日本選手権予選参加レポート

偉い人は言いました、「レポートを書くまでが日本選手権です」。
ということで、少し遅くなりましたが、先週末の日本選手権予選のレポートになります。

今回は前日入りして、木ドミ、東ドミ、秋葉といったところで、直前の練習会に参加して、一夜漬けながら「基本+ギルド」環境の練習をしてからの予選参加になりました。
いろいろ教えてもらったretletさん、入穂さん、マリン改さんや木ドミ、東ドミの方々、ありがとうございました。

さて、午前の予選を見学してから午後の予選に参加しました。
0回戦で敗れた同じ九州勢(仮)のHtoKさんの無念を晴らすためにも頑張る必要があります。
※後々の記憶を元に書いているため、一部記憶間違いがありましたら申し訳ありません。

【1回戦】
2コスト:地下貯蔵庫、蝋燭職人
3コスト:工房、村
4コスト:改築、泥棒、伝令官
5コスト:市場、鉱山、熟練工

基本セットの推奨サプライ「最初のゲーム」を思い起こさせるサプライです。
最初のゲームの4枚(堀、木こり、民兵、鍛冶屋)を蝋燭職人、伝令官、泥棒、熟練工に差し替えたサプライになります。
運良く1番手となって初手「工房−改築」から入りました。
他プレイヤーの初手は、2番手の方も改築から入り(同じく伝令官コンボ)、3番手の方は5-2で市場・蝋燭職人、4番手の方は銀貨×2(熟練工ステロ)でした。
基本方針としては、改築(屋敷を改築)や工房から伝令官、村を集め、何とか熟練工を加え、引き切って鉱山から財宝カードを育てて金貨改築を考えながら、他プレイヤー(ステロ)の状況によっては、鉱山ではなく泥棒で足止めしつつ引っ張って来た金貨を改築していくことを考えていました。

全員が初手購入後のシャッフルが終わり、期待に溢れる3ターン目の手札を見ると、・・・「改築、工房、銅貨×3」と結構厳しい手札が見えます。
とりあえず目指すは「村−熟練工(銅貨宣言)」から始まるアクション連鎖で、私のデックだと5コスト出すのに苦労するのが見えているので、工房を改築して熟練工を取りつつ、3金で工房を購入しなおしました。残り山札7枚が「銅貨×4、屋敷×3」なので4ターン目は3金出れば村、2金なら地下貯蔵庫の予定で、実際は3金出たので村を購入しました。
3周目も熟練工、改築が底に沈む展開でしたが村も一緒に沈んでくれたので、遅まきながら動き始めました。3周目(5〜6ターン)に購入・獲得したのが伝令官、地下貯蔵庫、銀貨で、村+熟練工(銅貨)+(引いてきた)地下貯蔵庫で山札を引き切り(捨て札に屋敷と銅貨)、1枚目の屋敷を改築しつつ、2枚目の熟練工を足します。
ちなみに、この時点で4番手の熟練工ステロの方は既に属州2枚購入といった展開で、結構まずい感じでした。

ようやく一息つけたところでしたが、4番手の方が熟練工プレイから3枚目の属州購入で、ワーニング・ランプが点灯です。
次のターンもデックを1周させて改築や工房でデックを整えながら、仕方ないので熟練工を止めるために泥棒を足します。が、実は熟練工ステロの方は金貨0枚でまわしている(その時点で市場から入った3番手の方が購入した1枚しか、まだ金貨が売れていなかった)という状態で、期待薄な感じです。
次のターンも1周まわしてデックを整えつつ泥棒を打つも不発。デックはだいたい出来上がったのですが、無理そうな感じです。
ただコンボに行っている2番手や3番手の方も金貨を買わないわけにもいかず、次のターンに引き切って2回目の泥棒を打つと、熟練工ステロの方には不発でしたが、残りの2人から金貨を引っ張ってくる展開に。
これで俄然楽になり、次のターンは引き切って、最後の屋敷を2枚目の改築に変えつつ、金貨改築+8金の購入で属州2枚を獲得。次のターンも属州+公領で合計勝利点21点と、熟練工ステロの方に勝利点で同点に追いつきます。

