Dominion Online Version2 (V2版) について

お久しぶりです。
忙しくてモノを書く暇(というか気力)がなく、なんとなく空いてしまいました。
さて、ドミニオン関連の最近の大きな話題としては、新拡張(Adventures)の発売日本選手権の開催決定と並んで、Goko's Dominion Online(オフィシャルなドミニオンのオンライン版)のVersion2(以下V2)のリリース(オープンβ公開)が挙げられるかと思います。
ドミニオン界隈一般の日本選手権予選受付開始の話題に逆行しつつ、今回はこのVersion2(V2)についてお話ししたいと思います。
※運営の英文のアナウンスの斜め読みや、TwitterのTLから得た風の噂を元にしているため、正しいかどうか自信のない部分もあります。話半分に読んでもらえたらと思います。あと、日本時間の6/29現在で確認できた話になります。
日本選手権予選の受付が本日(6/29)始まりました。まだの方はお忘れなく。

以下、ごちゃごちゃ書いてありますが、要点を一言でまとめると、
「7月のどこかで正式にV2版に移行となり、その時点で現行のGoko版はサービス終了となる」ということでしょうか。
まぁ、日本選手権終わるまではGokoは触らないという方も多そうなので、ちょうど良いタイミングなのかもしれません。

今回お話しするVersion2(V2)は、既に6/11にオープンβ版が公開されており、現在、試遊することができます(MacOSX, Windows, Linux用の3種類が用意され、ダウンロードできます)。
(正しいかどうかわかりませんが)どうもGokoがDominion専用ではない複数のゲームの開発を考えたプラットフォームだったので、Dominion専用のものを作り直したということみたいです。そのため、Version2の名称からはGokoがとれて「Dominion Online」という名称になりそうです。・・・日本にはDominion_Online(ネドミ)という通信対戦用のソフトがあったり、DOMINION Onlineというサイト(日本語版の基本と陰謀が遊べる)が既にあって、区別が面倒になりそうですね。
※以下、今回の話では、新版の名称はV2(Version2)で進めていきたいと思います(現行版の名称はGokoで)。

ドミニオン専用のプラットフォーム(back end)を開発して切り替えたので、パフォーマンス・安定性・メンテナンスの簡便性が良くなるらしいです(運営サイドの個人的見解を含むものと思われます)
あとUnity3Dを使っているので、タブレットへの対応も可能になるはずとのことです。

対戦相手を探す方法が、現状のRoom of Tables(現状はCouncil RoomとかCountinghauseなどと名付けられた会議室に入って自分で卓を建てている)からautomatch(対戦相手の条件を入れたら、該当する対戦相手がいないか自動で探してくる)メインに変り、画面も12種類のサプライを並べられるレイアウトに変更するみたいです。
また、キャンペーン(AIと対戦し続けるモードでGokoでいうAdventureモード)にギルド・ステージが追加され(Gokoでは暗黒時代までだった)、今後、ドナルドがデザインしたバリアント・モードを追加するとのこと。

V2については、既に以下の機能は実装済みです。

・VPカウンター
・色分けされたゲームLog
・同一種類のカードを常に重ねるかどうかのオプション
・アニメーションの速度や音量の調整
・automatching

今後は週単位でアップデートしながら(実際、6/11のオープンβ版公開以降、2回のアップデートがされています)、以下の機能を追加していくようです。

・kingdom generator(自分でサプライを作って準備する機能)
・特定のプレイヤーと特定のサプライでの対戦
・blacklist
sidebar
・ブラウザ・バージョン(現状はダウンロードしたソフトを立ち上げ、そこから通信しているが、将来的には今のGokoのようにweb上からアクセスする版も用意するらしい)

V2のオープンβ版の公開に伴い、現行のGokoのStore(カードなどの販売)は終了となっています。もう既にGokoで持ってなかったカードを買い足すということはできなくなっています。
Gokoで購入した拡張セットやカードについては、オープンβの公開時点でV2にも引き継がれており、V2でも利用できます。また、V2のStoreでは既に拡張セットなどの販売は始まっているようです(私自身はV2でまだモノを購入したことがないので、詳細はわかりませんが)。
Store(購入)以外はのGokoのサービス(対戦など)については、しばらくはこのまま使用できるとのことです。

ただし、V2の準備が十分できた時点でV2正式版を公開し、現行版(Goko)については、サービスを終了するようです(FAQによると7月の予定のようです)。
現状はDL版だけですが、V2の正式版の公開あたりでiOSAndroid向けのタブレット版も公開され(7〜8月予定)、その数週間後にブラウザ(web)版が公開され、晩夏〜秋頃にmobile phone版(スマホ版?)が公開される予定みたいです。将来的にはApple TV、Amazone Fire TV、Google Cast, PS4, PS-Vita, Xbox Oneにも対応するらしいです。
GokoやV2などで既に購入したカードについては、他のプラットフォームでも使えるとのこと。
また、新拡張(Adventures)への対応は困難を伴い、現状では「2015年の秋から冬の予定としか言えない」という状況らしいです。
また、各言語への翻訳もすすめられているとのことです。

