ、今考えると、このサプライでの4人戦の4番手の取る手としては、初手は「灯台×2」にすべきだったかなと思いますし、初手「灯台・引揚」でスタートしても、4ターン目の引揚水夫からの5金は3枚目の灯台(最後の灯台)+銀貨とかの方が良かったかなと思います。2人戦のプレイングになってたなと思います。

全体の流れとしては、3ターン目に引揚水夫を引いた1番手が手番差もあって灯台4枚を確保して、ガードを固めつつ、魔女なしで金貨と宝物庫を貯め、最後はそれらを引き揚げて属州枚数で独走します。
2〜4番手は魔女をプレイしますが、刺さないといけない1番手には灯台4枚の威力を遺憾なく発揮してガードが固く刺さらず、逆にお互いに刺さりあって、足を引っ張り合う展開でした。
2番手は工房まで入れてデックを作りに来ていましたが、この場ではちょっと無理があったかなという感じで、3番手は初手5-2の分だけ2〜4番手の中では一歩リードという感じでした。私はダメもとで3周目に入れた玉座の間が4周目に魔女と揃ったりといった幸運はありましたが、イマイチ灯台が他プレイヤーの魔女と噛み合わず(あと4番手は、3ターン目に上家に魔女打たれると防御不可能で、手札の灯台を見詰めながら喰らう以外ないわけですが)といった感じでした。

結果として、1番手が断トツの1位で3番手が2位、私はかろうじて3位という結果でした。
この流れなら、灯台3枚確保してからデックを組み始めたら、1位は無理でも2位は行けたかなと思うと、やっぱり荒れ場のプレイングが甘いなと感じるところがあります。

【2回戦】(陰謀+繁栄:植民地・屋敷場)
2:中庭、
3:執事、交易路、望楼
4:共謀者
5:改良、公爵、保管庫
7:鍛造
8:行商人

2回戦ですが、またまた4番手でした。2番手、3番手の方は、顔見知りの方でした。
取り敢えず繁栄場なので圧縮だろうと思いつつ、自分は初手3-4(しかも4番手)に対して、5-2の方がいる(改良・中庭で入って屋敷1枚を執事に変えて圧縮は、かなり早そう)。
そこで中盤にアクション過多になるけど、圧縮優先ということで気合を入れて初手「執事・執事」でスタートして3ターン目の手札を開くと・・・

「銅貨、銅貨、屋敷、屋敷、屋敷」

倒れました。2連続4番手に加えて、3ターン目に(しかも圧縮場で)これはないのでは。

この時点で2周目に屋敷圧縮できない+執事は被るか、1枚は底るか(どちらかというと、被らず1枚底った方がいい)が確定となります。
涙を呑んで「パス」します。
4ターン目は「執事×2、銅貨×3」で、さすがにこの上で執事2底みたいなことはありませんでした。執事が分かれていればここで銅貨圧縮を考えるのですが(圧縮は早い程、その後の回転率が上がって効率よくなる)、被っていたので少し考えます。
この後都合よく引かないと勝負にならないので、圧縮でなく改良を加えることにします。3周目から圧縮しつつ、改良分の手数で行商人を何とか買って、行商人を改良で白金貨に変えて白金貨購入の手順をスキップといった「かなり都合の良い展開」くらいしか追いつく展開が思いつきません。
そこで執事を2金にして改良を買ったのですが、今考えると執事で2ドロー(残り山札2枚は銅貨×2が確定している)の方が良かったですね。やっぱり動揺していたということで。

5ターン目はシャッフル後に執事を引いて「執事、銅貨×3、屋敷」から銅貨、屋敷を廃棄して、もはや「アクション数が」とか言っている余裕はないので中庭購入。
6ターン目は改良で屋敷を望楼としつつ行商人購入。その後、1ターンに行商人2枚買えないかなとか血迷って交易路を入れたりもしましたが、次の周に運よく行商人と改良が揃った辺りから流れが変わります
1番手は行商人から共謀者デックを組もうとしていましたが上手くいっておらず、3番手は改良・中庭スタートながら2底とかなり引きが悪く、白金貨の獲得は執事1枚で圧縮しつつお金を淡々と買っていた2番手が1番目でしたが直前のことで、この時点の白金貨獲得で「これは追いついたのでは」という感じでした。
そろそろデックも薄くなり1ターンで半分以上まわるような感じになっており、2枚目の行商人を改良で白金貨に改良しつつ、白金貨2枚で3枚目の白金貨を購入しつつ最後の圧縮(交易路と銅貨を廃棄)を行った時点で、デックは「白金貨×3、銅貨、改良、望楼、執事×2、中庭」となり、ここから植民地購入に入ります。
序盤が序盤だっただけに、余裕がまったくない圧縮といった感じになりました。