ここで引き切った時にデックを安定させるために工房から地下貯蔵庫を取ったのですが、屋敷を取っていれば、あんなことにはなりませんでした。
直後に2番手の方も追いついてきて、金貨を抜いたはずなのに金貨改築+8金で属州購入で21点と3人の点数が並んだ状態で属州が残り3枚になります。

4番手の方が屋敷購入して、回ってきた手札は改築と金貨と勝利点で、仕方なく金貨改築で属州獲得で終了。2番手の方も属州獲得出来てしまったので現在、1番手、2番手、4番手の点数が27点、27点、22点で、残り属州1枚。
3番手(現在、属州0枚)の方が最後の属州を買うと同着1位になってしまいます。
ここで3番手の方は属州を買えず、4番手の方の手番になり、熟練工をプレイ。
「あれ?これ4番手の方に最後の属州取られたら、逆転負けで同着2位では?」と思いながら見ていると、無念の4金で屋敷購入。
で、自分の手番の手札が「改築、地下貯蔵庫、工房、銅貨、属州」と。
さっき工房で屋敷を取っていれば、属州改築→属州で勝っているところです。仕方なく地下貯蔵庫で工房を捨てて引いたのが泥棒。これ、銅貨なら属州改築後に屋敷購入で勝っているのに。ここで属州減らして終わらせると、手番差で2位になります。
とりあえず改築で泥棒を公領にして、4番手の熟練工ステロの方に対してはセーフティー・リードの+7点になります。
そして、注目の2番手の方ですが、やはり改築から公領獲得。属州獲得だと逆転されて終了なので、それを考えるとありがたいのですが、現在同点なので、3番手、4番手の方に最後の属州を取られて終了されると同着1位になっていしまいます。
そして、無事3番手、4番手の方が属州を取らずにもう一度手番が回ってきますが、シャッフル後の手札が「属州、公領、熟練工、改築、地下貯蔵庫」と微妙な感じ。結構、デックには伝令官とか村とか入っているはずなんですが。そして、またもや「さっき屋敷を取っていれば」なパターンです。
前のターンと同様2番手の方と同点なので、属州改築で2位になるのも同様です。いろいろ考えて、公領、熟練工の2枚捨てで地下貯蔵庫をプレイしたところ、「銀貨、銅貨」という十分なカードを引けました。
属州改築で最後の属州を無くしつつ、屋敷購入で1点差でトップで終了できました。
色々ありましたが、とりあえず幸先の良いスタートです。

【2回戦】
2コスト:石工
3コスト:村、医者
4コスト:玉座の間、祝宴、助言者、収税吏、伝令官
5コスト:祝祭、商人ギルド

手番は4番手スタートで初手2-5。5-2なら医者も考えましたが、2-5なので商人ギルドでいいかと考え「パス−商人ギルド」スタート。どちらかという銀×2から商人ギルドに入りたかったところですが。
1番手が「収税吏−銀」、2番手が「助言者−銀」(うろ覚えです)、3番手が「銀貨×2」でした。
3ターン目の手札が「銅貨×5」で、1番手の方が収税吏を打って嫌な感じでしたが、廃棄は銀貨でセーフ。ここで3番手の方にヒットしてくれると良かったのですが、誰にもヒットせず。
とりあえず3ターン目には5金の手札が残ったので、2枚目の商人ギルドをさします。
その後、1番手の方は収税吏+商人ギルド、2番手の方が助言者を集め、3番手の方と4番手の自分が商人ギルド・ステロといった感じでした。
一応、例のコンボ(祝祭、商人ギルド×2を3金過払い伝令官で拾って、8コイントークンを貰おう)を意識して祝祭も1枚さしますが、揃うものでもなく、逆に、固執するものでもなく、淡々と商人ギルド・ステロを回します。
残り属州2枚の状態で1番手に回り、3番手と4番手の商人ギルド・ステロが他プレイヤーに比べて属州1枚以上先行して、3番手の方に対して4番手の私は、属州枚数は1枚負けているけれど、細かく公領や屋敷を買っていたために勝利点1点勝っている状態でした。
ここで1番手、2番手が揃って属州を買えてもトップで終了、揃って買えなくても、自分までターンがまわって来れば属州を買えるのでトップは取れそうな状況まではいきましたが、1番手の方と3番手の方が属州を購入して、2位で終了となりました。
まぁ、4番手としてはこんなものかなといった感じです。