※この辺の話はVersion 2 Comingという運営のアナウンスや、FAQあたりに書かれています。

以下、しばらく私の感想ですが、数年前にGokoがリリースされた直後を思い出しますね。
オフィシャル版(公認版)であるGokoの開始に伴い、それまでメジャーだったIso(Isotropic)が終了するあたりも似ています。
そして、新版に対する不満が噴出している点でも、似ているといえます。

新しく制作されたものなので不具合が出るのは仕方ないですが、前回(Gokoの公開時)同様、いろいろと不具合が噴出している(いた)ようです。
User名、購入セットなどのプレイヤー情報はGokoからV2に引き継がれるはずでしたが、オープンβ公開直後はtwitterなどのSNSで登録している方は認識されなかったみたいで「該当するユーザーなし」となってログインできなかったみたいです(まぁ、これはGokoの時代でも、たまにメンテナンス明けに同様の症状が起きることがありましたが)。
私はメール・アドレスでの登録だったせいか問題なく起動できましたがが。この辺の問題が、公開後2週間以上たった現状でどうなっているのかは、私にはよくわかりません。

動作不安定やバグが現状でも随所に見られます(ました)。
2回のアップデートを経て、最近は結構落ち着いてきましたが、公開当初はいろいろとありました。アップデートごとの修正個所一覧を見ているだけでも、状況が目に浮かぶようです。
例えば、以下のようなバグが改善された(つまり、当初はあった)みたいです。

【06.23】Release Notes v.2.0.31
※落ちて、再接続して新規ゲームを始める際に、前の王国カードがでてくる(また、よくフリーズするせいで、よく落ちていました)。
※宮廷などの幾つかのカードの組み合わせでプレイすると、毎回フリーズが起こっていた。
※一部の解像度での表示をした場合、ボタンの位置とクリック箇所にズレがあって誤動作が生じていた。
※キャンペーンをプレイしていたら、いつの間にか別のステージの面に行ってしまう。
※略奪金1枚から6金出ていた。
※新規登録の際に、既に登録されたユーザー名で登録しようと試みると誤動作が生じていた。

【06.18】Release Notes v.2.0.30
※前のゲームのLogが表示される。
※Serf Botとしか対戦できない。
※プレイヤー・トレイや、橋などのコスト変動時の処理、特定のカード(行進、へそくり、不正利得)などに大きなバグがみられた。
などなど

私は公開当初から遊んでいますが、確かに当初は本当に酷いもので、1回遊べば2〜3のおかしな点が見つかり、2〜3戦すると何かの不具合でフリーズして(もしくは対戦相手がフリーズする)、やり直しになるような感じでした。
上記の不正利得のバグは私も喰らった覚えがありますし(不正利得と相手の魔女で、既にあわせて呪い10枚をまき終わってるはずなのに、更に相手の魔女で呪いがまかれて、8-2だったはずの呪いの配分がゲーム終了時には5-5になっていた)、キャンペーンのギルド・ステージを遊んでいると、ひとつの面をクリアすると何故か毎回、暗黒時代にワープして、イライラするといったこともありました。
ただ、今(2回のアップデート後)はそれなりに改善している感じがします。ただ、多分、「私が馴れてしまった」面もあると思うので、今からV2を初めて触る人は、やっぱり不満を持つのではないかと思います。

現状でも残っている最大のバグは、山札の残り枚数の表示のバグでしょうか。
これ、結構大きなバクで、あと直すの簡単そうなのに、2回のアップデートを経た現在でも、何故か直っていません。
初手(1〜2ターン)は問題ありませんが、2周目(3ターン目以降)あたりから表示があやしくなることがあります。3ターン目開始時の残り山札が19枚みたいな表示がよく起こります(正解は7枚)。
実際プレイしてみると、枚数が水増しされていたりするわけではないですが(表示がおかしいだけ)、シャッフルを入れたくないプレイングをしている際に、「(表示枚数は10枚以上あるけど)そろそろ山札の底が近いはずだけど、この研究所打っても大丈夫だっけ?」といった感じで悩むことになります。
このバグは引き切った際もぶれなくて、引き切って残り0枚のはずなのに「残り17枚」とか表示されることがあります。
たまに正しく表示されていることもあり、どの辺で間違いが引き起こされているのかは、よくわかりません。