殖民地3枚までは連続で買えましたが(改良はキャントリップ気味に余っている執事をレベルアップするのに使いました)、そこで失速して悩んで白金貨1枚の手札で公領購入、次のターンに4枚目の植民地購入と進みますが、1番手と3番手が上手くいっていないので、この時点でも勝ちが決まりません。
2番手の方は、デックに堅実にお金と中庭、保管庫が詰まった状態でヒタヒタと追いついてきて、残り植民地1枚の状態でターンが回ってきた時に、2番手の方は植民地4枚+属州1枚の46点という状態でした(自分は植民地4+公領1の43点)。
その時の手札が「植民地、改良、白金貨、中庭、銅貨」という状態で、まずは改良をプレイします。引いた一枚は公領でここで考えます。
デックのお金は「白金貨×3、銅貨×1」のみなので、手札の銅貨を廃棄すると、その後の中庭で白金貨2枚を引かないと植民地を買えません。どちらにしろ最後の植民地を買えば公領があってもなくても勝ちは変わらないので、公領を金貨にしつつ中庭をプレイします。残り山札に2枚ある白金貨のうち1枚でも引けば勝利です。
・・・引けるはずもなく。中庭で引いた執事か何かを戻して白金貨1枚で公領を買いなおしてターン・エンドとなります。そして次のターンに引く手札には、もちろん白金貨2枚あるので植民地に届きますが、1〜3番手の誰も植民地を買わずにもう一度手番が回ってこないといけないわけで。
次の2番手の方のターンに最後の植民地が買われて、ゲーム・セット。
3ターン目の状態から考えると勝ちの目があるところまで追い上げたとも言えますが、「やっぱり最後は白金貨引いて逆転勝利したかった」2位という結果になりました。

この時点で大会スコアは4点。ボーダーは16点とも言われていたので、残り2戦は1位必須となりました。

【3回戦】錬金術+収穫祭+ギルド:属州・屋敷場)
2:村落、蝋燭職人
4:再建、収税吏、伝令官
5:弟子、豊穣の角笛、肉屋
P+2:大学
P+3:賢者の石

そして第3戦。なんか、卓にいる3人の人全員に見覚えがあるような。

今度は運よく1番手だけど、もちろん5-2を引くような運は無く。
初手4-3からの最大の周りを考えると再建から入るのかなと再建から入りましたが、1番手だし初手「銀貨×2」から肉屋ステロが丸かったような気もします。
5-2で初手肉屋の人がいるし、2周目に何故か肉屋は買えるけど再建が底る(いや、再建が底ったから肉屋が買えたという話はありますが)。で、3周目に肉屋が底るという「おたっしゃ」な展開。
・・・4位。

ここで(ほとんど途切れていた)準決勝の目が完全になくなります。

【4回戦】(異郷+暗黒時代:属州・避難所場)
1:救貧院
2:岐路
3:物置
4:ゴミあさり、城塞、武器庫
5:官吏、厩舎、大使館
6:農地

3回戦に続いて4回戦も運よく1番手でしたが、卓に2人程5-2(初手「大使館・パス」)がいる展開。
今回も厳しいな、というか今日はこんなのばっかりと思っていたら、なんと2人共、2周目は大使館が底(初手にパスが入っているので1/11)で、4ターン目に大使館を買った私が5ターン目に初大使館をプレイする(既に銀貨がたらふく入っているので、金貨なしでも属州に届く)という展開。
ちなみに、序中盤の安定性を考えると大使館に行くにしても初手は「ゴミあさり・銀貨」で入って、3人大使館に入ったのを見た後なら、4ターン目の5金は大使館でなく厩舎ではないかという話もありますが、もはや大使館ステロしかやる気がなく、あと、中盤都合よく大使館を引いた場合に失速しないように、初手「銀貨×2」から入っています。