【3回戦】
2コスト:石工、蝋燭職人
3コスト:工房、木こり、名品
4コスト:役人、庭園
5コスト:議事堂、予言者、商人ギルド

庭園場で、蝋燭職人・工房からの純粋庭園と、議事堂・名品や商人ギルドからの属州・庭園ハイブリッドが見える場です。
2番手スタートで、1番手の方が4金示しつつ銀貨を購入されたので、庭園に行くことにしました。1番手と4番手の方が初手「銀貨×2」、2番手の私と3番手の方が「石工(蝋燭×2)−工房」スタートと、純粋庭園2名とその他2名に分かれました。
後になって見返して思ったのですが、庭園2人対ハイブリッド2人の対決って、庭園側が不利っぽくて、今考えると、この時の選択は疑問に思わなくもないです。

3ターン目の手札が「石工、銅貨×2、屋敷×2」でかなりつらい感じで(石工を屋敷で銅貨×2にしつつ、3枚目の蝋燭職人購入)、3番手の方の3ターン目の「蝋燭職人、銅貨×3」から、「石工(蝋燭×2)、銅貨」購入とは天と地の差で、手番差はこの時点でひっくり返ったといえます(私の方が先手番なのに、最終的に10枚の蝋燭職人の分かれは1番手から1-3-6-0となりました)。
4ターン目の手札は「工房、銅貨×3、屋敷」で、この時点で底の4枚に蝋燭職人が2枚いることが判明。5ターン目の手札として引く時にはシャッフルが入りますね。
4ターン目は工房で庭園を取りつつ、この時点でデック枚数で3番手の方に勝つのは無理っぽいので、庭園枚数で勝つために2枚目の工房を追加購入。
で、6ターン目に工房2枚が被るといった展開。
そこでさらに勝つため(というより、一つでも順位を上げるため)には公領が必要ということで、次の3金は木こりを購入しました。この流れからいうと、銀貨の方が安全だったかもしれません。

全体の展開としては、1番手の方は議事堂を打って名品過払いと順調な感じですが、4番手の方は予言者に行ったので、その分、庭園組には有利な展開になっています。

1番手の方が議事堂から12金出して属州+庭園購入で、私が4枚目の庭園獲得で残り庭園が3枚。3番手の方は買えず(現状、3番手の方も4枚)、残り庭園は3枚。
ここで4番手(予言者)の方が庭園購入、1番手の方が蝋燭職人から8金2購入で庭園2枚購入と、一気に庭園がなくなりました。
“なんばすっとね”という感じで、目の前が真っ暗になりました。
まぁ、ハイブリット側が庭園を枯らしに来るのは仕方ないかもしれませんが、4番手の予言者プレイヤーまで庭園買うのは納得いかなかったような(結局、2点にしかなってなかったみたいですし)。

これで蝋燭職人と庭園が2山切れたわけで、純粋庭園側としては早期に3山切れで終了したいところです。
屋敷は結構残っていますが、石工は6枚と「石工(石工×2)」2回で山切れに出来る枚数です。
ただ途中屋敷を取っていたけれども、デックの厚さで私の方が負けているので(30枚と40枚)、庭園側の中では3番手の方に対して私の方が負けている(はずの)状態でした。
私の方は庭園1枚3点なので、1番手(属州+多分3点の庭園×3)に対して、屋敷も取りはじめているとは言え、現時点で勝っているかどうかも微妙な感じでした。