レイアウトはサプライ12種類表示用(廃墟、災いカードなどで追加のカードがある時のため)に広く取ってありますが、現状は10種類表示にしか対応せず(廃墟などで10種類を越えた部分は、Goko版同様に矢印での画面切り替えで対応)、レイアウト変更は活かされていない状態です。(今後のアップデートで対応する予定らしいです)

あと、今後改善するとアナウンスされていますが、現状、Automatchでしか対戦相手を選べません
現行のGoko版でやってるような、「知り合いとV2上で落ち合って対戦する」、「オンライン上で大会を開く」ようなことは、現在のV2版ではできません。
一応、選んでくる対戦相手の条件を指定できますが、現状で指定できる条件は「レート関係なし(条件なし)」「近いレートの人優先」「レートの差が1000以内」の3つからしか選べません。
その他、対戦相手にBotを含めるかどうかとか、人数(2、3、4人で許容できる人数を選択)を選ぶと対戦相手を探してくれます。
現状のGoko版でもSalvager(有志が作った拡張?)を入れれば、(卓を通して対戦相手を探す以外に)Automatchもでき、しかも、現状のV2より細かい条件設定ができ、V2は対戦相手を見つけてくると勝手に対戦が始まるのに対して対戦相手のユーザー名やレートなどを確認してから対戦するかどうか決められる、さらに言えばV2版が現状ではIsoレベルの表示に対応していないことなどを考えると、現状のV2の対戦相手の探し方(matching)は、Goko版に比べると、かなり改悪っぽく感じます。
現在、Goko版はえらく人が多くて賑わっているのに対して、V2版はAutomatchで対戦相手を探してくるのに時間がかかる点を考えると、あまり人が来ていないのかなと思います。
まぁ、対戦相手の探し方(matching)の問題や、人が少ないといった点は、今後のアップデートや、Goko版の終了に伴い、今よりは改善するとは思いますが。

一応、FAQを読んでいると、
・V2のレーティングはGokoとは別物(現在、Gokoでプレイして勝ったり負けたりしても、V2のレーティングには影響しない)らしい。
・Pro RatingはV2でもあるらしい

と書いてありますが、詳細は不明です。
現状、V2だとレートは1種類しかありませんが、これが、いわゆるGokoでのカジュアル・レートになるのか、Proレートになるのか不明ですし、Proレートが別物なら、Gokoからどう引き継がれるのか(いつの時点のレートなのか)、計算方法は現在と同じなのかなど、詳細は不明です(少なくともV2のオープンβ版公開当初はレート0になっていたので、その時点ではレートの引継ぎはされていなかったはずです)。

あとGokoの開始時にも同じ感想を持ちましたが、V2も「いらないアニメーションが多い」と感じます。
Automatchingの際のアニメーションは、まぁ、待ち時間の暇な時間なのでそれほど気になりませんが(水晶玉にドミニオンのカードに書かれた人物などの顔が浮かび上がるアニメーションが流れます。ほとんどのカードはわかりますが、毎回、「カエルの絵は、どのカードから来てるんだ?」と思います)、対戦中にカードを廃棄したりする際のアニメーション(カードが燃えて無くなる)とかは、時間の無駄に感じます。
・・・やっぱ、新しい人向けには、こういう演出もいるんですかねぇ?なんか方向違いん感じがしますが。まぁ、アニメーションの速度を最高速にすれば、ほとんど影響はありませんが。

V2にログインした場合、対戦以外にキャンペーン(GokoでいうAdventureモード)と、Storeが利用できます。ちなみにGokoではAdventureモードという名前だったのがキャンペーンに変わったのは、新拡張のAdventuresと名前が被るかららしいです。

Storeの説明の前に簡単にV2でのコインの話をしておきます。
Goko内で使われていた課金コインGokoinは廃止となり、課金コインはDucats(ヨーロッパで過去使われた金貨の名前ですね)という名前のコインに変わります。V2のオープンβ開始時にGokoで持っていたGokoinについては、1Gokoinあたり1.4倍のDucats変換してV2に引き継がれています。(例:10Gokoin持っていたら14Ducatsに変換)。

通常のコイン(対戦後などに受け取っていた無課金のコイン)はFavors(贈り物?)という単位に変更になるみたいです。
FavorはGokoのアドベンチャー・モード(V2ではキャンペン)でのZapにあたるものみたいです。ZapはGokoのアドベンチャー・モードで消費することができ、対戦相手や自身の初期配布のカード内容をいじる(初期配布の銅貨を銀貨にするとか)のに対して、Favorはキャンペン・モードでゲーム開始時に消費することができ、開始前に1ターンの追加ターンを得ることができるみたいです(Zapみたいに1ゲームに複数個使えるかは不明)。
Gokoで得たコイン(Gokoinでない方のコイン)、及びZapの数を元に、V2の開始時にFavorを得るみたいです。
現状の[(Gokoのコイン数+7×Zap数)/25]個(端数切捨て)のFavorを得るようですが、ただ最大数は10個でそれ以上は切り捨てらしく、多分、ほとんどの人(普通に遊んでいれば、余裕でコインは250個を越えているはず)は、かなりの部分が切り捨てになりそうです。
Favorは現状のV2では対応していませんが、今後のアップデートで実装されるみたいです。
V2で、どうやってFavorを得るのか(Gokoの無課金コインみたいに対戦していれば手に入るのか、課金コインであるDucatで買うのか)は、現状不明です。