初大使館プレイ(5ターン目)の次のターン(6ターン目)ですが、山札はほとんど残っていないシャッフル直前の状態で、手札には6金あるという状態でした。
ここで考えられるのが、「アクション・カード(2枚目の大使館)を買う」「金貨を買う」「勝利点(農地・公領)を買う」の3択になると思います。ちなみに、他の3人のプレイヤーは大使館2枚体制だったと思います。
流石にここで公領は早すぎですし、確か「銀貨、銅貨×4」の6金だったので農地も微妙な感じでした。一般的には大使館2枚目になるのでしょうが、何故かその時は「ここで他プレイヤーに更に銀貨1枚配ると、終盤に他プレイヤーが息切れ(大使館打って7金しかでない)しない」とか思って、金貨を購入します。あと、最近「むやみに2枚目、3枚目のドロー・カードを買うより、地道にお金を買う」ステロがマイ・ブームだったからという話があります。

結果論としてはこれが良い結果となり、7ターン目に大使館をプレイして属州購入、8ターン目が「金貨、銅貨×3、共同墓地」という手札で農地購入(共同墓地廃棄で銀貨獲得)、9ターン目はシャッフル後の山札のトップの方で金貨を引いて丁度8金になって属州購入、次のターンが農地込みの6金で農地購入・農地廃棄で属州獲得で、1位となりました。

本来なら金貨でなく2枚目の大使館を買うべきだったのでしょうが、多少プレイを間違えても、引きが良ければ何とかなってしまうあたりもドミニオンというべきか(カードなどの引き運が絡むゲーム全般に言えることですが)。
4回戦の4ターン目以降は、ほぼ理想に近い引きだったかと思います。
同卓の人には申し訳ないけど、敗けが決まってから引きが良くなってもと思わなくもないですが。

終結果としては、「3位−2位−4位−1位」のサイクル・ヒットで、大会スコア10点という結果になりました。

【まとめ】
まぁ、本選について言うと、さすがに3回戦まで(特に2回戦、3回戦)の引きが悪かったという感じがします。
もちろん、1回戦とか3回戦はプレイ(選択)ミスをしているので、結果については運の悪さだけではありませんが、もう少しどうにかならなかったかなと感じます。

もともと予選突破するのにも結構運が必要な実力なので、例えば準決勝に残りたければ、実力を磨く以外に、初日(予選)・二日目(本選)の2日ともツイてないといけないわけで。
これが地元で月一くらいのイベントだと「そんなものか」と納得いきますが、年一でかなり交通費・宿泊費がかかったイベントだと、当日ついてないと、ちょっと切なく感じます。
まぁ、初日ツイていて予選は突破しただけ、初日ツイてなくて予選落ちよりは良かったわけですが。

あと、遠方からの参加者としては「もっと早めに大会内容の確定とか、参加申し込み受付(確定)の返信があると、ありがたいな」というところはあります。
特に今回は夏休み開始直後の3連休ということで、宿の確保が難しかったという話があります。
まぁ、そこは見切ってかなり早い時期に宿とか交通手段を確保していたのですが、仕事の都合で一度キャンセルして直前に取り直したせいで、かなり苦労しました。

ただ、そのおかげで、少し高かったけど会場から徒歩5分の宿を取れたので、体調面の調整という面でいうと、これまでで一番よかった大会でした。
なんせ、午前中の予選を途中まで見て、お昼食べて昼寝してから午後の予選に参加したり、本選受付開始(10時)の10分前まで宿でゆっくりすることができました。
それでも「本選はこの成績か・・・」という思いはあります。
まぁ、実力的には相応より良い結果ではあるとは思いますが。
・・・あれだけ体調整えて臨んだのに、実力差があるとはいえ、アグリコラをプレイしていたせいで徹夜明けの方より順位が低かったのは、少しショックがあったような。

うーん、もちろん実力を磨くのが第一ですが、それでもドミニオンは結構運の要素が高いので、如何な実力者でも、当日の運が悪ければ勝ち上がることができません(まぁ、逆に運がかなり良くないと、実力なく勝ち上がるのは無理でしょうが)。
やはり、信号や踏切で困っているお年寄りを助けて徳を積んでおかなければ、ということでしょうか。
そういえば、予選終わって東ドミの方と夕食を食べた際に、社会人なのに奢らなかったのが悪かったのでしょうか。まぁ、「昼も奢ってもらったから」と遠慮されてたけど、お昼に奢った方も、本選当日はあんまりツイてなかったみたいですし。

まぁ、いろいろやって、頑張って実力を磨いていって、あとは当日ツイていることを祈るしかないのでしょうが。
なんか、ネガティブな感じになりましたが、とりあえず以上で。