そこで石工の枚数を数えて、3番手の方に「何枚ですか?」と聞かれたのに対して「6枚ですね」と答えてアイ・コンタクトした後、3山切れに向けての(いわゆる)「仕事」を完全に3番手の方に丸投げしました。
その後の3ターン、私は公領、屋敷×2、公領と完全に勝利点のみの購入に対して、3番手の方は石工(石工×2)、屋敷(この後、1番手の方に2枚目の属州を買われる)、石工(石工×2)とゲームを終了させるための仕事をしてもらっています。

この辺が4人戦の難しいところというか、嫌なところで、3番手の方が仕事をしなかった場合、属州を取れる1番手、4番手の点数が伸びて庭園側は3位、4位に落ちる危険性がありますが、逆に3番手の方が仕事をしすぎると2番手(庭園)の私に逆転される危険性が出てきます。

2番手の私の立場では、自分は点数を伸ばしながら、3番手の方がゲームを締めてくれるのが理想ですが、3番手の方が「ふざけんな」「やってられっか」となって自分も点数を買い始めると、共倒れの危険性が高くなります。

結局、3番手の方は「悪くても2位はとれそう?」と思って3山枯らせたわけですが、最終の点数は1番手から順番に「22-22-20」と、実は3位まで落ちていたわけで。
うろ覚えですが、私の点数の内訳は「公領×2、庭園×4(デックは36枚)、屋敷×7、呪い×3」、1番手の方は「属州×2、庭園×3(3点)、屋敷×4、呪い×3」、3番手の方が「庭園×4(4点)、屋敷×7、呪い×3」といった感じだったはずです。

今思い返すと、庭園切れた時点で石工(石工×2)に入ったり、石工×3でまわってきた時点で屋敷×2でなく石工(石工×2)でゲームを終了させておけば、1番手の方にはギリギリ勝って2位にはなっていたっぽいので、人としては3番手の方と協力して2位でゲームを終わらせるべきだったのかもしれません。
ただ目の前で庭園が切れた時点で「勝てない」と思い込んで、やさぐれていたとも言えます。

ともあれ、ここで望外の1位タイが取れたため、1位−2位−1位タイの13.5点と、3回戦終了時点で、ほぼ予選突破が決まってしまいました。

【4回戦】
2コスト:地下貯蔵庫
3コスト:名品
4コスト:広場、改築、金貸し、玉座の間
5コスト:熟練工、予言者、肉屋、パン屋

気が抜けた感じの最終戦で、目標としては「ほぼ突破(13.5点)」を確実にするために1点(3位以上)を取ること、つまり最下位回避となります。
4番手でしたが、1番手から順番に予言者、予言者、肉屋といった状態で、「肉屋ステロしていれば、最下位にはならないだろう?」といった感じで、パン屋のコイントークンを使って肉屋−銀から入りました。
2周目に2枚目の肉屋を取ったまではいいのですが、肉屋と屋敷が揃わない上に、3周目は肉屋2枚が底(実際は、予言者のドローでシャッフル)と振るわない引きでしたが、3位のくせに肉屋で属州廃棄(属州獲得)とか、あまりマナー的に良くないプレイングをして4位の方の浮上をシャットアウトして、何とか3位に滑り込んで予選突破を確実にしました。


ということで、4年目(4回目)にして初めて予選を抜けました。
今回の結果で思ったのが、やはりレベルの高い環境や意識を持って練習すると、「かなり変わる」というのを実感しました。
予選中に引きの良し悪しはありましたが、自分の取っている手(プレイング)に対して、「わかる」というか、安心感(納得感)がありました(後になって思い返してみると、間違っていたものもありますが)。

上京する前も、事前にネドミ(ネット・ドミニオン)や火ドミとかで「基本+ギルド」のランダム・サプライでそれなりに遊んだつもりでしたが、木ドミや秋葉での練習にくらべると、あんまり身についていないのを感じました。
結局、運とか、他の人のプレイングの影響とかもありますが、上位に行くような方のほとんどは、日頃の環境や練習意識で違いの取れている人なのかなと思いました。