Gokoでプロモ・カードの獲得にしか使えていなかったVictoryトークン(Adventureモードで勝ったら貰えていた)は、100枚ごとに自動的に「持っていないプロモ・カード(Prince, 闇市場, 総督, へそくり, 公使, 囲郭村の順らしい)」に変換されるみたいです。ちなみに、100枚に満たない部分は、50枚持っていると切り上げ、49枚以下は切り捨てらしいです。
既に全プロモを持っている人は、単に切り捨てになるみたいですね。
なんか、V2記念のプロモがあっても良さそうな気もするんですが(ドナルドも、以前「(処理が面倒なので)オンライン専用(にせざるを得ない)プロモ」を考えていたみたいですし。このアイデアが、新拡張のレベル・アップ・カード(旅人カード)につながったみたいですが)。
V2では、このVictoryトークンにあたるものは、ないみたいです。

Storeに関してですが、現状、私はGoko時代に全セット、全カードを購入しているので、Storeで購入できるものが無い状態です(あと、多分、新拡張が出たら、それを買えるくらいのDucatが余っている)。
一応、課金して購入するV2内のコイン(Ducat)は購入できますが、現状の買う物がない状態で実験がてら(トラブルなく、ちゃんと購入できるか)買ってみる気にはちょっとなれないので、誰か試してみてくれないかなと思わなくもないです。
Storeでの支払い方法ですが、システムが変わったみたいですが、PayPalやクレジット・カードで払えるみたいです。

キャンペーンとGokoのAdventureモードとの違いは、現状はギルド・ステージが増えているくらいですが、今後は、ドナルド考案のバリアント・ルール面が増えるらしいです。
あと、Gokoでクリアした記録はリセットになっているみたいで、Gokoで私は全ステージともクリア済みでしたが、V2での各ステージ(20面で構成)の攻略状況は、すべて(0/20)になっています。
とりあえず、追加されたギルド・ステージと基本の第1ステージをプレイしてみましたが、Zapが無くなったせいか、対戦相手(AI)も自分も、常に「銅貨×7、屋敷×3」の初手でスタートしているようです(多分ですが)。
※一部の人には何を言っているかわからないと思いますが、GokoのAdventureモードでは、初期配布の10枚について、対戦相手は銅貨の一部が銀貨に置き換わったり、自分の屋敷が呪いになってスタートしたりしていて、また、Zapを使えばそれらの状況を修正してからスタートできるようになっていました。20面あるうちの最後の方の面には、Zapによる修正なしではまずクリア不可能な面(たとえば、AIは銀貨7枚属州3枚、自分は銅貨7枚呪い3枚でスタートする、しかもステロ場)も存在していました(ただし、この辺はGokoでも後の方になってかなり改善されたと聞いています)。

そのせいか、現在はまだFavorという強化アイテムが実装されていませんが、普通にプレイして攻略できています。ステロ場で単に引きが悪かったり、下手に構築に手をかけた挙句、AIのステロに負けたりすることはありますが、まぁ、何回かプレイすればまず勝てるレベルです(Gokoの頃の、「No Zapだとクリアに100回はかかりそう」といった面には、今のところ遭遇していません)。
また、基本セットのステージを遊んでみましたが、一部を除いてサプライの内容が変更されていて、基本セットのカードがメインだけど、他の拡張のカードが入ったりもしています。この辺もZapがなくなった影響かもしれません。
キャンペーンでは、GokoのAdventureモード同様、ギルドなどの小拡張は1ステージ、基本セットなどの大拡張は3ステージ(暗黒時代は4ステージ)あります。
GokoのAdventureモードでは、あるセットのステージを遊ぶ条件は「その拡張のカードを購入」することで、さらに3ステージあるセットの場合、第2ステージ、第3ステージをプレイするには、「前のステージの攻略」+「コイン(無課金の方)を使って、そのステージを解放」することが必要でした。
もしかしたら、Gokoの時に私が全ステージ・クリアしていたデータが引き継がれているだけかもしれませんが、現状、コインなどによる解放の必要なく、各セットの第2ステージ以降もあそべています。
キャンペーン(GokoのAdventureモード)については、以前より良くなっているように感じます。

とりあえず、今回は以上で。